木祖村 Gリポート

木曽路や木祖村の話題を報告します。木曽川源流の里の議員日記。

9月4日 木曽地域観光振興セミナー

2008年09月04日 | 木祖村議会と議員
9月4日 木曽地域観光振興セミナー(13:30~ 於木曽合同庁舎)に出席しました。出席議員は武居議長・深澤・星、他観光関係者。


■「脱 『観光』!交流なくして活力なし
  ~地域資源を活用した滞在型観光地づくり~」
【講師】JTB常務取締役:清水 愼一 氏

 講演の主なキーワードとしては、交流人口の拡大・地域全体で地域資源(地場産食)の活用・滞在型観光・・・。
 まずは「長野県の昔ながらのやり方、従前の観光の方法ではダメ!」とすっぱり断罪。「今までは観光施設や宿泊施設で対応できたが、これからは地域全体で対応していかなければならない」と観光組織の見直しの実行から力説するものでした。
 最近の旅行者の動向は、地域交流を期待する滞在型に変化しており、「地域の歴史・文化を生かしたメニューで滞在型観光地を目指せ」と指摘しました。

 長野県観光の低迷と木曽の現在の状況、近年の観光客の意識や動向について具体的数値をあげて説明し、個々に具体的成功事例と対策が示されるので、単なる評論だけに終わらない説得力のある話です。

 個人的に思わず頷いてしまったのが「入れ込み数を信じるな。観光客の消費額で判断しろ」と言う点でした。
 たしかにイベントなどに「1500人来た」と言っても、実際には朝のA会場に700人、夜のB会場に800人を単に足し算しただけで、関係者を除くと実際の観光客数は600名・・・というのは良くある話です。肝心なのは、何人来たかではなく、一日あたりいくらのお金を落としていったかです。行政が観光振興策の経費対効果を考える上でも重要な視点だと思います。

 滞在型観光地づくりは地域づくりとも直結する話です。
 滞在型観光は、宿泊施設や特産物店だけが儲かるスポット・ビジネスではない。客が来ることで、消費されるものを提供するあらゆる産業に効果を創出します。
 事例を聴いているうちに、困難だった地域づくりの例(村上市)も、さしずめこの木曽なら、間伐材を大いに利用することで解消できるケースなのではないかと思えてきました。

 この他「着地型観光」等、地域住民や他産業との連携性についても、わかりやすい説明があり、大変参考になる講演でした。