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あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

蝶人皐月映画劇場その2

2020-05-15 17:48:03 | Weblog


闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2095~2104


1)ジョン・スタージェス監督の「さらばバルデス」
ブロンソンがてめえの奥さんのジル・アイアランドを見せびらかす映画ずら。それにしても色っぽいなあ。

2)3)滝田洋二郎監督の「陰陽師」「陰陽師Ⅱ」をみて
野村萬斎の安倍晴明だが、あんまり感じではないな。前作では敵役の真田広之に喰われている。続編の敵役は中井貴一だがこれもいまいち。総じて岡野玲子の漫画に引けを取っている。

4)バッド・ベティカー監督の「七人の無頼漢」
ランドルフ・スコットはいい味を出しているが、なんでもかんでも7人というのは止めてもらいたいずら。

5)中島哲也脚本監督の「嫌われ者松子の一生」
何の期待もせずに見たが、中谷美紀が好演。とても良い映画だったが、最後の5分間は思い切って割愛した方が締まるだろう。

6)ヘンリー・キング監督の「海の征服者」
タイロン・パワーの海賊が令嬢のモーリン・オハラを略奪するお話。ショーン・コネリーはパワーの後継者として受け入れられたのではなかろうか。

7)ヴィクター・フレミング監督の「オズの魔法使」
1939年のカラー映画であるが、同じ年にフレミングが撮った支離滅裂な愚作「風と共に去りぬ」に比べると遥かにまともな作品である。ジュディ・ガーランドが歌う「虹の彼方」はやっぱり名曲だなあ。当時のカンサス州の農家には竜巻から避難する防空壕があったようだ。

8)ヘンリー・コスター監督の「オーケストラの少女」
1937年製作のハリウッド映画。ディアナ・ダービンが愛らしいが、ストコフスキーはカッコ悪い。本人はカッコイイと思っているらしいが。

9)ルネ・クレール監督の「奥様は魔女」
ルネ・クレールがスーザン・ヘイワードを起用した1942年製作のコメディであるが、楽しいな。

10)森田芳光監督の「阿修羅のごとく」
先行した和田勉演出の土曜ドラマの役者と音楽が凄かったので、大丈夫かと思ったのだが、森田は大丈夫どころか互角以上に渡り合っているので驚いた。

 今日もまたコロナウイルスで人が死ぬわが身代わりの人かも知れない 蝶人

岩瀬成子作・味戸ケイコ絵「月夜の誕生日」を読んで

2020-05-14 11:41:01 | Weblog


照る日曇る日第1401回

誕生日を迎えたヒロインの万理ちゃんが、月蝕の夜に体験する夢のように不思議な出来事が主題です。

されどお話の展開に多少無理やりなところがあるために、幻想に身を委ねることができないずら。

絵本をつくるのはなかなか難しいものですね。


 ほんとうは分かってもいないコロナについてもっともらしくみなさん語る 蝶人

たかはし・けん文桜井淳史写真「さぶちゃんとうぐい」を読んで

2020-05-13 13:29:01 | Weblog


照る日曇る日第1400回

文章にイラストがついた絵本は多いが、これはなんと川に棲む魚たちの写真がメイン・ヴィジュアルになっている。

どんこ、あゆ、おいかわに加えて、さわがに、いしがめ、ぬまえび、などの水中生物も登場するが、なんというてもうぐいの産卵が全篇のハイライトとなっていて、物語つきの魚類図鑑といった一風変わった趣だ。

