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木村草太の力戦憲法

生命と宇宙と万物と憲法に関する問題を考えます。

ご質問について

これまでに、たくさんのご質問、コメントを頂きました。まことにありがとうございます。 最近忙しく、なかなかお返事ができませんが、頂いたコメントは全て目を通しております。みなさまからいただくお便りのおかげで、楽しくブログライフさせて頂いております。これからもよろしくお願い致します。

シンポジウムに向けて(3) キウイジュースはどこだ?!

2012-03-17 08:41:34 | 3/23建築家VS憲法学者シンポ
先日、ご紹介いたしました佐藤康光王将は、
タイトル戦中、キウイをたくさんたべて気合いを入れることが有名で、
佐藤先生の棋戦があると、私はツイッター上で「キウイキウイ」と連呼するのですが、
次のようなコメントをいただきました。


Unknown (ザッキー)
2012-03-17 07:33:07
シンポジウム楽しみにしております。

自分の注目は、モテレータの木村先生が、シンポジウム中に、キウイジュースを飲むのか、というとこです。

ぜひ、三杯ぐらい飲み干して下さい。


・・・。しかし、キウイジュース、うってないだろう。
なんとかするか。
確か新宿駅内の成城石井で売ってたはず。
しかし、フレッシュがいいよなあ。

誰か、三田周辺でキウイジュースうっているとこ知ってたら
教えて下さい。



さて、私、この一週間くらい、最後の追い込みで
勉強したりレジュメをつくったりしていたのですが、
痛恨のミス。

なんと3月15日にNHKの番組(エルムンド)で、
山本理顕先生と内藤廣先生が復興についてインタビューを受けていた!
と。

ぬぬぬ。事前に誰か教えてくれても・・・。


というわけで、NHKオンデマンドをさがしたら、
おお、見逃し番組で見れる。

視聴料金210円ですが、見逃した方には、すごくおススメの番組です。
いやあ、シンポジウムで両先生にお会いできるのが楽しみだ。

シンポジウムに向けて(2)

2012-03-16 13:20:24 | 3/23建築家VS憲法学者シンポ
さて、シンポジウムに向けて、昨日は、レジュメをつくっていました。

山本先生からは、

「今回のテーマで話し出すと、本当にきりがない。
 びしばし止めて、しっかり仕切って下さい!」

と言われております。

モデレーターとしてのお仕事ですねえ。

しかし、パネリストは重鎮ばかりの豪華メンバー・・・。
私が、石川先生や駒村先生に、「ちょっと、そこで止めて下さい」と
言えるのか!?

音大の指揮科に入学したばかりのペーペーが
いきなりベルリンフィルを指揮しろ、というようなものではないか!


・・・・・・・・・・・・・。
というわけで、しっかり議論のベースを作っておこうと思います。

建築学徒にも法学徒にもしっかり伝えられるようにと、
「シンポジウムガイダンス」という形のレジュメを出せればなあと
思っています。

昨日は、早川和男先生と吉田邦彦先生の著作を読んでいました。
実は、震災復興の局面で建築家と法律家が対話することは
今回が初めてではなく、「居住福祉」という観点から、
興味深い意見交換がされています。

吉田邦彦先生は、いわずとしれた民法学会の重鎮で、
居住福祉法学のパイオニアです。

他方、早川和男先生は、住居こそ人間生活の基本、
をスローガンに、「居住福祉」の概念を提唱し、
様々な提言をしてこられた建築学者(神戸大名誉教授)。

そして、お二人をはじめとした居住福祉法学・居住福祉論について、
信山社さんが、シリーズ化して、出版を続けています。

こういうところが、本当にすごい出版社だなあ、と思います。
頑張ってほしいですねえ!
シンポジウムでもご紹介できればいいなあ。


も一つ。今日は、山本理顕先生が前任校の横浜国立大学
建築学の大学院課程(Y-GSA)でまとめた
「仮設住宅への提案」をご紹介いたします。

また、昨年の今頃(震災一週間後、山本先生の退官記念講義が予定されていた)に、
山本先生と教え子たちが話をしていた様子が、ブログにまとめられています。

山本先生の地域社会圏住宅の構想を
仮設住宅において反映したとても興味深い提案です。

ぜひ、ご覧ください。

シンポジウムに向けて(1)

2012-03-13 21:01:06 | 3/23建築家VS憲法学者シンポ
しばらく、更新を怠っておりました。
申し訳ございません。

・・・。
近況報告をば。
実は昨日は、都心でいろいろな打ち合わせがあり、
あっちへいったり、こっちへいったりとしていたのです。

途中、千駄ヶ谷に寄ったので、
将棋会館に行ってまいりました!

