ブログ「かわやん」

森羅万象気の向くままに。

コラム「風」政権内部の不協和音

2010年04月09日 23時59分39秒 | Weblog
 政権内部の不一致とか民主党の普天間基地問題で言われるが、時の政権ではよくあることだ。韓国哨戒艦「天安」が突然真っ二つに裂けて沈没した事件(3月26日夜発生)をめぐる青瓦台(大統領府)内部の見解も分かれた。

 当初、金泰栄国防相は「北韓(朝鮮民主主義人民共和国)からの攻撃も否定できない」と言うと思えば、李明博大統領はこれを否定、見解がわかれた。また沈没した哨戒艦の破損部分は国民に見せないとの発表に国民のブーイングはすさまじく、結局、公開されることになった。104人の乗組員のうち58人が救出されたが、1人の遺体発見以外は、あと45人は行方不明なのだ。安否を気遣う家族の披露はピークに達している。

 6日に救出された乗組員が記者会見をしたが、その証言は外部からの衝撃を語った。内部からの爆発ではないということだ。パジャマ姿の痛々しい限りの乗組員の姿が韓国全土に一斉に流れた。今後の検証はイギリスなど海外諸国立会いでの検証に大きく舵をとったが、原因追求が今後どう進むかの一定の方向は見えてきた。国際社会の監視をえての検証という方向だ。

 普天間基地問題は政権内部の不協和音から抜け出たのは、一部報道で伝えられた鳩山首相の徳之島への一部移転案だ。徳之島案で政権は一致するのか。なおも不協和音を出し続けるのか。もし方向性が決まったなら、その背景なり理由を国民の前に明らかにしていただきたい。

 辺野古沖案だけは消えたのは、環境問題とともに住民の強い反対があったからだ。徳之島住民の反対運動は既に住民集会を開いている。同じことになることは目に見えているのではないか。結局、安全保障問題の日本の発言力がどれだけアメリカを説得できるかにかかるのと、米軍基地沖縄押し付け政策をどれだけ克服する意志をもつのかが、政権交代で誕生して8ヶ月になる民主党連立政権の分水嶺ともいえる。
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普天間基地問題の底流にあるもの

2010年04月09日 18時53分01秒 | Weblog
 沖縄の普天間基地問題解決は結局沖縄でのたらい回しでしか進まないのか。その前にどうして沖縄がアメリカの防衛構想の中心にあるのか。朝鮮半島との関係から見て沖縄の米軍基地が必要であるとは思えない。「北」の核はたしかに不安定材料だが、朝鮮戦争当時とは客観情勢が異なる。

では中国ににらみをきかすためなのか。米中の関係は経済的側面から見ると悪化して対立激化など考えられない。「担保」しているものは何なのか。アメリカが見据えているのはアフガン、イラクである。アフガンに電撃訪問したオバマ大統領がその証拠だ。中東に翼を向けていることは明白だ。

周辺事態法の周辺の定義はいい加減だ。米軍が戦争行為に入った地域が「同盟」である日本が「周辺」に相当するとして、憲法9条に「違反」しない範囲で支援するというものだ。アメリカが極東最大の基地、嘉手納基地を軸においている。そうした中で普天間基地では海兵隊員がグアムに移転する。そこで不思議なのは、なぜ基地機能がグアムに移転しないのか。よくわからない。

31日の党首討論で鳩山首相は「腹案がある」と谷垣総裁に答えた。それも閣僚が合意していることだという。民主党になったから沖縄密約も暴露されたし、辺野古の基地建設もなくなった。政権交代は威力がある。間違った選択だとは思わない。鳩山首相が言う「腹案」はグアムではないだろう。沖縄本島から離れた離島なのか。鹿児島の離島なのか。いずれも新基地では話しが出る場所だ。

混迷の解決にはいつも犠牲にされるところが出てくる。過去の轍を踏まないとするなら、「腹案」は自ずと決まってくる。怖いのは、日本が軍事力をもち、米軍を必要としないことだ。かなり飛躍があるようだが、この流れが普天間基地移転問題の底流にあるように思える。


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