旅とエッセイ 胡蝶の夢

ヤンゴン在住。ミラクルワールド、ミャンマーの魅力を発信します。

今は、横浜で引きこもり。

風邪は異なもの味なもの

2018年12月08日 10時50分58秒 | 写真館
風邪は異なもの味なもの

 風邪には前兆がある。うーゾクゾク、首筋から背中にかけて冷や水が流れるような感じ。鼻が詰まって、寝る時に片方がふさがる。不快だ。苦しい。口を開けて寝るから、起きるとのどが渇いてヒリヒリする。
 逆に鼻水が止まらない。ティッシュがいくらあっても足りない。ゴミ箱は使用済みのティッシュの固まりが溢れて、短時間で一杯になる。
 クシュ、こんな話を書いていたらクシャミが出た。ついでに鼻水も出たがっている。大丈夫かな。

 中学に入る前は、体が弱かった。風邪よりは、医者曰く、自家中毒。嘔吐感を伴う奴によくやられた。お袋とよく小児科の待合室にいたものだ。病気の時のお袋は、とりわけ優しかった。それを考えると、病気になるのも悪くない。子供だったしね。甘えても構わない。大人になって病気で優しくされるのとは、ちょっと違う。
 治りかけのリフレッシュした感じも良いものだ。あとモモ缶。何故か病気の時に、あのシロップ漬けのモモの缶詰をよく食べた。
 声は自分でも分かるほど魅力的になる。風邪ひき男の声はセクシーだ。いつでもあの声が出せればよいのに。

 風邪で何が辛いといって、せきが止まらないほどキツイことはない。布団で体が温まると、よけいに酷くなる。自分は、旅の常備薬にセキ止めを欠かさない。
 頭痛は大人になるまで無かった。ズキンズキンときたら、辛いよね。あと高熱。汗をかくほど体は熱いはずなのに、寒くてガタガタする。40℃を超えると、うなされて嫌な夢(白昼夢)を見る。ある時には、もう一人の自分がすぐそこにいるように感じた。ドッベルゲンガー(自己像幻視)か。別の自分に出くわしたら、死んでいたのかな。

 別の悪夢は、手足、特に腕がどんどん細くなる幻覚だ。ぐんぐん細くなって骨と皮だけになって行く。あれは、とてつもない気持ちの悪さだ。今思い出してもゾっとする。
 あの嫌な気分は、半世紀以上経っても忘れない。人に話した(書いた)のは初めてだ。