都会の高層マンションに住む少年がこれを読んで、田舎の夏休みをエンジョイしてほしいずら。


    テレワークなんてちょろいもんでこの国の商売ができるわけない 蝶人

柿本幸造絵、谷真介文「くりすますのおはなし」」を読んで

2020-05-12 10:51:58 | Weblog


照る日曇る日第1399回

新約聖書に出てくるおなじみ神の子イエスの誕生を巡る物語をあの柿本選手が映像化している。

どんくまさんシリーズとは打って変わった、殊勝なタッチと色遣いになっているのが微笑ましい。

 鎌倉で観光するなと鎌倉の若き市長が必死で語る 蝶人

たまのまさと作、こにしみすず絵「くりのきむらのゆうびんやさん」を読んで

2020-05-11 13:17:21 | Weblog


照る日曇る日第1398回

題名の通り栗の木村の郵便屋さんが大活躍する絵本であるが、文章の歯切れが悪くて冗長。

これでは絵本というより童話ずら。もう少し絵本のありようを研究すべし。


10万はもとをただせば君の金ヘイコラせずにムズと受け取れ 蝶人

蝶人皐月映画劇場その1

2020-05-10 11:18:16 | Weblog
闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2085~94

1)ジャン・ルノワール監督の「河」
ガンジス河の流れの如く滔々と流れゆく浪漫映画決定版。しかしまあなんでインド物を撮りに出かけたのだろう。

2)メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シェードザック監督「キングコング」
メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シェードザックが監督製作「キングコング」
1933年に登場した初代キングコングずら。特撮はぎくしゃくするがなかなか真に迫って可愛らしいところもある。しかし所詮キングコングは血の出る動物なので、マシンガンには負けて殺されてしまうところが哀れ。その点ではゴジラでも同じ。

3)「男はつらいよ 柴又慕情」
1972年のシリーズ第9作。ミニスカートからのぞく脚がまぶしいずら。小百合に振られるトラさんが可哀想。おいちゃんは松村達雄だがその前の森川信のほうが圧倒的によろしい。

4)渡辺邦雄監督の「忠臣蔵」
1958年の豪華絢爛キャスト総出演。やっぱり大石内蔵助は長谷川一夫、吉良上野介は滝沢修。好評につき大河ドラマの「おののがた」になった。山本富士子が綺麗ずら。

5)テレンス・ヤング監督の「レッド・サン」
ドロンとブリンソンと三船敏郎に加えて妖艶ウルスラ・アンドレスまで出ているというのに、てんで映画になっていない。責は脚本か。

6)ジョージ・シャーマン監督の「100万ドルの血斗」
ジョン・ウェインに加えてモーリン・オハラが出る。オハラはいいなあ。

7)ロバート・ゼメキス監督の「コンタクト」
カールセーガン原作の小説をジョディ・フォスター主演で1997年に映画化したもの。
地上の2秒半が宇宙の18時間に相当するとすればヒロインはまぎれもなくヴェガ星に行ってきたことになるのだろう。いずれにせよ地球が滅亡する前に、「地球外知的生物とのコンタクトを実現したいものである。

8)ナンシー・マイヤーズ監督の「恋愛適齢期」
ジャック・ニコルソンとダイアン・キートンの老いらくの恋だが、ヒロインはどっちかといえばキアヌ・リーヴスを選んだほうが良かったのでは。

9)ジュリアン・デュヴェヴィエ監督の「舞踏会の手帖」
巡りくる男たちと再び。1937年製作の懐かしの青春映画だが、なんというても企画がよろしい。ラストもお洒落ずら。

10)ルネ・クレール監督の「巴里の屋根の下」
1930年製作の莫迦みたいなお仏蘭西映画ずら。さして優れたともいえない俗謡をもっともらしく鳴らして、俄か作りのセットの下で繰り広げられる幼稚な学芸会。ガマ口から金や鍵を盗まれるという安直な手口もいい加減にしてもらいたいが、そもそも出てくる男にいちいちひっかかる無節操で主体性のないヒロインのありようが不愉快そのもの。これらすべての責任は無能な演出にある。

