東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

台東区の銅板貼り建築~その五

2014-10-18 19:47:07 | 台東区
さて、台東区の銅板貼り建築はこれで終わり。地区ごとにまとめてきたのだが、今回はあっちこっちの残っているものをまとめている。こうしてみてくると、現存しているのは台東区が多い。それでも、今回掲載する中にもあるのだが、根岸エリアが少ないのがちょっと意外に思える。だが、考えて見ると、現在の国道4号線よりも西側の金杉通りを中心にした町は、震災で焼けていない。そのために、出桁造りの系統や、その後の時代に建てられた薄い鉄板貼りでペンキ仕上げというスタイルはあるのだが、銅板貼りはほとんどないという状態になっている。

まず隅田川に近い蔵前三丁目。印刷会社の建物だが、手入れも行き届いていて緑青も美しい。この辺りも戦災の被害を受けているようなのだが、この建物は戦火をくぐり抜けた貴重なものと言えそうだ。


そして、ぐっと西へ移動して、湯島の天神下、そこから通りを越えて黒門小学校の手前にあった銅板貼りの看板建築。たい焼屋さん。天神下は、震災と戦災の二つの大きな災厄を奇跡的に免れた都心部では希有なところなのだが、その少し下のこの辺りには昭和初期の建物が僅かに残されていた。たい焼きの幟にいつも誘惑を感じていたものだが、今はコインパーキングになっている。


そして、上野駅横の昭和通り沿いはかつてはバイク街といわれて、数多くの中古バイク屋と用品を扱う店などで賑わった町だったが、今は往年の面影もなくなっている。そんな奥の方にビルの陰でひっりと佇む余に残っている銅板貼りの建物。上野七丁目。


そして、金杉通りの入口。根岸三丁目の銅板貼りの看板建築。二軒長屋で、意義側は中華そば光陽楼と看板が出ているが、市内局番が三桁で書かれている。


こちらは下谷二丁目の町の中。銅板貼りの看板建築で、マンサード屋根になっているのが分かる。台東区ではマンサード屋根は比較的少ない様に思う。現在はリフォームされて、正面にサイディングが貼られているので、銅板貼りの状態は見られなくなっている。建物は健在。


ということで、今回はやや少なめだけど、銅板貼り建築を少しまとめてみた。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 台東区の銅板貼り建築~その四 | トップ | 品川区南品川の銅板貼り建築... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

台東区」カテゴリの最新記事