そぞろ神の物につきて―日本列島徒歩の旅の記録

  (2008年 日本海側)
  (2011年 四国八十八ヶ所)
  (2014・15年 太平洋側)

徒歩の旅 第66日 深浦町松神 私人宅の庭へ

2009年05月22日 | 2008年日本海側の旅
6月15日(日) 雨のち晴 (「道の駅 みねはま」~青森県・深浦町松神 私人宅の庭)



未明に気がつくと雨が降っている。
6時~05分、降ったり止んだりする中、道の駅の東側、水田の彼方をJR五能線が通る。




6時30分、出発。大間越街道の国道101号線を北上する。
白神の山々はガスの中で見えず。雨が上がるのを待って出たつもりが、直後に再び降雨。木の下であわてて雨具を着用する。
7時05分、コンビニにて食事。牛乳、赤飯おにぎり1個。
7時25分、沢目駅の先より五能線の隣を並行して進む。
7時40分、雨が上がり、徐々に遠くが望めるようになる。


7時50分、緑の中の水沢川。


8時15分~25分、県道63号線との分岐の跨線橋上から、水田の中を接近し、去っていく五能線の写真を撮る。




8時40分、積み木のごとき東八森駅を通過。雲が切れ少し青空が顔をのぞかせ始める。


8時50分~9時05分、白瀑神社方面へ続く踏切にて五能線を撮る。


去り行く五能線。空の大きさを感じる。


9時40分、鹿の浦展望所にて小休止。男鹿半島方面は霞んでいてまだ見えない。雲の動きが早く、風が冷たい。


9時50分、五能線快速「リゾートしらかみ青池編成」が通過する。




10時10分、観楓橋を通過。所々青空が広がりつつあるも、白神山地方面は依然としてガスの中。


10時30分、海上は徐々に雲が切れて、男鹿半島が島のように見える。ちょうど佐渡島のような感じだ。


10時50分、あきた白神駅通過。ハタハタ館は、日曜日のせいか駐車やや多し。


11時20分、ゆるい坂を上りつめると、小入川にかかる橋。ちょうど五能線の小入川鉄橋が俯瞰できる地点で、絶好の撮影ポイント。


橋の上に、写真を撮るために待機している青年がおり、一緒に待ちながらしばらく話をする。彼は五所川原に住んでおり、今日は父親とともに写真を撮りに来ている。こちらが宗谷岬まで行くつもりだと話すと、以前は海上自衛隊で全国の港をまわり、北方の国境警備のため宗谷岬にも何度も行ったことがあるとのこと。今は実家に戻り父親と農業従事。今年はいつまでも寒くて、農作物に遅霜の被害が出ていること、この付近は景色はよいが病院と買い物が不自由そうなので住もうとは思わないこと等など。
通過時刻を過ぎても列車が来ないので、二人で時刻表を何度も確認し、首を傾げつつもさらに待つが、何故か一向に来ない。
12時10分、仕方なく写真は断念し、彼らと別れて出発。
12時15分、海青し、青森県も間近なり。


12時35分、海岸線を緑色の五能線快速「リゾートしらかみ橅編成」が行く。


13時~30分、「道の駅 はちもり」にて休憩。
四阿で冷たい風に吹かれて寒々とした食事。
道の駅横の「お殿水」の湧き水で、津軽の殿様を真似て「甘露、甘露。」と言いながらのどを潤し、ペットボトルにも詰めて出発。


13時50分、青森県深浦町に入る。16県目。


気温16℃。見下ろす海岸線は荒涼として、こころなしかもの寂び、ずいぶん遠くへ来たなぁとの感を深くする。


14時、須郷岬方面の岩礁が続く海岸線。


14時10分~30分、筧にて休憩。右手頭上鉄橋を五能線が通過するのを待って写真を撮る。


15時~10分、中の澗跨線橋上にて五能線通過を待つが空振り。
直後、歩いていると、先ほど橋の上で話した青年が車を止めて、ペットボトルのお茶の差し入れ。「気をつけて頑張って。」の声に、お礼を言って有り難くいただく。徐々に気温が上がってきていたので、冷たいお茶がうまい。
15時55分、後方より五能線が接近。


今度は「リゾートしらかみ くまげら編成」。


16時15分、緑の中の大間越トンネル(627メートル)を抜ける。
16時35分、右は山が迫っているが、左は広々とした景色である。空はすっかり晴れ渡り、暑いので半袖のTシャツになって歩く。


17時、白神岳登山口の分岐を通過。
17時10分、太陽が日本海に反射して眩しい。


17時40分、五能線がシルエットになって水田の向こうを通過していく。


18時、宿泊予定の松神駅に着くも、なんと「宿泊等を禁じます!JR深浦駅長」の張り紙。これでは泊まるわけにはいかない。
さてどうしようかと考えつつ歩いていると、子守をしている年配の女性がいる。思い切って、
「恐れ入りますが、歩き旅をしていて今夜の宿泊に困っており、この近くで小さなテントを張って一晩過ごせるような公園か空き地をご存知ありませんか?」
と尋ねると、近くには公園はないが、自分の家の空き地があるからよかったら泊まりなさいと言ってくれる。
彼女の話では、実は空き家もあるのだが、今夜は集まりがあって貸してしまった、空き家の隣に炭焼き小屋がありそこに空き地があるから使ってよい、とのこと。もし雨が降ってきたら炭焼き小屋の中に逃げ込めばよい、と。
親切に対し心からお礼を言い、明朝5時には出発しますと約束して、有り難く泊まらせてもらうことにする。いやぁ助かった。
18時15分、空き家利用のグループの人たちに挨拶をして、炭焼き小屋横にテント設営完了。
テント内で、荷物の片付けをしていると、グループの一人Kさんが、「これから宴会をするので参加しませんか。」と言ってくる。まさかのことにびっくりして一旦はお断りしたが、なおも是非にと誘ってくれるので、「では、ご迷惑でなかったらお願いします。」ということになり、宴会に参加させていただく。
宴会は空き家の横の焚き火のそばで、地元のKさんの他に男性3人(なんと熊本の山の会の人たち)と女性2人のグループ。初対面なのにうちとけた雰囲気で迎えてもらう。やがて女性たちは家の中に、男性陣は焚き火のそばに。真っ暗闇の中で焚き火を囲み、ゆれる炎に照らされつつ話に花が咲き、酒とご馳走もおよばれする。話は白神山地における林野庁との攻防戦を始め、ヒマラヤやアラスカの話等々、どれも興味深く痛快かつ時にしんみりとし、またこちらの旅の話も加わって、次から次へと続き、気がつくと12時過ぎ。酔眼朦朧、お礼を言ってテントに戻る。
青森県第一日目は、いろいろな出会いがあり実に面白き一日。

経費  250円       累計  243,245円
歩数  55,543歩     累計  3,228,837歩
距離  37km       累計  2,132km

(本日の到達地点――青森県に入る)


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