  偉そうに自粛自粛とほたえるなテレビに出るな安倍小池その他 蝶人


柿本幸造絵、蔵富千鶴子文「じゃむじゃむどんくまさん」を読んで

2020-05-09 11:53:38 | Weblog


照る日曇る日第1397回

今回のどんくまさんは、おいしいリンゴをジャムにしてお腹いっぱい味わいます。

夏はスイカだけど、秋はリンゴが、いや最近では1年中リンゴがおししい。
我が家では小さいリンゴはジャムにするけれど、朝ごはんに大きめのリンゴをスライスして皮ごと頂きます。

皮をむいて捨てるのは愚の骨頂ずら。ね、どんくまさん。


 いちおうは聞いているけどしつこいよ市長や知事の自粛要請 蝶人

幸徳秋水著「兆民先生」「兆民先生行状記」を読んで

2020-05-08 11:51:25 | Weblog


照る日曇る日 第1396回

本邦初の社会主義者の一人幸徳秋水は、青年時代から中江兆民の愛弟子で、秋水という雅号を兆民からつけてもらった。
はじめは「処世の秘訣は「朦朧」にあるから、その同意語たる「春曖」にせよ」と勧められたのだが、曖昧なる生き方を憎む幸徳は、その正反対の意味を持つ「秋水」をもらったのである。幸徳秋水が幸徳春曖なら大逆事件で死刑にならなかったかもしれないが、それでは幸徳秋水はついに幸徳秋水たりえなかっただろう。

本書はそんな弟子秋水による恩師の伝記と人物論である。
秋水によれば仏蘭西に留学してルソー「民約論」の影響を受けたリベルタン兆民の政治活動の最大の力点は、板垣、大隈の両党首、自由、改進の両党を糾合して藩閥政府の専権横暴を掣肘し、西欧流の革命の鼓吹者たらんすることにあったが、その野望は自由党員の裏切りによって九仭の功一簣に欠き、遂に自由民権運動の総崩れに終わった。

政治活動から手を引いた兆民は、実業家を目指すが利殖の観念なきドン・キホーテは、赤貧洗うがごとき窮乏と不治の病に苦しみつつも、和漢洋の博識に裏付けられた文筆の才を駆使して、超ベストセラー「1年有半」「続1年有半」を明治34年の師走の夜空に打ち上げて、55歳で卒然と長逝したのである。

 とりあえず自粛はするが生活の様式なんぞは自分で決める 蝶人


紅蓮光彩症候群の歌

2020-05-07 13:59:02 | Weblog


これでも詩かよ 第284回

青空を、白い雲が、走っている
カラスのカンザブローが、コロナ コロナと、鳴いている
新緑の山々が、それを言うなよと、笑っている
今日は、死ぬにも、生きるにも、良い日だ

見よ、ちょっとオツムの弱い子が、
庭のチューリップに、水をやっている
赤いチューリップに、水をやる
白いチューリップにも、水をやる
するとチューリップは、のどが渇いていたので、身震いして喜んだ

その翌日は、雨だった
その子は、やっぱりチューリップに、水をやっている
赤いチューリップに、水をやる
白いチューリップにも、水をやる
するとチューリップは、やっぱり身震いして喜んだ
ちょっとオツムの弱い子に、びっくりしながら感謝して

天上では智天使ケルビムがハレルヤを歌い
冥界ではカーツ大佐がホラー ホラーとどすを効かせる
あめつちふたつの声は、霊園の上でほどよく溶け合って
ハレルヤ ハレルヤ ホラー ホラー
ホラー ホラー ハレルヤ ハレルヤ

その次の日は、また晴れた
たんたんタヌキのタヌサブローが、ジシュク ジシュクと、つぶやいている
新緑の山々が、それを言うなよと、笑っている
今日は、死ぬにも、生きるにも、良い日だ

シュトラウスの「4つの最後の歌」を唄うクリスチーネ嬢の見事なおっぱい 蝶人

コロナの部屋

2020-05-06 12:51:37 | Weblog


これでも詩かよ 第283回


こんにちは、黒柳徹子です。「コロナの部屋」へようこそ!

