魔女の笑窪
2009-09-30 | 本
友達から借りて、大沢在昌の「魔女の笑窪」を読みました。昨日、ランチから、夜の試写会まで、暇だったので、ドトールで一気読み。面白かった!「笑窪(えくぼ)」ってこんな字、書くんですね。
最初は、1話づつ完結する短編集かと思ったけど、途中からどんどん膨らんで盛り上がっていきます。解説に「女性が主人公のハードボイルド」とありましたが、まさにそんな感じ。「地獄島」と呼ばれる売春の島に売られた女性は、生きて島を出ることはできない。ただ一人、島抜けした主人公の女性は、裏社会のコンサルタントとして成功しているが、過去を知られ連れ戻されることを、死ぬより恐れている。島での経験から、男をひと目見ただけで見抜く能力を身につけるが、島が存在する限り、心は休まらない。ヤクザや警察、中国マフィアや整形外科医など、金に群がるたくさんの男たちと戦いながら、最後に主人公の女性が選択した道とは。
ハラハラドキドキしながらも、主人公が小気味よくて、ワクワクと読み進みます。ひどい話もたくさんあるけど、男のハードボイルドより読みやすかったです。先が気になって、どんどん読み進み、最後も嫌な後味もなく、面白く読み終わりました。