そぞろ神の物につきて―日本列島徒歩の旅の記録

  (2008年 日本海側)
  (2011年 四国八十八ヶ所)
  (2014・15年 太平洋側)

徒歩の旅 第80日 余市町  スペースアップルよいちへ

2009年06月21日 | 2008年日本海側の旅
6月29日(日) 晴のち曇 (「いわないマリンパーク」~余市町・道の駅「スペースアップルよいち」)



5時20分、マリンパークを出発。右手の建物が木田金次郎美術館。


5時30分、コンビニにて買い物。菓子パン、チョコクロワッサン。
今日は積丹半島の付け根を石狩湾に向かって斜めに突っ切っていく。
まずは尻別国道の国道276号線を東進する。
早朝の市街地にはカラスが多く、子育ての時期だからなのか、電線にとまった2羽のカラスが大声で鳴き、何度も威嚇して追いかけてくる。
一般にこれまで通って来た道南の都市には、やたらとカラスが多かった。九州や山陰ではどちらかというとトンビが多く鳴き声ものどかだったのだが。何らかの対策をとらないと、このままでは少し前の東京のようになってしまうのではと危惧する。大体からして、カラスはたくさんになると鳴き声すらもただただ騒々しいだけで風情に乏しい。あてつけに「夕焼け空がまっ赤っ赤 トンビがくるりと輪を描いた ホーィのホィ……」と唄いながら歩く(まだ朝なのに)。
道は徐々に高度を上げて、内陸部に入っていく。
5時55分、右手になだらかな丘陵やその手前に広がる田園地帯を見つつ行く。一番高い山は岩内岳。




6時、共和町に入る。前方遠くの山々は雲海につつまれている。
6時20分、左右に緑の田畑を見つつ行く。


真ん中遠くに見えるのは、蝦夷富士の後方羊蹄山(しりべしやま)。


水田の周りにポプラの木が生えているのがいかにも北海道である。


6時30分~7時、バス停にて食事をしつつ今後の行程予定を考える。
さらにアップダウンの多い道をどんどん東に向かって行く。
7時55分、「徳川幕府水稲試験地」を通過。現代ではこの辺りも多くの水田が見られるようになっているが、地球温暖化がさらに進めば、やがてブランド米の産地は新潟や秋田ではなく北海道、ということになってしまうかもしれない。


8時45分、国富のバス停で小休止。
8時55分、国富交差点で倶知安方面からきた羊蹄国道の国道5号線と合流。
合流地点では、日曜日のためか、20人ばかりの住民が花壇の手入れをしている。
道は、北に向かって長い坂をシマツケナイ川に沿って上って行くようになる。
10時、途中の駐車場で、銭函(ぜにばこ)の民宿に明日の宿泊予約をする。


10時35分、島付内トンネル(225メートル)を抜ける。
10時50分、稲穂峠の表示あり。


その先の稲穂トンネル(1230メートル)は、古いトンネルで、幅も狭くて歩道もなく、中は照明も暗い。とても歌を唄いながら歩くどころの余裕はなく、終始「高名の木登り、高名の木登り」と唱えつつ、抜けるのに必死。
11時15分、抜けて一安心。振り返って見た稲穂トンネル。


トンネルを抜けたところは仁木町。


左手に広場があり、その奥に松浦武四郎の碑があるので立ち寄っていく。
「岩ほ切 木を伐 草を苅そけて みちたひらけし 山のとかけも」
という歌が刻まれている。


松浦武四郎は江戸時代の探検家。アイヌにも慕われたといわれる。


右手には「まつらの滝」が流れている。


また傍には、札幌の整然とした街造りを計画した島義勇(しまよしたけ)の詩碑もある。


さて、今度はカーブを繰り返しつつ下って行く。
12時45分、余市川をわたる。大江橋に「余市」の由来が書いてある。


13時50分、然別(しかりべつ)駅入り口を通過。
14時30分、JR函館本線を越える仁木跨線橋あたりから、遠く近くサクランボのビニールハウスが見えてくる。


道路のわきにも、たわわに実をつけた大木が次々と出てくる。


そして仁木駅に近づくにつれて、サクランボの直売店が何軒も並ぶ。
折しも今日は仁木町の「さくらんぼフェスティバル」である。


15時、仁木駅入口を通過し、コンビニで買い物。宿泊のための食料確保。食パン、菓子パン、大福、揚げせんべい。
このころから雲が多くなり、やや肌寒くなってくる。
15時15分、余市町に入り市街地を進む。


16時~25分、ミニマップに紹介されていた「海鮮工房」二階のレストランで、イクラ丼を食べる。780円。さすがに新鮮で実に美味い。


余市駅前を左折し、ニッカウヰスキーの工場を過ぎて、


16時40分、道の駅「スペースアップルよいち」に着く。今日は、道の駅隣の公園にテントを張らせてもらうことにする。


まだ時間が早いので、併設されている余市宇宙記念館の「スペース童夢」に入る。余市は宇宙飛行士の毛利衛さんの出身地である。ハッブル望遠鏡の映像上映を見たり、宇宙飛行関連グッズや宇宙食等を眺めたりして過ごす。日曜日のせいか中はとても混雑している。
18時10分、建物裏の草地にテントを設営し、今夜の泊まり場とする。ここもまたやたらとカラスがうるさい。
さて、今日で旅もちょうど80日目。今後は日本海沿いをキャンプ場と宿泊まりで歩くことになるため、道の駅に泊るのもここが最後になるはずだ。長かった歩き旅もだんだんゴールが近づいてくる。

経費  1,635円      累計  294,855円
歩数  60,325歩     累計  3,994,893歩
距離  41km        累計  2,643km

(本日の到達地点――余市町)



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