全国の良い子の皆さん、そして万国のパンダ・プロレタリアートの皆さん、お元気ですか?
お陰様で、あたしもいたって元気。このまま一生死なないんじゃあないかしら。

さてコロナ、コロナで、毎日大勢の人たちが死んでいますが、あの良寛さんが「死ぬる時節には死ぬがよく候」と言っているように、人間死ぬときは死ぬんですから、仕方ないですよね。

でもひとさまじゃなくて、他ならぬ自分が死ぬんですから、死に方だけは徹底的にこだわって死にたいですよね。
あーた、なんたってこの国は、世界一自由な国ですから、いろんな死に方を選べますよ。

そういう訳で、ここでいきなり問題です。
あーたの、それも生死に係る問題ですから、今から5分間、よーく考えてみてくださいね。

1)「私はコロナで死にたい」
2)「私は職場から雇い止め、解雇されてしまい、ハローワークへ行ったけど次の仕事も見つからないので死にたい」
3)「私はコロナ自粛で日銭が入らなくなって、家賃も払えないので、一家心中したい」
4)「私は休業補償を求めて役所へいったけど、申請手続きが超複雑で、お金が出るのは早くても3ヶ月後と言われたので、いっそ首を括って死にたい」
5)「私は学生なんですが、アルバイトの口がなくなって、家からの仕送りも激減して、学業を続けられなくなったので、死んでしまいたい」
6)「ホームレスのおらっちなんかには、誰も食べ物も恵んでくれないので、このまま野垂れ死にしたい」
7)「私は上の6つが当てはまらないので、それ以外の理由で死にたい」

の中から、あーたがお好きなのをいくつでも選んで、その番号で答えてくださいな。

さあさあ、早くもタイムリミットが来たようです。
あーた、どっちになさいますか? 
ほんといっぱいありすぎて、迷っちゃいますよね。


    ぶっころしやつざきにしてイノブタにくわせてやればせいせいするかも 蝶人

鈴木杜幾子著「画家たちのフランス革命」を読んで

2020-05-05 11:08:45 | Weblog


照る日曇る日 第1395回

王党派の肖像画家ヴィジェ=ルブランと革命派の歴史画家ダヴィッド、2人の男女の生き方と西欧絵画史、革命の大波に激動するフランスと西欧社会の転変を、200点の図版解説と共に鮮やかに論じ切った著者畢生の力作である。

前著「フランス革命の身体表象」は、さながらジェンダーの鎧に包まれた美術武闘の書のようで、いささか鼻白む点もなきにしもあらずであったが、本書ではさらに一歩を進めて、もっと具体的に同時代を代表する男女の画家を対置させ、かのプルタルコスの「対比列伝」のような双輪叙述スタイルを採用したことが成功につながっている。

これで図版がもっと大きなカラー版であったらとそれだけが惜しまれるが、1冊でフランス絵画と革命の要点をずばりと抑えた名著の誕生を、著者の亡夫であり、小生の愛読書「東京の地霊」の著者である鈴木博之氏も、さぞかし喜んでおられることだろう。

「こ、こ、これにどうしたらいいのか書いてないボクちゃん最高責任者なんだけど」蝶人

「夢は第2の人世である」或いは「夢は五臓六腑の疲れである」第85回

2020-05-04 11:09:44 | Weblog


西暦2019年霜月蝶人酔生夢死幾百夜

最高権力に逆らった罰として、私は荒れ狂うゴリラの入った檻に入れられたまま、血に飢えたサメどもがうようよ泳いでいる海の中に放り込まれた。11/1

バッハについての講演会があるというので、指定された会場に定時に到着したのだが、誰一人いなかった。11/2

母国の崩壊の報に接し、恐怖を覚えた私は、これまで書き続けてきた敵国呪詛の過激な日記を焼却して、隣国に亡命した。11/3

「洋服と人世についてスピーチせよ」と命じられたが、ふぁっちょん業界からずいぶん遠ざかっているので、「そんなの無理だぜ」と思いながら、懸命にショップ探訪しているわたし。11/3

