里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

今年のイネは早くも穂が出揃った

2021年08月02日 | 田んぼ

今年のイネは生育スピードが早い。
早くも穂が出揃いました。


今年は田植え以降、総じて気温が高く生育は順調。
しかし、さすがに7月上中旬の梅雨期は雨続きとなりました。
当地方はこのような天候になると、大抵ヤマセが吹き低温に見舞われます。
例年なら、低温注意報が発令されることも珍しくありません。
昨年も一昨年も7月の低温には悩まされましたが、今年は、目立った低温にならなかった珍しいケースです。
7月は穂の基になる幼穂が生長する最も大事な時期。
幼穂形成期は7月5日頃だったと思われます
しばらくぶりで、今年はあまり心配することなく済みました。
先日、茎を剥いて幼穂を調べてみました
7月半ばには低温に最も弱い花粉の出来る減数分裂期に達していたようです。
その後も気温が高く、幼穂の生長も早まりました。
7月27日あたりからポツポツといわゆる走り穂が出始めました。
出穂期は半数の穂が出た時ということになっているので、我が家の今年の出穂期は7月30日くらいと言えそうです。
近年では一番早い。
この田んぼは穂がほぼ出揃いました。


盛んに花が咲いています。

昔から花水と言って、穂の出るときは水は欠かせません。


こちらの田んぼが一番早く穂の出るのが目立ったところ。


やや肥料が少なめだったところは穂の出るのが早まります。


早いものは少しこごみ始まった穂があります。


こちらの田んぼも穂揃いと言っていいようです。


穂が出始まってからも気温が高いため、たちまち穂揃いとなりました。


天候が悪いと穂がだらだらと出るので揃うまで日数がかかります。
今年は短期間で穂が出揃いました。


9割くらいの穂が出れば穂揃いなので、我が家の穂揃い期は7月31日か8月1日。
このように少々遅れている所は、水の取り入れ口付近や少し肥料が多めのごく一部。


ここまで良いことずくめのようですが、そう単純ではありません。
過去の経験から、早く穂が出て気温が高いのは良いことではないのです。
特に、穂が出てから日照が少なく夜温が高いのが最悪。
イネが消耗し、充実した米粒にならず品質が低下してしまいます。
ただ、当地のような里山は平場より夜温が1、2℃低い。その点はプラス。
ここからの天候で作柄は大きく左右されます。9月までまだまだ関門は続きます。