きときと日記

「きときと」とは富山の方言で「ぴちぴち(新鮮な)」という意味。きときとな日々の記録を更新中。

オネスティ

2015-03-07 | 


今日は曇り。一日、のんびり過ごしました。光一さんのドラマはまだ見てないので、昨日に続いて本の話題。図書館で借りて、石田衣良の「オネスティ」を読みました。なんだか不思議な話でしたが、一晩で一気に読み終わりました。とても読みやすい文章だし、先が気になる話でした。丘の上の大きなケヤキの木を挟んで立つ、二軒の家に住むカイとミノリ。幼稚園で出会い、幼なじみとして育ちますが、両親が喧嘩が絶えなかったり離婚したりするのを見て、結婚して、いつも一緒にいると、うまくいかないと思い、二人はお互い大好きだけど、恋愛も結婚もしないと誓います。その代わり、二人の間にはどんな秘密も作らない、すべてを正直に話すことを約束します。性的なことも含め、すべてを赤裸々に語り合う二人。思春期を通り、受験に臨み、恋をし、仕事を見つける。二人の成長の過程で、奇妙な約束が生き続けます。画家となったカイと自由奔放に生きるミノリは、約束を守ったまま、お互いに別の人と恋愛したり結婚したりするのですが、二人の関係は純粋なのか、罪深いのか。結婚相手がかわいそうという意見も読みましたが、この物語では、主人公二人以外は脇役なので仕方ないですね。二人の関係に共感できないという意見もありましたが、私は実験的で面白かったです。ラストは、ある出来事があって、40歳手前の二人の環境に少し変化が見られますが、この先、さらに年を取って、二人がどうなっていくのか、もっと先まで見てみたい気もしました。
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