goo blog サービス終了のお知らせ 

気ままな旅

マイカーでの気ままな旅で、束縛された予定や時間にとらわれない、自由奔放な行動をとる旅の紹介です。

富山の名水 「穴の谷の霊水」

2009-09-04 13:06:01 | 気ままな旅
 今回は旅先の富山で出会った名水について投稿いたします。
 自然豊かな北アルプスの主峰 「剱岳」 の麓に上市町がある。
 この町はスケールの大きな大自然を持つ剱岳の麓だけあって、いたるところから自然が息づいているように感じられ、今回訪れた 「穴の谷の霊水(あなんたんのれいすい)」 もその一角にある。
 富山地方鉄道の上市駅から北東へ約 6Km程の丘陵地を登ったところに穴の谷霊場があり、大きな駐車場も完備されている。
 愛車を駐車場に止め、広々とした参道を10分ほど進むと、下りの石段に差しかかってくる。
 この石段は108段あって、両側には紅い布をまとった石仏が並んでいる。
 石段を下った谷間の部分には、霊場である薬師観音堂が建てられている。
 穴の谷霊場には洞窟があって、そこからこんこんと水が湧いてきている。
 この水は霊水と呼ばれ、不純物の混入がほとんどないため腐りにくいとされ、古くから飲料の他、酒、みそ、醤油などの製造に幅広く利用されている。
 
           
     穴の谷(あなんたん)霊場の108の石段   全国 「名水百選」 認定書

 参道の脇にあるたくさんの地蔵は、「穴の谷霊水を飲んで体調がよくなった」「元気になった」 という人々が感謝の気持ちから参道に寄進されたようである。
 湧き出る清水は、環境庁選定 「全国名水百選」 の一つに指定されている。
また、霊水として古来から難病に効くといわれ、全国から多くの人が訪れている。
 不治の病が治った例は全国に限り無くあると伝えられている。

          
        穴の谷霊場薬師如来が祀られ奥の洞窟から霊水が湧き出している。

 この霊水にも次のような謂れがある。
 その昔、穴の谷の洞窟には白蛇が棲むとされ、人々は近寄ることを恐れたが、江戸時代、美濃国の白心法師がこの地で修行して以来霊場として知られ、多くの修行僧や参詣人が全国から訪れるようになった。
 参道から108段の石段を下った谷間には、薬師観音堂があり、そこに祀られた薬師如来像の横から尽きることなく湧き出る水は、難病に効く霊験あらたかな霊水とされ、日々参詣者が絶えることはない。

 また次のようなことも伝えられている
 ”難病に苦しむ母を助けたくて” 名医にも見放された手足が、ホラこんなに動くようになって、そのお礼に・・・・・霊水を飲むようになってからは家族みんな元気になって・・・。
 そのような言い伝えが少しずつ広まり、現在では善男善女が長い列をつくって参拝に訪れ、霊水を持ち帰っている。
 これが富山県上市町の黒川にある 『穴の谷霊場』 の霊水である。

 その由来は、そして霊水とは・・・・・。
 昔、この洞窟に嘉永4年(1627年=江戸時代)(美濃国の白心法師がこの穴にて3年間、修行せられ、諸国からその法を聞き参詣人も多くなったと伝えられる。
 その後、この穴での修行僧は数多く、近年では明治30年、能登の霊外悟道禅師が3年間修行して、真の解脱を得ている。
 このころから 『行者穴』 ともいわれている。
 また、昭和32年には広島の岡本弘真という女行者が訪れ、6ヶ年間修行して
「この穴の水は入巧徳水だ、病に苦しむ人に飲ませて欲しいとのお告げがあった」
 と遺言して逝った。

 上市駅から町道広野新・女川線(スパー農道)を走り15分、ここ黒川集落から穴の谷までの参道には、三十三の観音像が並び、各行者をしのぶ碑などが多いことからも、古来からの霊場であることがわかる。
 穴の谷の砂岩と粘板岩でできた三つの洞窟からなり、第一の洞窟の正面に薬師如来の石仏をまつり、その右横から清水が年中つきることなく湧き出ている。
 この清水こそ、即ち 『穴の谷の霊水』 なのである。
 この霊水に群がる善男善女は、
 『薬師如来に病気平癒を一心に祈願して霊水を口に運ぶ』 といわれている。
 不治の病いが治った例は全国に限りなく、日々参詣者の耐えることがない。
 このことが 『穴の谷霊場』 の由来になっている。

          
   薬師観音堂 穴の谷(あなんたん)霊水の入口で青い鉄格子の所に取水口がある。

          
     霊水取水口。全国各地から多くの人がポリタンクを持って訪れている。

          
        霊水取水後は薬師如来にお供えして清めてから持ち帰る風習がある。
          
 富山県は自然の宝庫であり、どこの水もおいしいと思われるが、ここ穴の谷の霊水は古くから ”万病に効く” ”薬師如来様が私達の身体を守ってくれている” との信仰が伝わっているようで、感謝の気持ちを常に捧げて霊水を持ち帰っているように思われる。
 私たちはパンフレットを見て偶然訪れた為に、ポリタンクなどは持っておらず、持ち合わせたペットボトルの空き缶に汲んで持ち帰ったが、霊水を汲んでいる人たちの、持ち帰る数や量の多さには驚かされる。
 穴の谷の霊水には適度なミネラルであるゲルマニュウムやクロロフイリンなが含まれ 「穴の谷霊水」 として、地元で生産され全国に販売されている。
 霊水を買い求め飲用した後、霊水の効能についてたくさんの礼状が届いているとのことであった。
 私は名水について詳しいことは知らないが、「おいしい水」、「きれいで清潔な水」、「体によい水」などが名水の条件として考えられるが、ここ穴の谷の霊水は三拍子揃った名水中の名水であるように思われる。

 霊水を汲み終えた私たちは、駐車場に戻り、次の目的地に愛車を走らせて行った。
 


 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