こないだ女の処へ忍んで行った時に、衿足にしてくれた接吻の快感が忘れられないので、昨夜また「してくれえ」と頼んだが、「え、もう賞味期限が切れたの」と笑うばかりで、冷たくあしらわれた。11/4

現政権の政策に対して反対し続けてきたボクだったが、金策に困じ果てて某大使から50万円借りてしまったために、友人たちからは裏切り者と指弾され、大使からは返済を求められて、ついに万事休してしまった。11/5

するとそれに見かねたヨリシゲが、ボクに100万円相当のぶんぶく茶釜を譲ってくれたので、これでなんとかしようと、地元に「なんでも鑑定団」がやってくるのを待っている次第だ。11/5

ジャーネー事務所の管理体制の強烈な締め付けに逆らって、私は個人的クーデタを企図していたのだが、私の担当マネージャーの女子が、それによって蒙るであろう致命的な被害と虐待を思うと、なかなかそれを決行できないでいた。11/6

皆が役場に集まると、村長が52枚のトランプを並べて、「皆の衆、お好きなカードを選びなはれ。取ったその数字が、今年の年貢の数じゃ」と言うたが、誰一人手を出さなんだ。11/7

私は夜中の12時半に出発する京急バスを待っていたが、流れ者に交じって諸国一見の放浪の旅に出てしまえば、可愛い女房子供はどうなるのだろう?という一抹の不安が、胸中から消え去ることはなかった。11/8

大きな蝶が飛んでいたので、ジャンプ一番捕まえたが、ふと上空を見上げると、アパートの窓から、2つの首つり死体が風にぶらぶうらと揺られており、そのひとつは、なんと私だった。11/9

妻に近寄って下手な冗談をいう男がいたので、私はいきなり殴り倒し、起き上がってくるところに膝蹴りをして、やっつけたつもりでいたが、そいつは、明らかに私よりも強そうなので、これからどのように決着をつけようかと戸惑っていた。11/9

大学のゼミにおける私のテーマは、何もしないで戸外をぶらぶら歩きする「東京散歩」という脱力系なのかなぜか人気があって、毎年大勢の学生が希望するので、うれしい悲鳴を上げている。11/10

大きな沼に不気味な生き物が棲んでいるというので、20名の部下を潜水させ、沼に垂らした20本の糸を一手に握りしめているのだが、いきなり水中に部下もろとも吸い込まれてしまう危険があるので、おさおさ警戒を怠らないようにしているのだ。11/11

散髪屋で髪を切ってもらい、頭を洗ってもらい、髭を剃ってもらったところで、財布を持っていないことに気づいて、えらく焦っているわたし。11/11

大晦日なのに新作CMの制作打ち合わせが入ったので、取り合えず会社を飛び出してTYOのキムラ氏の事務所へ急いだが、町は「ええじゃないか、ええじゃないか」の阿呆莫迦踊りの群衆に満ち溢れていて、一歩も進めない。11/12

私らは大望を胸に懐いて決起したものの、丹波地方を治める波多野氏の強力な武装兵に阻まれて、京への進撃の道を突破することができないでいた。11/13

敵は我が軍勢を一撃の元にほふったが、なぜか私の小隊だけは殲滅しないので、部下の「青くん」、「赤くん」を偵察に出したら、私らを鮎の友釣りの見せ鮎にして、友軍を引きずり出す餌に使おうとしていると分かった。11/13

工場で時間ぎりぎりまで働いていた私は、社食で食べ放題のスイカが殆ど残っていないので頭にきて、「お前たちはろくろく働かないのに、俺の大好物のスイカを全部喰うてしまった。絶対に許さないぞ!」と見栄をきったが、誰も聞いてはいなかった。11/14

