Bankの秘密基地

個人日記兼つれづれなるままに

エックスネット(4762)

2009年05月11日 | 銘柄研究
 アプリケーションアウトソーシング事業を展開する。事業は「XNET」事業
一つのみの極めてシンプルな構造。XNETは投資顧問会社にいる人間なら誰で
も知っているほど有名なアプリケーションで私も随分と世話になった。投資
顧問業界ではほとんどデファクトのシステムで資産運用会社のバックオフィ
ス、フロントオフィス双方で利用されている。XNETシステムは資産運用事業
で有価証券のポートフォリオの時価情報、パフォーマンス計算、ファンド経
理などに利用されているシステムである。但し、投信分野ではXNETはほとん
ど利用されておらず、野村の「Tスター」がデファクトになっている。

 顧客は生損保、投信投資顧問、信託銀行などが主要なユーザーで法人がほ
ぼ100%。いわゆる機関投資家向けのサービスを行っている会社。顧客が限
定されていることから業績のブレもほとんどなく、安定した収益を実現して
いる。また、いわゆるSaaS(Software as a Service)事業であることから、
マージンも前期実績で23.5%と高い。今年の3月にNTT DATAがTOBをかけ51%
の株式を保有。バランスシートもほぼ無借金であることから事業リスクとい
うものがほとんどないのが特徴。

 ただし、収益がXNET一つに依存しており、顧客も特定分野にほぼ限定され
ていることから成長ポテンシャルは低い。会社側は今後の成長ストラテジー
としてNTT DATAとの協業による他の機関投資家の開拓(例えば地銀、信金、
信組など)の開拓、新規サービスの創出などをあげているが具体的なものは現
在の所ないのが実情。今期の予想は増益を見込んでいるが、これは前期末に
NTT DATAのTOBに際してTOB ADVISORY FEEが発生したが、それがなくなること
による増益。

 PER12.6倍、PBR1.12倍、配当利回り4.3%とバリュエーションは可もなく
不可もなくといったところ。正直言ってあまり面白くない。中立がせいぜい。

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