HIMAGINE電影房

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『龍虎門』の前身『小流氓』について

2006年11月20日 | 雑記

 前回、映画『龍虎門』について紹介したが、今回はその前身(改題前)である黄玉朗・著の『小流氓』について書いてみようと思う。

 小流氓とは「小さな暴れ者」という意味で、平たく言えば「チビっ子ギャング」である。ただ、こう書いちゃうとコメディみたいになっちゃうのだが実際のマンガは、暴力と残酷描写のオンパレードで、親からしてみれば「こんなマンガ読んじゃいけません!」と言われる事間違いなしの内容なのだ。そして作品の中心にあるのは正義と友情・正しい者への尊敬なので子供たちにウケないはずはない。日本で言えば『少年チャンピオン』系の作風と言えば分かりやすいか。

 自分の武館『龍虎門』をアジトに脚技の達人・王小虎を中心に柔道&ヌンチャクの達人石黒龍や4人の舎弟をつれて町の平和を守っているのがこいつら小流氓で、その力は警察までをも動かすことができるのだ。こんな小僧たちが。
 そして他流派や悪党に雇われたすんごい武功を使う武術家、チンピラたちが彼らの敵として毎回登場するのだが、この造詣がまたすごい!見るからに「悪党」な面構えなのだ。そしてこいつらの最後が顔を潰されたり、頭カチ割られたり、内臓ぶちまけたりと「悪党に人権無し」と言われているような悲惨な死に方をする。この分かりやすさ文句無しである。

 私はこの『小流氓』は中国図書専門店で文庫版になって復刻されていたのを読んだ。中国語は分からないが、漢字の組み合わせと絵によって何となくだが理解できた。まぁ、暴力のオンパレードだからそうムヅカシイものではないのだけれど。
 主人公たちが映画館から帰る途中に「いやぁ、王羽の映画は面白かったなぁ」(意訳です)とか言ってるのを読むと思わずクスッと笑っちゃうのがクンフー映画好きの悲しい性。
 そういえば、この作品に1編で小流氓たちがあのブルース・リーと対決する話があってそいつも面白かったなぁ。リーの顔が全然似てないの。このマンガで香港の人たちが彼の事を「龍哥」と本当に呼んでいたんだな、というのが勉強になった。

図版→http://lfm.those-days.com/




●左から王小虎、石黒龍、王小龍ですな


            

            ●ブルース・リー登場回の表紙 


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