利害を異にする3社が、共同で立ち上げる新規ブランドのネーミング会議がもたれたが、3名の代理人が、他社の案を1対2で否決して潰しまくったので、結局何も決められずに散会したのよ。11/15

数か月の籠城虚しく、遂に明日は落城と決まった日も、城の牢番の私は、そこに新たに幽閉される人々のための大掃除を、せっせとやっていた。11/16

わいらあルンペンなんやけど、この展示会場でゴロゴロしとると、たまにデザイナーに呼ばれて、「流れ者風のモデルになってくれへんか」と頼まれることがあるさかい、ここいらでゴロゴロしとるんや。11/17

南海を疾走する私のヨットの帆には、実際に航海中に艇内に飛び込んできた飛び魚を貼付することによって表示された、巨大な飛び魚の絵が描かれていた。11/18

PCで袋と打つと袋が出てくる仕組みだが、レジに客が殺到してくるので、袋が出てくるのを待ちきれない連中が、自分で勝手に乱打しはじめた。袋、袋、袋。11/19

見た目そっくりの可愛らしい双子の男の子が、笑いながら私の顔を覗き込んでいるので、目を覚ますと、そこは今年の2月に亡くなったいうタツミ君の家だった。11/20

ギルガメッシュハイム語の原稿は、あまりにも膨大すぎて、私が家にあるプリンターとダンボール2箱分のB5用紙で印刷しても、まだまだ刷り残っていた。11/21

クレーンに乗って愛の唄を歌う、という私の短歌に感動したというて、その2人はクレーンの上でセックスしたりして、どうにもこうにも引き離せない2人になってしまった。11/22

昆虫採集などしたこともないその貴賓が、「絶滅する前に我が国の蝶を収集したい」というので、私は仕方なく私は志賀昆虫店に絹製の補虫網を買いにった。11/23

冬休みで無人の大学に毎日通ってくる学生がいるので、「あんさんなにしてはるんや」と訊ねると、「たくさん単位を落としているので、その穴埋めに自習して、その証拠をこのカセットに録音しておいて、新学期に先生に渡すんです」と答えた。やれやれ。11/24

私はカナガワ氏からパリ駐在員を命じられ、「語学も出来ない老人なのに困ったことだ、どうしよう」と迷っていたのだが、かてて加えてダブル勤務の学校からもEU駐在員に任命されたので、もうこうなったら彼の地で骨を埋めようと悲壮な決意をした。11/25

私はクライアントの指名により、コオタロウと組んでCMの企画とコピーをいやいや担当したのだが、営業が見積書を持っていくと、私らのギャラのあまりの高さに驚いて、「やはりコオタロウは止めにしてくれ」と頼んできた。11/26

世界一高く、遠くまで飛ばせるロケットの開発を目指していた私だったが、「そんなに闇雲に頑張らなくとも、テキトウなとこまで飛べば、そこからもう一度ジャンプさせるほうが安全だと」といわれて、すっかりやる気をそがれてしまった。11/27

私は歌壇の大家にメール添付で大量の短歌を送りつけたが、大家からは何の反応もなかった。感じ悪うう。11/28

人物を撮らせたらナンバーワンという噂のカメラマンが当地にやって来たのだが、あいにく人っ子ひとりいないので、一度もシャッターを押すことなく帰ってしまった。11/29

町内の青年が議員に当選したというので、彼の同級生である長男もその祝いの席に仲間たちと一緒に並んでいたのだが、彼の脳髄では選挙も当選もまったく意味がわからないので所在無げに佇んでいるところを、私が手を引いて「さあ家に帰ろう」と言うとコックリ頷いた。11/29

101歳で大往生した中曽根元首相の業績を、マスコミは大ぎょうに称えているが、あにはあらんや、国労をぶっ潰して本邦の労働運動の息の根を止めたのがこの人物であった。11/30

