男澤惠一・家系と先祖のBLOG

「先祖を知れば未来が見える」著者、日本家系調査会の男澤惠一が読者様の幸福を願って書いております。

アイデンティティを持たない日本人

2006年04月07日 | 家系鑑定とアドバイスなど
 日本人はアイデンティティがないと言われる。アイデンティティとは職業や所属ではなく、西洋の場合は宗教的な意味合いが強い。ヨーロッパの音楽や文学、芸術の全ては文化から発生し、文化は宗教が土台になっている。
 最近の日本人は宗教的なものの色を抜くことばかりしている。一般の人々の会話の中に宗教とかイデオロギーというものが入ることを極端に避ける。ビジネスの会話の中に宗教の話はタブーというのが、教養ある常識人たる資格であるかのように考えている。が、それは違うと思う。
ヨーロッパやアメリカのビジネスマンはキリスト教というものが、意識の根底にあり、ビジネスが即、神の願うサービスであり、神から与えられた使命(ミッション)であるという意識がある。彼らから「あなたは何のためにこの仕事をしているのですか?」と問われたときに、日本人は答えるすべを知らない。お金儲けのためということに、どことなくうしろめたさのようなものを感じてしまう。ヨーロッパ人の場合、そこにはうしろめたさなど全く有り得ない。このように考えた場合、はたしてこれからの時代に、アイデンティティを持たない日本のビジネスマンが、世界の中で太刀打ちできるだろうかという心配が出てくる。
 良い、悪いは別として、かつて日本に皇国史観という考えがあった。それによって思想統一されているから、欧米の列強に対抗していた。共産主義、社会主義があれほどの短期間で世界制覇した力は唯物史観にある。イデオロギーの力があるかどうかはしっかりした歴史観があるかどうかだ。歴史観のないアイデンティティなど有り得ない。
 民族としてのアイデンティティを考えると、世界で最もノーベル賞を獲得した国は、言うまでもなくアメリカだが、しかし実際はアメリカ国籍のユダヤ人だ。また最近アジアにおいて急成長をしている韓国を注目したい。「冬のソナタ」で最近ますます注目株だ。これらの国には族譜(家系図)がある。彼らは何十代という先祖を見て育っている。家系における歴史性を持っている。ほとんどの人が、祖父母の代ほどしか知らない日本人は、実に薄っぺらな存在に見えてしまう。
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