「北の山・じろう」日記

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ミリー統合参謀本部議長への英BBC放送のインタビューの扱いに見る微妙な違い?<ウクライナ紛争2023年9月

2023-09-13 18:26:43 | ウクライナ紛争

CNN
ウクライナの反攻作戦、冬の到来まで「残り6週間」 米軍トップが警告
2023.09.11 Mon posted at 11:44 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35208922.html
BBC
ウクライナの反転攻勢、冬の到来まで「30日しかない」可能性=米軍トップ
https://www.bbc.com/japanese/66771645

BBCがインタビューしていますが、それにしても随分扱い方が違うように見えます。
両方読んでみると、全然異なる印象を受けると思います。
NYタイムスを利用して、ペンタゴン筋の一部と思われる向きがペンタゴンとウクライナ軍の間に微妙な行き違いがあるような情報を拡散していました。これは多数のメデイアが引用したため、かなり広く拡散しました。

両方の記事が、何となくヨーロッパ側とアメリカ側の微妙なすれ違いを表してい居るように見えなくもありません。

アメリカ政府は最後までFー16戦闘機のウクライナへの供与を許可しませんでした。ヨーロッパ諸国は訓練を先行させて行おうとしました。アメリカは、やっとFー16の供与を認めたのが、8月です。
1月に決まった戦車を含む大型の武器支援を主導したのもヨーロッパ諸国です。
その後、イギリスはウクライナの反撃に合わせて長距離ミサイルの供与を決定し、そく供与しました。当然、反撃作戦の開始に間に合わせるためです。その後、フランスも供与しました。アメリカからは、長距離の攻撃兵器の供与はありません。
BBC
イギリス、ウクライナに長距離巡航ミサイル「ストームシャドウ」を提供
2023年5月12日
https://www.bbc.com/japanese/65567674

やたらウクライナへの強力な武器供与に消極的なアメリカと、それを急ぐヨーロッパ諸国との違いは徐々にはっきりしてきました。

F ー16の供与を表明したのはヨーロッパの3か国です。
ロイター
ワールド
2023年8月24日11:56 午後Updated 18日前
ノルウェー、ウクライナにF16供与へ 3カ国目
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-jets-norway-idJPKBN2ZZ1B6

戦争の場所との位置関係の違いが、危機意識の違いになっているのかもしれません。ヨーロッパ諸国にとっては、今となっては自分たちの戦争です。ウクライナが勝利しなければ、ヨーロッパ諸国の安全は脅かされ続けます。中途半端に停戦になる方が、後のことを考えると恐ろしいと思います。中途半端な停戦は、その後のロシアの報復的謀略や内政干渉のような事態を招く可能性が大きいからです。

ロシアと国境の近い国々は、ロシアの軍事力を警戒し続けなければなりません。具体的には、バルト3国・フィンランド・ポーランド・スロバキア・チェコなどは、ロシアから近いか国境を接しています。ポーランドなどは、去年から急遽軍備拡張に動いていて今年も更に継続しています。仮にウクライナが敗北することがあれば、ポーランドがロシアとの最前線に立つことになるからです。

それはドイツにとっても同じです。ポーランドの隣がドイツです。だから、ドイツも明確にウクライナを支援し東ヨーロッパの安全保障に関与する姿勢を明確にしました。具体的にはドイツ軍の軍部拡張とバルト3国への駐留部隊の増員です。

つまり、アメリカにはこのような危機意識がありません。だからアメリカの都合で、ロシアとパワーゲームをしようとしているように見えてしまいます。アメリカにとっては、ウクライナが勝利することよりもロシアと折り合う方が重要なように見られても仕方がない部分が見られます。

この戦争が始まってから一貫して見られるのは、バイデン大統領の弱気の姿勢です。それもロシアが戦争を止めようとしない原因の一つのように思えます。最初からアメリカ軍の参戦を断固否定しました。

否定も肯定もしなければ、どうです?
場合によっては、アメリカ軍の参戦もありうる余地を残せば、ロシアも今のようなウクライナ民間人への戦争犯罪である無差別攻撃を出来たかどうかは不明です。控えたかもしれません。

そして停戦に対してもロシアとして考えざるを得ない部分が出てきたと思います。
今のロシアの言い分は、「ロシアが軍事占領した地域をロシア領として認めるなら停戦交渉に応じる」と言うものです。「停戦には応じない」と言っているのと事実上同じです。
アメリカが絶対に参戦しないからです。戦争を継続すれば、やがて西側諸国は折り合わざるを得ないだろう・と言う見込みの下に戦争を継続しています。アメリカが怖くないから、好き勝手なプロパガンダをわめき散らかしています。

そのようなことでは困るから、ヨーロッパ諸国は団結してウクライナを勝たせるために出来る限りの支援をしています。

アメリカは、やる気があるのか?と疑問を持つのは私だけではないと思います。



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