  大企業に返済不要の1000億を無利子無担保で貸し付けるアヘ 蝶人

すべての言葉は通り過ぎてゆく 第79回

2020-05-03 11:22:49 | Weblog


西暦2020年卯月蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話第337回


新型コロナウイルスはますます猛威を振いそうだが、その脅威に対処すべき安倍蚤糞とその内閣の面子の一人ひとりを思い浮かべると、「果たしてこいつらで大丈夫なのか?」と、甚だ心細くなってくるぜ。4/1

2か月もかけて唯一可能になったのは、国民ひとりに、たった2枚!のマスクを提供することだけ。こんな政府こそ、「不要不急」の最たるものではないだろうか。4/2

恐らく公式発表に数倍、数十倍、いな数百倍する新型コロナ感染者が列島各地にごろごろしていて、保健所や病院へ行っても検査も治療も受けられず、自宅でのたうち回っているのだろう。4/3

「オラオラ、マスク2枚が不服なら、げんなま30万円呉れてやる、どだ」、てか。とはいうものの、お前の金じゃなし。4/4

5月の国立劇場の「義経千本桜文楽公演」の切符の予約が今朝の10時から始まったので、きっと誰も買わないだろうなと思ってネットを覗いてみたら、あにはからんやどんどんいい席が埋まっているので驚く。大げさにいうと「死んでも見たい」ということか。4/5

名古屋や大阪、北海道の知事に比べて、都知事は主体性に欠ける。予算も権限もたっぷりあるのに、それらを機敏に駆使できず、醜悪な狸顔を晒し「コッカ、コッカ、センゲン、トクソホウ」と夢遊病者のうわ言の様に呟き、バカ殿様のご聖断が下るのをひたすら待ち望んでいる。4/6

おおかたの自営業、中小企業、芸術、芸能関係会社の経営は、3月いっぱいまでしかもたないはず。無為無策の安倍蚤糞のお陰で、これからコロナ感染を上回る倒産と自殺者が列島を席巻するだろう。4/7

せっかくの「非常事態宣言」なんだから、安倍蚤糞のAIが代読したほうが、もっとシュールで良かったんじゃないか。4/8

朝から晩までコロナコロナで嫌になる。テレビをつけずに本と映画に集中集中。4/9

NHKの「都圏ニュース」の松尾アナウンサーを、広島に飛ばした奴は、どいつだ?410

いまバレンボイムが演奏しているぞ。4/11

コロナ騒動で興味深いのは、国内外の政治家のうちで、誰と誰がこの未曽有の危機に真正面から立ち向かう本当の指導者か否かが、おのずと明らかになることだ。4/12

「7割減らせ」とか「8割減らせ」とか偉そうに命令する猪八戒が、自宅でへらへら犬と戯れている。こんな阿呆を誰が一国の指導者にしたのか。4/13

コロナ騒動でひとつだけいいことは、世界中の歌劇場やコンサートホールの演奏がよりどり見どり、無料で自由に視聴できること。いろいろ比べたが、なんというても凄いのはベルリンフィル。いまや天下一品、世界随一のオケというても過言ではないだろう。4/14

コロナ感染の危険は重々承知の上で、今週も息子を三蜜福祉施設に行かせたのは、利用者が行かなければ自転車操業の施設に金が入らず、ただちに倒産するからだ。自宅で馬鹿踊りに興じている安倍蚤糞には4たび死んでもそんな葛藤は分からないだろうけど。4/15

10万か、30万か、と腐れ野郎共の間でぐっちゃんぐっちゃん揉めとるようやけど、あの世界を騒然とさせた「マスクの2枚!」すらまだ届けられない、このお粗末な内閣を支持する阿呆莫迦どもが、ヌわんと39%もいるとは、信じらんないぜよ。はよ目え噛んで死んぢまえ!4/16