会館は、3階から上は、奨励会やプロの対局で使われる対局室があり、
2階は道場、1階が販売部です。

私は、販売部で「夷険一節」の扇子を購入し、
米長先生のサイン入り『われ敗れたり』を買ってみたりしました。

この米長先生のご著書。
先日の対ボンクラーズ戦のすべてを語っています。

世間では、
米長先生は初手から「奇手」をはなち、
コンピュータに鼻であしらわれたことになっていますが、
それは大きな誤解で、
中盤まで「圧倒的優勢」だったわけです。

この「圧倒的優勢」という点については、
米長先生ご自身のみならず、羽生先生や佐藤先生の形勢判断が一致しております。

米長先生は、将棋が全く分からない方にも読んでほしくて書いた
とおっしゃっています。
読み物としてもとても面白いものですし、
冒頭の佐藤康光先生のエピソードは、
プロの何か、を目指す人間にとって必読といってよいと思います。

ぜひせひ。

しかし、将棋会館というのは怖いところで、
階段で小学生の男の子が、悔し泣きをしていました。
おそらく道場での非常に重要な対局で敗れてしまったのでしょう。

将棋会館で、非常に重要な対局に敗れた方というのは
プロ、アマ問わず、あまりにも多くいるわけで、
その悔し涙というものが・・・と想像しているだけで重苦しくなってしまいました。

今度は、もう少し耐性をつけていきたいものです。

・・・・・・・・・・・・・。
さて、話が大幅に脇道にそれました。
失礼いたしました。

本日より、3月23日のシンポジウムに向けた準備が最終版です。
その様子を報告していこうと思います。

で、まずは、この企画がどういうところから立ち上がったか、
というところから、お話していきたいと思います。


私が山本理顕先生と出会ったのは、
先生が原告になって戦った邑楽町建築家集団訴訟の説明会の場でありました。

邑楽町建築家集団訴訟。
いったいどのような訴訟だったのか、ということ自体、非常に面白い話題なわけであり、
そのあたりから語っていこうかな、と思います。

ちなみに私は、この訴訟について紹介・分析する論文を書いております。
ネット上でも読めますので、興味のある方はぜひ、ご参照ください。

 都立大・首都大の紀要 法学界雑誌の原稿です。

ではでは!

建築家VS憲法学者 公開シンポジウムのお知らせ(2)

2012-03-01 15:42:20 | 3/23建築家VS憲法学者シンポ
文化面での日本の輸出産業というと、多くの人は、
アニメとコミックを思い浮かべることかと思いますが、
実は、建築設計というのは、
非常に国際的評価の高い日本の輸出産業なのです。



 最近、山本先生がコンペで優勝した作品 「ザ・サークル」 はスイスで進行中のプロジェクトです。


山本理顕先生も、海外でたくさんの仕事があり、
2月・3月は、先生が日本にいる時間自体が限られていたのですが、
貴重なお時間を割いて頂き、
3月23日のシンポジウムに向けて、2月末に二回ほど打ち合わせをしてまいりました。


・・・・・・・・。

打ち合わせで確認されたのは、
災害復旧・復興という局面も、建築にせよ法にせよ、
一般的・日常的な各種の原理に支配されている、という点です。

例えば、住宅被害に対する国・公共団体の支援は、
一般的な
「住宅の個人所有」(憲法29条、民法206条)
「最低限度の生活の保障」(憲法25条、生活保護法)等の枠組みがあり、
その適用例として実現されます。

復旧・復興のための手続も、「国会」や「基礎的自治体」といった
基本的な統治の枠組みの中で動いていきます。

話を建築の方に目を向ければ、
仮設住宅、再建される個人住宅・公共建築、復興公営住宅などの設計も、
これまでの住宅のモデルを踏まえて設計されるわけです。

そうなると

 災害時でなくても適用される一般的な建築や法の原理を、
 まずしっかり分析する。

 そして、それで不十分なことはないか?
 あるとすれば、どのような変化や味付けが必要か?

 今ある一般的な原理が優れているのだとしたら、
 あるいは、それに代わる原理があるとして、
 それが、復興・復旧にあたり、どのように適用されるべきなのか?

といった、形で議論を組み立てる必要があるはずです。

山本先生、パネリストの先生方との打ち合わせの中で、
このような議論の方向性を得ることができました。

・・・・・・・。
そして、当日は、

 「一住宅一家族という既存の住宅設計、社会の枠組みはどう評価されるべきか?」

 「建築家達は、何ができ、また何ができる職能集団なのか?」

 「建築家達が重視する『地域社会』や『コミュニティー』といった概念は、
  憲法学、法学にとって、どのような含意を持っているのか?」

 「専門職能は、統治機構の中でどのように活用されるのか?」

といった問題を議論しながら、「復興の原理」に迫っていきたいと思います。

こうした原理的考察は、「いますぐ何かの役に立つ」ものではないかもしれませんが、
長い目で見たとき、非常に有益な視点を確保してくれることと思われます。

・・・・・・・・・。

ここで、打ち合わせに参加して頂いた先生方からの
メッセージを紹介いたします。

山本理顕先生
「打ち合わせを進める中で、
 憲法学者と建築家は、もっとも遠いように見えるけれど、
 実は極めて近い関係にあることが分かりました。
 ぜひ、法学徒の皆さんも聞きに来てください。」

