森かずとしのワイワイ談話室

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「イタリアも脱原発 国民投票成立、再開反対9割超す」

2011-06-14 23:23:19 | 議員活動
 今日の世界のトップニュースは、何と言ってもイタリアで国民投票によって脱原発が圧勝したことだ。6月議会に向けて原発震災をテーマに質問づくりに入っている私には、一層タイムリーだ。購読している中日新聞のウェブ版では、「イタリアも脱原発 国民投票成立、再開反対9割超す」と端的に市民の判断を表現している。
 夜のニュースでは、投票を終えた市民がインタビューされてこう語っていた。「私たちが決めないといけないのよ。」実に明快だ。揺り戻しは許さないという意志だ。まさに市民の存在を見る思いだ。ベルルスコーニ首相のコメントもまた、あっさり敗北を認め、さっぱりしていてユーモアすら感じさせるではないか。「原発よ、さようなら。これからは持続可能な自然エネルギーの時代だ。」

 「女たらしの国」とか、「労働にいい加減な国」などという評され方も聞くが、どっこいこれほど人々が人間らしく生きている国も少ないのではないか。そうだ、この国の市民は、精神病院をも廃止させた。独裁者ムッソリーニを市民自らが裁いたことも歴史に残る。こうして人間の解放を幾つも実践してきたのだった。どれひとつをとっても実現どころか、ぐるぐるはい回っている日本と対照的だ。「市民が決める」この当たり前が人間社会の進歩を拓く。

 十数万人の市民の街頭行動によって、原発順次廃炉化・脱原発政策に戻ったドイツのメルケル政権共々、世界の非核・脱原発の潮流はフクシマを早くも教訓化している。原発推進はフランス、ロシア、中国、そして微妙なアメリカ。みな核兵器保有国でもある。原子力政策の根本には核戦略がある。この本質を浮き立たせる時代に入ってきた。節電キャンペーンがメディアを覆う最中に、旗幟鮮明に市民に訴えかける責任を一層感じる。

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2 コメント

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イタリアの民主主義 (半沢英一)
2011-06-15 07:27:03
イタリアの民主主義というと私は、2003年3月のイラク攻撃の前年秋に、フィレンツェで行われたイラク開戦反対100万人デモを想起します。2003年2月15日に全世界1000万人が参加した地球一周イラク開戦反対デモのきっかけとなった事件だからです。残念ながらイラク戦争開始を止めることはできませんでしたが、国際民主主義の可能性を地球上の多くの人々に(私にも)確信させてくれました。そのイタリアに比べ残念ながら(私たち一人一人に責任のあることですが)日本の民主主義は力強いものとはいえません。私は強大な原子力利権に対抗し、原発を止める力は民主主義にしかありえないと思います。したがって、ドイツやイタリアにできたことが日本にできる保証はないとも思っています。ところで十年以上前になりますが、日本の脱原発運動の衰退ぶりを見ながら私は「人がほとんど無関心になったころに大事故が起こるんだろうな」と思いました。思ったとおりになりましたが、まったく嬉しくありません。今は「もし今度の事故にもかかわらず脱原発に成功しなかったら、四半世紀ほどのうちに再度の大事故が起こり、(今度の事故でさえ怪しいのに)確実に日本は終わりになるのだろうな」と考えています。そうならないためにも、森さんにがんばってもらうだけでなく、私たち一人一人が自己の責任を果たさなければならないと思うのです。
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悲観論には陥らず (森 かずとし)
2011-06-15 23:50:14
 半沢さん、いつも示唆的なコメントありがとうござます。民主主義の力が足りない!私も折に触れて感じてきましたが、悲観論に陥ることなく、人々に働きかけ続けましょう。ある意味、飽くなき挑戦こそが政治かな・・と思うこの頃です。私は、その同志に恵まれてきたと思うのです。
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