夢色

集めてるもの 見たもの 書きたいものを 思いついた時に。
基本ネタバレ注意。
火月 神の気まぐれ よろずメモ。

<美しいもの、と美味しい物。>

2016-12-07 | 暇つぶし

今日は5時ダッシュかまして、何とか間に合った~
海賊の試写会、行ってきました
公式がネタバレして欲しくないみたいなので、感想は公開してから。
それにしても、2回目のほうが、すごく沁みる、良い映画だなと思いました。


帰りに、豪華なカツレツ食べてきた  

 どこもかしこもクリスマスだなぁ・・・って思ってたら、もう12月入ってるんだね。
そりゃ そうだ 


<「海賊とよばれた男」 試写会>

2016-12-07 | Movie

完成披露試写会(その0その1その2)ではちょっと斜めからの映像だったのが見辛かったので、今回は正面から観てきました(笑)

いつもの試写会よりも、男性たちが多かったよ!
会社員とか、OBくらいの年齢のおじさまが、おじ様同士とか、制服着た娘さんと父子で来てたり、んで、会社の人に挨拶してたり(笑)
男性にも期待度が高い映画なんだなって思いました。

ストーリーの流れとしては、現在の年配者となった鐵造がメインで、回想という形で若かりし頃の映像が入ってくるから、分かりやすかった。
冒頭の空襲シーン、さすがにCGだなって分かる映像だったけど、焼夷弾ってこんな構造だったんだ!って目から鱗。
こんなものが普通の市民の頭の上に落ちてきて、日常が一掃される。
許しちゃいけないことだと思う。

全体としては、うまくまとまってエンターテイメント作品という感じかな。
この時代の働き盛りの男性の、仕事が楽しくて奥さん二の次!な”永遠の少年感”。
それを窘めて、奥さんに気を使ってる周りの店員たちの大人な気遣い(笑)
”ばくち打ち”は、失敗したら終わるけど、でもそのドキドキワクワクする『なにかどでかい事やってやるんや!』っていうアドレナリン沸騰する感じは、ちょっと分かる気がする。

ハセのお調子者な感じや、鐵造とのやり取りは笑えるし、ハセといると鐵造がほんとしっかり者に見えるしw
ハセと笑いながら敬礼を交わすシーンでは、あぁ~ これは死亡フラグ・・・(´;ω;`)ってなりました・・・。

満州に殴り込みに行った時の店主の「・・・燃えなかったら・・・・困るっ」って拗ねたような一言w 
下唇を突き出す感じは素の岡田くんそっくり(笑)
若い時の鐵造さんの目が悪くて帳簿に目を近づけて読むところとか、演技上手だなって思うし。

シノさんのなんともヘタレっぷりが(笑)
本当はとても有能な人のはずなのに、、、でもそのヘタレっぷりは、愛される秘訣だよね。
戦後のタンク隊とのやり取りなんて、どっちが上司だか(笑)
やけ酒しまくって、「明日店主に言ってやるんだ~」って息巻いた次のコマで、チンッ って受話器を置くという(笑)何のコントwww そして、とても想定内w
店主がやってきて、「わしも混ぜろ!」「いやいやいや!!!Σ(゚Д゚;」っていうやり取りは、もうコントw
でも若い店員たちの、ここは弾が飛んでこないから、っていうセリフに、涙腺崩壊。
これほど酷く辛い作業なのに、その比較対象が戦場だなんて。
自分の子供と変わらないくらいの若い子たちが、戦場で生きるか死ぬかの毎日を潜り抜けて、そして今も自分のために、会社のために 泥だらけになりながら命を懸けて仕事をしてくれている。
店主じゃなくても、胸が詰まるくらいに本当に「美しい」という言葉がぴったりの人たちだと思います。
何がって言葉じゃ言えないけど、なんというか、その生きざまが 精神が、「美しい」んだと思う。
それを日本人以外が感じ取ってくれたのが、うれしかったなぁ。

