南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

お金の役割

2006-06-19 21:56:20 | Weblog

あらゆる経済活動にはお金のやりとりがついて回ります。
お金がなければ普通の人は生きてもいけません。
お金はあったほうがいいに決まっています。
でもお金が全てではありません。

お金の役割ってなんでしょうか?
今朝、静岡駅と掛川駅間を往復しました。
静岡事務所でのルーチン業務を片付けて朝9時からの掛川での会議に間に合うよう、新幹線で行きました。
所要時間16分、2,810円です。
帰りも午後1時から静岡事務所で相談者と待ち合わせのため11時40分の新幹線で戻りました。
時間的な余裕があれば東海道線で48分、820円で済みます。
今朝の私は時間という価値を1,990円で買ったわけです。

お金があればこそ出来た話ですが、だから幸せかというとそうともいえません。
ゆっくりと鈍行で行き来するほうが本も読めて私にとっては幸せなのかもしれません。
今朝は「時間という価値」を「お金という尺度」で測ったにすぎません。

大昔、モノとモノとを交換して生活していましたが、これでは時間がかかってしょうがないから共通の価値を表す通貨を手段とした「貨幣経済」が誕生しました。
モノは保存するにしても限界がありますが、貨幣は「蓄積や保存」が可能です。
そのうちに、お金持ちと貧乏人が分かれてきます。
いつしか「価値を測る役割」のお金が、「価値」そのものになってきます。
しかし決して正しい価値観とはいえません。

なぜ、こんなお話をするのでしょうか?
先日82歳のご老人が2億円も残して亡くなったという話を聞きました。
家族も身寄りもないご老人だったそうですが、ひたすら貯めることが生きがいだったのかもしれませんね。

決して笑えるような話でも、他人事でもありません。
21世紀にふさわしい新たな価値観を創造できないかぎり、お金の呪縛から逃れられない私たちも、このご老人とたいした差はないように思えるからです。

だからといって、どうすればいいのか分かりませんが?