合歓の木、花は薄桃色が多い。
睡眠運動をするので、夕暮れには葉が閉じて、だからいっそう花が際立つ。
優しい色合いだし、うっとりするような風情。
山に出掛ける列車の車窓からよく眺めたものだったけれど
長い間、名前は知らなかった。
ただ、山で覚えた「ネムノキ」と言う歌だけは
テントの中でも何度も歌ったか、覚えていた。
名前と花が一致したのは随分後の事だ。
最近のことだがひょんなところで、一番の歌詞が書かれたページ(記事は五年前のもの)に出会った。
♪ ネムノキのその下で ほろほろと泣いた人
風もない夕暮れに 揺れていた黒髪よ ♪
山で覚えて歌っていたし歌集には五節まで歌詞が書かれていた。
ネムノキのページには、この歌を覚えた当時の話も、歌詞も書いていた。
歌にあるネムノキは魅するような薄桃色のシベ、
こちらは名前通り、緋色のシベ。
温室の花として記憶していたけれど、時折庭木として植えられているのを見る。
下の花は、周りにまだ田んぼの残る道路沿いの店の前に咲いていた。
鎌倉・収玄寺の境内にも咲く。
ヒネム(緋合歓) マメ科 Calliandra eriophylla
(2010.09.05 大久保)
大船のヒネム 大船のカリアンドラ・エマルギナタ
オオベニゴウカン(大紅合歓・Calliandra haematocephala)は、球形になる。
新宿でも、京都でも、加西でも白花が一緒に咲いていた。
マメ科だけれどネムノキとは属が違っている。
分類学上での科名・属名は正しく系統だてていないと間違える。