甲賀さんも、木田章太郎さんも、素敵だわぁ( ´艸`)
こんな粋なおじ様いたら、惚れるよね(笑)
柏井のいつだって悲観的なところは鐵造と良いバランスだと思うし、ツンデレ感が可愛くてw
藤本と良いコンビでした。
なにより、武知 超カッコいいやん
笑。
こんなスパイ惚れるw しかも中野学校とか惚れるw
笑。

鳥川のとんでもなくいやらしい感じは、國村さん流石やわぁ~
この!この!ってやっつけたくなる やらしさ(笑)


盛田の飄々とした雰囲気は、堤さんがベストだなぁ。
「店主が行けというところに 行くだけです」って、そうそう言えないよ・・・(´;ω;`)
イギリス戦艦に喧嘩売るところなんか、やっちまえ~!って感じだったけど(←ひどい。笑)あのチキンレースは手に汗握る緊張感でした!

鐵造の「ふぅね だせぇ~!」っていう言い方が、めちゃくちゃカッコいい
あの間の取り方最高w
「こぉんの 海賊どもがぁ~!!!」っていうシーンで、いったん船を止めさせて、”行け”って合図出して、睨みつけながらまっすぐ突き進む・・・・・・あかん、やくざや・・・・インテリやくざ(笑)
シノさんが國岡商店に来る直前に、店内でタバコ吸いながら喧嘩買うシーンとか、まじでヤカラやし(笑)


これは結局、國岡商店が成功して、石油の国産会社を守り切って、イランを救ったというヒーローになったからこそ、國岡鐵造が「良い人」っていう位置づけになってるけど。
でもそれが無かったら、未来を知らない時点では、法の抜け道を突いて アウトではないけど限りなくグレーな仕事をしてる奴だし。
今でもそういう奴いるもんね(笑)
将来を知らなければ、そういう人は”良くない人”止まりだもの。
ズルい奴、ルールを守らない奴、みたいな 嫌われ者・・・・あれ?店主、嫌な奴になっちゃった?(笑)
鳥川にしたって、鐵造のライバル的位置づけだからあんなに嫌な人として描かれているけど、本当は典型的な日本人、輪を乱さない保守的な一般的な日本人、に過ぎない人だと思うから。
立場が変わると、見え方も存在も変わる。
生きるって面白いよねぇ。
でも、メジャーの圧力に屈せず、日本という国を守るために、日本の国産企業や石油を守ろうとした、その信念は本当にすごいと思うし、こういう人が居たから今の日本が(まぁ、今 結構、外国に蹂躙されてる感じはあると思うけど。)まだ独立国の体を保っていられるんじゃないかなと思います。

90歳の鐵造は、本当にうちのおじいちゃんが死ぬ前みたいな、老人そっくりの息遣い、動きで、感動した。
白内障みたいに目が混濁しているのも、皮膚のしわやシミも、手の震え具合も。
スタッフさんもキャストも、ほんとすごいわ。

そして、直接的に死ぬシーンじゃなくて、皆一緒に 舟をこいで、そこにユキもいて、それがなんだか良いなぁって思いました。
そっと顔を見合わせて微笑むのが ぐっとくる。
2番目の奥さんや子供たちは、どないなんねんと思わんでもないが(笑)そこはスッキリ纏めるために、ね


私個人としてはやっぱりゼロを超える衝撃はなかったけど、観終わったときに、三丁目シリーズみたいに「あぁ、良かったなぁ。日本人で良かったなぁ」って思うような ほっこりした作品だと思います。
そして、これは店主がすごいけど、それだけじゃなくて、この店主の為なら!って 損得無しで動く熱量を持った人たちが周りに揃ったからこそのお話だなと思いました。
今の日本で、ここまで自分を捨てて働ける人が、どのくらいいるだろうと。
ゼロの時も、これは宮部だけの話じゃなくて、日本中に居た「たくさんの宮部」の話だと思いましたが、この海賊も、店主だけじゃなくて、周りの店員たち 支援者たち そして店主の心意気に打たれて、よし!って思ってくれた たくさんの名も無き人たちのお話だと思います。
BGMも社歌も、しみじみとして素敵で。
あぁ 良かったなぁって思える、癒しの作品だと思いました。
男女問わず、年も幅広く、観て欲しい映画でした!