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木村草太の力戦憲法

生命と宇宙と万物と憲法に関する問題を考えます。

ご質問について

これまでに、たくさんのご質問、コメントを頂きました。まことにありがとうございます。 最近忙しく、なかなかお返事ができませんが、頂いたコメントは全て目を通しております。みなさまからいただくお便りのおかげで、楽しくブログライフさせて頂いております。これからもよろしくお願い致します。

朝日カルチャーセンター 憲法講座のお知らせ

2012-05-22 12:38:46 | お知らせ
何と朝日カルチャーセンターから
人権論をテーマにした講座依頼を頂きました!

錚々たるメンバーの中で講座を持たせて頂き、
光栄でございますが、頑張りたいと思います。

以下、概要をご紹介いたします。

タイトル 
 憲法入門 「憲法上の権利」の思考

日程 2012年

9月8日 憲法上の権利の考え方と君が代訴訟・裁判員制度
 素材 君が代不起立・不斉唱訴訟
    裁判員制度合憲判決

9月22日 全国民の代表の概念、選挙権と政教分離
 素材 衆議院小選挙区一人別枠制違憲判決
    空知太神社事件

9月29日 平等権とはどのような権利か?
 素材 非嫡出子の相続分
    立川ビラ判決

 (全三回、全て土曜日・15時30分から17時)

会場 朝日カルチャーセンター新宿教室
     (詳細・申込はこちら)
     (学生会員の方はこちら

講座の内容としては、
憲法上の権利の考え方を解説しながら
最新判例を読もうというものです。

平成21から23年に出された重要な憲法判例を素材に
諸問題を考えて行こうと思います。


違憲審査基準がどうのこうのという形式的な議論をやっても
あまり面白くないと思いますので、
できるだけ実質的な問題設定をして、議論を進めたいと思っています。

具体的には、次のような議論を扱う予定です。

「そもそも、卒業式で君が代を斉唱する目的は何か?」
  →卒業式で君が代を斉唱しなくなると、
   どんな悪いことが起きるのか?
  →例えば、「君が代を斉唱をしたくない授業が上手な教員」
   を排除することは良いことか?

「法律の掲げる目的との関係で裁判員制度は必要か?
  →裁判員制度の必要性を認めることは、
   裁判官のある種の無能さを認めることだが、
   最高裁は、裁判官の無能さを認めたのか?

「なぜ投票価値が均衡していることが、良いことなのか?
  →例えば、参議院議員の比例区選挙は、
   全有権者の投票価値が均衡しているが、
   そこから優秀な国会議員が選出されていると言えるのか?

「非嫡出子と嫡出子で相続分を変える目的は何か?
  →そもそも、不倫の禁止が民法900条の目的なのか?

「公共の利益を達するために宗教を利用することはできるか?」
  →地鎮祭がなくても良いと言っている工務店が遠隔地にしかなく、
   そこに頼むと、地鎮祭費用以上にコストが高くなる場合、
   地鎮祭付きで地元工務店に頼んではいけないのか?

入門者にとって分かり易く、
また、法学部生・法科大学院生にとっては
普段読んでいる判例を違う角度から勉強できるように
講義をする予定です。

憲法上の権利と最新の憲法判例について
ご興味をお持ちの方は、ぜひぜひ、ふるってご参加ください。
学生会員の方は全3回を3000円で受講できるそうです。

それでは、9月に会場でお会いいたしましょう。
楽しみにしております。

法律学の基本の基本

2012-05-21 16:49:31 | お便りコーナー
推薦図書 (来年がラストチャンス)
2012-05-21 15:44:57
こんにちは。
急所・ブログで憲法の勉強をしている受験生です。

昨日、司法試験が終了したことで燃え尽きてしまい、来年の試験に向けた勉強を始められません。
このままだと、合格発表までずるずる堕落した生活を送ってしまいそうです。
そこで、この際、「法律とは何か」という基本中の基本を見直したいと思っています。
何かお勧めの図書があれば教えて頂けませんか?

お忙しいところ、大変恐縮ですが、宜しくお願い致します。



 こんにちは。
 お疲れ様でございました。
 三日間の長丁場というのは、私、体験したことなく、
 頭の下がる思いであります。

 さて、基本中の基本ということですが、
 近いうちにわたくし、
 法学入門的なものを出版する予定がないではないのですが、
 残念ながらまだ、原稿になっておりません。

 というわけで、少々真面目に、
 「法律とは何か」を教えてくれる本ですが、
 以下、掲げます。


 1 長尾龍一『法学に遊ぶ』慈学社
 2 長尾龍一『法哲学入門』講談社学術文庫
 3 木庭顕『ローマ法案内』羽鳥書店
 4 木庭顕『現代日本法へのカタバシス』羽鳥書店

 という感じかと思います。

 1、2は日本最高の法哲学者・法思想史学者の手によるもので、
 平易でユーモラスな文体で、
 法の本質をえぐる議論が展開されます。

 3は、著名なローマ法学者の政治・デモクラシー・法の三部作を
 総括的に論じたもの。
 4は、『ローマ法案内』の思想を背景に、
 初学者にも丁寧に、政治・デモクラシー・法の基礎を教えるための著書です。

 試験直後は、なかなか問題集も手につかないかと思いますが、
 法律の基礎の基礎に遡り、法律家とは何かを根本から考えるには、
 とても良い時期かと思います。

 お忙しいこととは思われますが、
 以上の著作は、今後、法律家としてのキャリアを積んで行くにあたり、
 絶対に損にならない良書かと思います。

シンポジウム原稿について

2012-05-19 21:30:30 | 3/23建築家VS憲法学者シンポ
今年の3月23日に開催されました
「復興の原理としての法、そして建築」ですが、
現在、法学セミナー誌への掲載に向け、
原稿チェックが進んでおります。

当日は、建築家と憲法学者の先生方の間で
しっかりかみ合った刺激的な議論、問題提起ができたと
思っていたのですが、
上がってきた原稿もとても面白いです。

格調高い基調講演をして下さった山本理顕先生、
近代法の基本原理からの根本的な考察をして下さった石川健治先生、
とても広い視野から多角的な問題提起をして下さった内藤廣先生、
プライバシーや専門職について最先端の議論を分かりやすく紹介して下さった駒村圭吾先生、
独自の視点から復興の問題について語ってくださった松山巌先生。

どの先生のコメント、ご発言も見逃せませんので、
ぜひぜひ、皆様もご参照ください。

法学セミナーの
7月号(基調講演、シンポジストコメント)、
8月号(シンポジウム討論)に掲載予定です。


さて、それに先駆けまして、当日の配布資料が
日本評論社様のHPよりダウンロードできるようになっております。

こちら、私がそれなりに時間をかけて準備させて頂いたものですが、
用語解説などもございますので、
ご参照、頂けますととても嬉しいです。

ではでは、どうぞよろしくお願いいたします。

日蝕らしいです。

2012-05-19 21:24:32 | お便りコーナー
さて、本日は家庭の都合でピクニックに行ってきました。

ピクニック現場では、日蝕が話題となっておりまして、
観察用眼鏡は、どこも売り切れと、テンションが上がってまいります。



そう言えば、私、最近、慣れない仕事が重なって
ちょっとテンションが下がっていたのですが、
怪獣漫才に元気づけられまして、
再び前に進む力が出てまいりました。

テンションは大事ですねえ。


話は、戻って日蝕ですが、
なんと、5月21日の関東の天気予報曇り。
うーむ、なんとかならんかなあ。

あまり観察する機会もない現象らしいですし。

みなさまは、日蝕どうされます?
なんかどうしようもない問いかけですいません。