木祖村 Gリポート

木曽路や木祖村の話題を報告します。木曽川源流の里の議員日記。

6月19日 平成19年6月定例議会2 一般質問

2007年06月19日 | 木祖村議会と議員
6月19日 木祖村平成19年6月定例議会2

 10:00~各議員による一般質問が行なわれました(7議員16件)。
 私の一般質問および村の答弁の要旨は以下のとおりです。

Q1:地域文化の振興について

 現在各地で地域活性化の一環として、郷土の文化遺産、文化財の保護は、観光資源としての位置付けからも保存整備の取組みが進んでいる。
 ①村内の文化財の保存状態と活用状況について。
 村内の文化財で昭和61年の書籍に紹介されたものは約60あり、その後の追加調査によって確認された文化財はかなりの数に登る。一部の石造物には破損が進んでおり、早急に村内の有形文化財等を見なおし、必要な物は指定・保存・整備して、郷土史教育や社会教育に積極的に活用する時期にきている。ソフト面の充実として村指定文化財の追加や、県指定をうけるべく努力して欲しいが、村としての具体的予定は?

 ②近代化遺産に関しては、平成8年に国の登録文化財制度がスタートしており様々な特典がある。藪原宿の篠原周平氏所有の蔵座敷の母屋と蔵については所有者から文化財指定についての要望があり、平成17年に村が調査を行ったが、その後どのように進んでいるか?
 これを村の指定ではなく、国の登録という形で進めれば、建物を観光案内所といった形で利用でき、藪原宿の活性化に寄与すると考えるが、国や地域・所有者との調整を行う考えは?
 さらに近代遺産のもう一例として、明治期に建造された旧鳥居トンネルがある。郡内の鉄道遺跡で観光資源として新たなコースを設置した場合、非常に活用しやすい立地になっている。
 旧鳥居トンネルは明治43年(1910)の建造で、来る2010年はまさに100周年の節目を迎える。翌年2011にかけて木曽福島開通100年にあたることから、JR等各種イベントが予定される動きを見越して、是非ともこのトンネルを当村の観光の起爆剤にするべく、今から本格的な調査に着手して欲しい。こうした村内に現存する近代遺産について、村としての方針は?

A:村長
 文化財は観光資源の一つでもあり、郷土史としての歴史的背景からも大いに活用すべきと考えている。文化財に関しては保護だけでなく地域で引きついで行く。文化財審議委員会でも調査検討しながら、しっかりとしたものを残していきたいし、子供たちにも積極的に学習してほしいと考えている。今後も一定の資料が整えば村のHPに掲載するなどして情報発信してゆきたい。
 近代遺産については、私を含め村民自身が今だ知らないものがあると思われる。文化財審議委員会でも協議して取り組んで行きたい。旧鳥居トンネルは廃線後に日本国有鉄道清算事業団の所有となり、所有権者の安全保護義務から内部に入れない。現状は安全対策も皆無である。利活用については経費的な面も考えねばならない。こうしたトンネルは山梨などではワイン倉庫に活用されている事例もあるので、いろんな角度から検討してゆきたい。

A:教育長
 昭和61年の「木祖村の文化財めぐり」は刊行から年数がたっており、残部も少なくなっている。文化財については新しくブックレット方式で紹介するべく協議中である。
 篠原家については過去に東大の調査が入っており、この建物を活用するにはどのような保存方法が適切かを民間の研究所の指導を受けて研究中である。建物については副村長が所有者に寄付の打診をしたが、できないとの回答であった。
 旧鳥居トンネルは明治43年~昭和43年まで使用された非常に記念すべき物で、貴重なものと認識している。この登録については、平成19年から県の近代化遺産の総合調査事業が開始されるため、長野県教育委員会とも協議して良い方向にもっていきたい。

Q2:鳥居峠の整備状況とその効果について

 鳥居峠については、これまでに保全林整備やサイン整備、遊歩道や休憩施設など積極的に整備が行われてきた。ウォーキングコースとしての認知もされてきている。特にJRのウォークラリーイベントは一回で3000人以上の集客といわれているが、その経済的効果についてはどのような状況か?
 また、現在鳥居峠は、史跡としての位置付けだけでなく、峠上には文化文政年間~明治期に至るまでの、50基に登る石造物や句碑が存在する。これらを個々に有形文化財に指定する考えはないのか。この点についても特色ある村作りの視点から、村としての見解を。

A:村長
 鳥居峠は村一番の観光地である。峠の観光客は年間推定1万2千人程度と思われる。鳥居峠の活性化は町並みの活性化にもつながるのは明らかであるため、水の始発駅フォーラムでも峠の案内人講座などで、地域住民だれもが説明できるようにと進めている。
経済効果については、街道にぎわいから町並みの地域住民からの協力もあり、評判はよかったと聞いている。いろんな意味で地域住民のもてなしが伝わり、まずは旅行者の気持ちを捉える事ができたと思われる。

A:教育長
 鳥居峠一帯は、信濃路自然歩道・自然環境保全地域に指定されたことで、旧法(旧文化財保護条例)の史跡名所地から自動的に切り替わったという理解である。個々の文化財の指定については未定である。

Q3:子供の安全対策を考えた地域づくり

 宮の森地区~保育園周辺は、村営住宅の増加にともない子供の遊ぶ声や笑い声がたえない地域となっている。今後、保育園の北側に村営住宅が追加建設される予定もあり、それに伴い子供の遊ぶエリアがさらに川や用水路に近づき、将来的に水の事故なども危ぐされている。保育園周辺や川の近くの安全対策については?

A:村長
 安全・安心については緊急度の高い事案から順次事業を実施している。宮の森は村内でも最も子供が多い地域となっており、とちのみ保育園も同地域内にあるということで、現場を精査しながら、自治会長とも相談して、早急に安全対策を講じたい。


なお当日は、各議員の一般質問が終わった後、議案第48号~55号までを上程。提案説明が行なわれ委員会付託とし、散会しました。



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