南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

国家ファンドとは?

2007-12-11 13:57:00 | 経済

日本は世界第2位の外貨準備高を誇る。
1位は2006年2月に日本を抜き去った中国である。
「外貨準備高」とは政府が保有している外貨・金などの流動資産で、輸入代金や借入金返済のために民間が保有する外貨では足りないときの準備金として存在する。
実際には信用力のある先進国ではそんなに多額の外貨準備高は必要としない。
日本の場合は輸出立国のため急激な円高に対して円を売ってドルを買うという為替介入を繰り返しているうちに積もり積もっての1兆億ドル(約100兆円)だ。

この巨額な資産の一部を利用して運用すれば消費税の引き上げなどは不要であるというのが国家ファンド政策である。
つまり国家的マネーゲーム戦略である。
この是非については自民党内でも割れている。
中川秀直前幹事長らによる議員連盟は積極的に推進に回るが、福田首相は市場を混乱させると消極的な姿勢を見せる。

日本の外貨準備の多くは米国債(70%強)に依存していることも問題視されている。
運用のために米国債を大量に売ればドル暴落に繋がるし、暴落すれば一瞬にして何十兆円もの損失を被る。
日本国とはなんと不可思議な国家であろうか?
ひたすら働いて、自分では使えないお金を溜め込んで、先進国トップの自殺率を抱えた国家・・・貯金通帳を墓場までもっていくお年寄りをとても笑えない。