東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

台東区の銅板貼り建築~その三

2014-10-16 21:41:01 | 台東区
さて、台東区の銅板貼り建築を見ていく。かつては下谷区と浅草区であったわけだが、戦災の被害も大きかったところで、焼けなかったエリアには町ごと昭和初期からの雰囲気が残されているのが、このエリアの面白さだろう。それでも、他の地域と同じで中小企業や町工場は衰退傾向で、都心部という立地からもビル化も進んでいる。撮影したのは、2011年11月。
蔵前橋通り沿い、看板建築であるが、屋根からステーが出ていて、正面の平面部を支えている構造が分かる。今は右手にビルが建っている。左側の建物はモルタル仕上げになっている様だけど、ちらっと見えているのはマンサード屋根。台東一丁目。


少し昭和通りに近い辺りにあった看板建築。長屋造りだが、それぞれの表情が違っている。台東二丁目。


佐竹通りに近い、モルタル仕上げで趣のある西郷医院の隣。銅板貼りの看板建築である。台東三丁目。


少し北へ行ったところ。フレームタイプというべきか、枠のように形作られた中に奥まって本体の窓が設けられている。モルタル仕上げのものは、かつて中央区佃にあったのを覚えているが、銅板貼りでは他に見た覚えがないスタイル。台東三丁目。


角にあって、二面が銅板貼りになっており、存在感のある建物だったのだが、取り壊されてしまった。この撮影時点で既に使われていなかった様子だった。台東三丁目。


正面側。木製の雨戸、一階は一部アルミサッシ化されているが、特徴的な建物だった。台東三丁目。


佐竹通り商店街のすぐ近く。銅板貼りの看板建築で、三軒長屋になっている。台東三丁目。


この辺りは、町中に普通に銅板貼りの家が混じっている。都心部でありながら、オフィスビル化の波はここまでは届いていないようでもある。昭和通りに近い所だと、また事情が変わってくるようだ。台東三丁目。


この辺り、佐竹通り商店街が南北方向に伸びているのだが、末広会商店会という東西方向に伸びる商店街もある。佐竹よりは小規模だが、地元の生活と密着している雰囲気がある。その中の一軒。建具類も木製のもので、重厚な雰囲気がある。台東三丁目。


こちらも長屋造りの看板建築。最初のカットの建物と違って、正面の壁面の上が屋根に繋がっている。当初は皆同じ様な銅板貼りであったのかもしれないが、今は一軒だけが銅板貼りが見える形を保っている。台東四丁目。


清洲橋通りを越えた一本裏。こちらは小島一丁目という。この小島一丁目の清洲橋通りに近い辺りには、かつては三味線堀という堀割があった。不忍池から流れ出た不忍川の下流で、この辺りが少し広く作られていて、隅田川から入ってくる小舟の船溜まりになっていたという。その形から、三味線堀という名が付いた。それも暗渠化されて、今では面影もない。銅板貼りの看板建築だが、造作なども手は入れられているが、とてもいい状態でオリジナルの雰囲気を残している曜に見える。非常に美しい建物。


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