きらくなたてものや

楽しむ、楽しい、いえづくり、まちづくり

冷たい風の中、三者のアツい話し合い

2013年03月28日 | 横浜港南あ邸
横浜あ邸にて。

昨日は冬が戻ってきたと思うほど、
とても寒い日でした。

吹きさらしの現場の中も、
外の気温とほぼ同じ。

そんな現場の中で、
大工の藤間さんと、
建具屋の新井さんと、

外部木建具の納まりについて
打ち合わせを行いました。

この家は南面の木建具が印象的な、
とても開放的な家なのですが、

高台に立つので、
風の圧力も受けやすく、

木建具の納まりが
肝になるのです。

養生板に原寸図を描きながら、
アツいアツい話し合いは、
昼食を挟んで3時間以上。

寒さを忘れるほどでした。

でも寒かった(笑)



建主さんが土を塗る

2013年03月28日 | 横浜港南あ邸
横浜あ邸にて。

建主さんが竹小舞をかいた部分だけ、
荒壁土塗りが残っていたのですが、

昨日現場へ行くと、
土を塗った直後の様子でした。

土塗りも、
建主さんが行ったようです。

居間とご両親の部屋を仕切る壁、
家の中で目立つ壁の一つです。

左官屋さんが塗った箇所と
見劣りせぬほど、
丁寧に塗った様子が
伺えます。








対角に抜く

2013年03月23日 | 町田か邸
町田か邸にて。

この家は、
南東と南西の角に、
L字に開く
掃き出し窓があります。

南西側は畳の間で、
仕切れるようになっていますが、
開けていれば1階は、

どちらの対角線を見渡しても、
視線が抜けるようになっています。

風と光を
できるだけ呼び込むとともに、

約30坪と決して大きくはない家を
広く見せる方法でもあります。

ただしあまり抜けすぎると、
居心地が悪い場合もあるので、

障子と格子、
また後付けのブラインドで
調整できるようになっています。



紙がお迎え

2013年03月23日 | 町田か邸
町田か邸にて。

この家の玄関は、
家のど真ん中にある土間。

玄関らしくないといえば、
玄関らしくないかもしれませんが、

人間だけではなく、
大いに風と光を迎え入れる間。

だけど、
人の視線や風を
遮りたいこともあると思うので、

障子で全面を
仕切ることができるように
なっています。

これを開けていると
閉めているとで、
空間の様子が
まるで変わります。

建具は偉大。








もうすぐ4つの‘そ’ちゃんの部屋

2013年03月23日 | 町田か邸
町田か邸にて。

数日前お住まいを訪れると、
階段下の空間が、
‘そ’ちゃんの部屋に
なっていました。

ちゃんと寝る場所も
お片付けする場所も、
お勉強机もある、
最小限の間。

家族の気配を感じつつも、
集中できる場所。

窓も障子もあり、
風通しと温もりの調整も可能。

少し覗かせていただきましたが、
居心地よさそうです。










昇る間

2013年03月23日 | 町田か邸
町田か邸にて。

1階の壁のほとんどは、
土塗り仕上げなのですが、

階段から上は、
荒壁土塗りのまま。

昇りきったところにある
荒壁土の壁が
窓からの光を受けて、
上へ上へといざないます。

また手摺受金物は、
いつもの鉄錆色のもの。



太陽の恵みを蓄える床

2013年03月22日 | 町田か邸
町田か邸にて。

完成した様子の報告を再開。

さて、
この家の南東の角の床は、
藤岡の五十嵐さんが
達磨窯で焼いた、
いぶし銀の敷瓦を貼っています。

将来この部分に
薪ストーブが鎮座する
ということもありますが、

角に開いた
掃き出し窓から
太陽の恵みを取り入れ、

それを敷瓦が蓄熱して、
温もりを家の中に
呼び込むことを
もくろんでいます。

一方で夏場は、
バルコニーと格子網戸で
日射遮蔽。

「省エネ」の施策のもと、
なぜか危機的状況にある
伝統工法ですが、

こうして、
単なるデザインではなく、

循環可能な素材を使い、

自然界を遮断するのではなく、
大いに受け入れて、

室内の温熱環境を意識した
仕掛けの結果としてのデザインを
提案し続けていきたいと思います。








竹の格子と電気配線

2013年03月18日 | 横浜港南あ邸
横浜あ邸にて。

左官職人、湯田さんたちも絶賛の
竹小舞に同化した
古知屋さんの電気配線。

確かに古知屋さんの電気配線は、
泥に埋もれてしまうのが
もったいないと思うほど、
パッと見て整っています。

また鉄のボックス内に、
クルリと電気配線を
まとめてくれているのも、
他の職人の作業を
配慮してくれているからこそ、です。

見える部分も
見えなくなる部分も、

お互いを気遣い、

お互いを讃え合う。

「伝統工法」とか関係なく、

いい家、いいモノを
作るうえでとても大事なことは、

こうしたことが
自然と生まれる

いいチーム作り
なのだと思います。