松山巌先生
「お互いに有意義な問いかけができれば、と思います。」

石川健治先生
「せっかくなので、普段、あまり書いていないことをしゃべります。」

駒村圭吾先生
「普段と同じように、勝手にしゃべりたいと思います。」



今回のような豪華メンバーでの異種格闘技戦は、
なかなか開催される機会も少ないと思います。

法学部生、法科大学院生、法律家の皆様はもちろんのこと、
山本先生・内藤先生・松山先生の雄姿を観戦したい建築学徒の皆様、
駒村先生の応援団、石川先生の応援団、木村の講義の元受講生の皆様、
建築に興味のある皆様、憲法学に興味のある皆様、
どうぞお誘いあわせの上、ご来場ください。

来場資格の限定は、全くありません!


・・・・・・・・・・・。

開催要領は以下の通りです。
建築学会・日本評論社の皆様のご尽力のお陰で、
入場無料ということで大ホール開催が実現できました。

建築学会の総本山の大ホールの建築体験、というだけでも、
法学系の皆様は視野を広げる大チャンスではないでしょうか?


シンポジウム 復興の原理としての法、そして建築

 日時 2012年3月23日(金曜日)
   開場 17時30分
   開演 18時

 基調講演 山本理顕(建築家)

 シンポジウム
  山本理顕
  内藤廣(建築家)
  松山巌(小説家・評論家)
  駒村圭吾(慶應義塾大学教授・憲法学)
  石川健治(東京大学教授・憲法学)
  モデレーター 木村草太(首都大学東京准教授・憲法学)

 会場 建築会館大ホール(東京都港区) 

 (入場無料)
 (予約については下記記載をご参照ください。)


 主催 建築学会復旧復興支援部会・日本評論社(共催)


 公式ホームページ
 公式ポスター


*ご来場のお申込について*

 建築学会のホームページでは、
 ご来場のお申込を受け付けております。

 当日の資料準備や机・イスの準備の関係で、
 ご来場予定の方は、下記のフォームでお申込みいただけますと幸いです。

  こちら からお申込みいただけます。よろしくお願いいたします。

 もちろん、お申込みいただかなくても、ご参加いただけますので、
 当日になって、ご来場いただけることが確定した!
 という方も、どうぞご来場ください。


ではでは、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
当日、お会いできるのを楽しみにしております。


最近の仕事状況

2012-02-23 17:07:25 | 3/23建築家VS憲法学者シンポ
ちょっと、更新が遅れてしまいすいません。

実は、今週末から、3月23日のシンポジウムに向けた準備が
本格化しておりまして、ばたばたしていました。

昨日は、会場の建築会館の担当者の方、共催の日本評論社の方と打ち合わせ。
詳細は後日お話ししますが、関係各方面の努力により、
「入場無料の大ホール開催」となりましたので、
学生の方々も、料金や会場の広さなどを心配せず、ぜひぜひ安心して足を運んでください。


私の役目は、建築家と憲法学者の通訳、論点設定ということで、
この度の大震災をテーマにした著書・新聞・雑誌などを
資料を集めて、読んでおります。

また、パネリストの松山先生、内藤先生の作品、
石川論文・駒村論文の再勉強なども進めておりまして、
ええ、ちょっと大変です。

もちろん、被災地の方々、現地で活動されている公的機関・ボランティア等の方々のことを考えると、
この程度のことで、大変だ、などというのはおこがましいわけでありまして、
はい。とにかく頑張りたいと思っております。


さて、ブログらしく、作業日記的にご報告ですが。
昨日まで、
パネリストの内藤廣先生の『環境デザイン講義』読んでいました。

これは「光」「熱」「水」などのテーマで、
建築・都市・土木などにおける環境について語っていくわけです。

これがすんごく面白いわけです。
人間は熱を感じる点よりも、冷たさを感じる点の方が多い。
光というのが、いかに人間の感情を左右するか。
水がある、とはどういうことなのか?
湿度10%だと気温29度でも寒い!
などなど、すごいお話しが書いてあり、
しかも、土木・建築・建築設備を専門としない人にも
すごくわかりやすい!
ヤバい。サインもらいたい。
しかし、シンポジウム中にサインをもらうのは、どうなんだろう?
(この文章を読み返していて、控室でお願いすればいい、と
 気づきました。何を慌てているのでしょう。)

とにかく、これですねえ、環境法選択の人は必須ですよ。
はい。生協に注文です!!


その他、勉強した内容としては、
職業がら気になる、
大震災の中で自衛隊・米軍の方々がどう活動されたのか?、
宗教団体がどのような取組をしたのか?、
あるいは、職業とは別に関東地方の住民として気になる
そもそも普通の食品にはどのくらいの放射性カリウムが入っているのか?
などなど、とにかく、いろいろアンテナを広げております。


シンポジウムについては、また、ご報告していきたいと思いますので、
どうぞよろしくお願いいたします。