旅つづり日々つづり2

旅のような日常と、日常のような旅の記録と記憶。

小学生男子

2017年06月07日 21時11分30秒 | 日々のこと
福が学校から帰ってくる時間に星とつばさがちょうどぐっすりお昼寝をしていたので、ふと気が向いて迎えに行ってみた。どうやって帰ってきているのかな?と怖いものみたさ半分。

とっくに校門をでているはずなのに、一向に姿が見えない。「あの角まで、もうひとつ向こうまで・・・」ついつい歩みを進めていく自分に苦笑。母親だなーと。

「いたいた!」遠くに小学生男子4人の姿が見えた。おどかしてやろうと電柱の陰に隠れる(笑)ワタシが怪しい。
雨はザアザア降っているのになぜか友だち二人は傘をささず、手に持って振り回している。もう一人は膝小僧が血まみれ・・・福も傘を振り回して友だちを追いかけまわしている。

「バカだ・・バカたれどもだ」

みんな雨の中ゲラゲラ笑っている。服はびしょぬれ。私がヌッと現れると福は照れてニヤニヤしながらこちらをみようとしない。友だちと別れて二人で歩く。もう私の手は必要ないみたいだ。「手なんかつないでたっけ?」くらいの勢いで大きくなっちゃった。

一人知らない友達がいたので尋ねてみた。
私→「あの子名前なんて言うん?」
ふ→「・・・しらん。でもこめつぶって呼ばれてるから福もこめつぶって呼んでる」
私→「そうなん。福はなんて呼ばれてるん?」
ふ→「・・・サメ」
私→「なんで??」
ふ→「いっつもサメのシャツ着てるから」

本人はなんの疑問も感じていないところがおもしろいなぁ。これぞ私が福にあげたかった時間。こんなバカバカしい“間”が小学生男子の特権。大人はみたらあかん。関わったらあかん。疑問を抱いたらいかん。やってやられて傷ついて傷つけられて加減を学べばいい。おバカな友達よ、犬のように身体と身体でぶつかってくれて本当にありがとう。

塾通いのためでもなく、留守番がかわいそうなわけでもなく、学童保育に預けるのがいやだったわけでもない。ただ、なーんにもしない“間”の時間と睡眠時間を確保したいという理由で今のこの生活を選んだ。
子どもたちには絶対に言うつもりはないが、手放したものはたくさん。後悔はしていないが、自分の存在意義が薄らいだことは否めない。でも今日福が帰ってくる姿を遠くから見ながら「あー、これでよかったな」と心から思えた。この暮らしを静かにあたためていきたい。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