普天間、森友、桜の会。民草の声には耳をふさいでいるくせに、公明党のいうことは素直に聞く。朝令暮改、主体性ゼロ、出たとこ勝負の阿呆莫迦安倍蚤糞。4/17

偉そうに「自粛自粛」と喚きながら自粛被害の補償金は出さず、妻が呑気な観光旅行に出かけるのを制止すらせず、弱者救済の30万を悪平等給付の10万円に切り替えて居直り、ゴーストライターの作文をぺらぺら読みあげる男はゲゲゲのヘドだ。4/18

昨日の猛烈な雷雨のあとで久しぶりに綺麗な虹を見た。今朝はどこで夜をやり過ごしたのか玄関先のゼラニウムに春型のナミアゲハがとまり、滑川をカワセミが滑走していく。これでコロナが無ければ春を満喫できるのだが。4/19

時間も、予算も、人材も、たっぷりあったにもかかわらず、アベも、政府も、医師会も、専門家会議も、まるで批評家のように「医療崩壊」を口にするだけで、実際はまったくその対策を取らなかった結果、予想通りに「医療崩壊」が起こっている。やれやれ。4/20

国立劇場と歌舞伎座の期間限定の無観客公演の映像を、見ることはみたんだが、なんと詰まらないことよ!いくらライヴというても、いくら役者が熱演しても、すればするほど空虚そのもの。歌舞伎も芝居も音楽も、観客なしではかったく無意味なんだね。4/21

大至急、国が休業補償をしないと、国中の会社と労働者が飢え死にしちゃうよ、アヘ君。4/22

テレビをつけると必ずアヘとコイケが出てきて自粛とか8割とかいう。するてえと、すぐに頭痛と吐き気がしてくる。それが私にとってはコロナ以上の災難なので、見ないようにしている。4/23

「いまはお上に文句なんかいわずにみんなでじっと我慢して苦難の時を乗り越えよう!」などともっともらしい教訓を垂れ流している「自粛自虐派」は、結局てめえの個のみならず他人の自由な個も殺して、清濁併せ呑む巨大な公のいいなりになるんだろうな。4/24

速やかにPCR検査を受け、感染者対応の病院に入院して治療を受けていれば、岡江久美子さんは死なずにすんだろう。彼女は、医師による迅速な検査と症状に対応した病院最編成を怠った連中に殺されたのだ。その責任者は誰だ?4/25

政府の専門家会議のメンバーって、今回のコロナ騒動を収拾するにふさわしい実力と実績を持った専門家というより、曲学阿世の連中ではないのか? クラスターとか「自粛自粛」と唱えるだけで検査&入院体制を現在に至るも構築できず、アヘと同じくすべての対策が後手後手に回りっぱなしだ。4/26

松竹3月歌舞伎の「新薄雪物語」は無人の歌舞伎座で、吉右衛門、仁左衛門が熱演。愛する息子と娘の命を救う請願をするために、吉右衛門、仁左衛門の両親があらかじめお互いの相談も無く、腹を切っている!?という悲惨な設定で驚いた。痛いのを無理して哄笑までするのだ。4/27

それにしても酷い政府だなあ。緊急とか自粛とかのお題目は別にして、3か月もかかってただひとつ実施できたアベノマスク配給すら不良品続出で、これから回収するとは涙がチョチョ切れる。震災時の民主党のほうが遥かに行動的だったずら。4/28

休業自粛と国家補償がセットにならない限り、誰だって簡単に休業できるわけがない。休業で倒産したって救済するつもりがさらさらないんだから、なおさらのことだ。4/29

突然「9月新学期案」が飛び出してきたが、もしもやろうとしても、経年変化で金属疲労と機能不全を起してレームダック状態になっている安倍蚤糞内閣では、とうてい対応できないだろう。4/30

 「自粛屋」の言いたいことは分かってるテレビに出るな安倍小池その他 蝶人

なにゆえに第75回~西暦2020年卯月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2020-05-02 13:44:57 | Weblog


ある晴れた日に 第608回

なにゆえに「医療崩壊だ」と居直っている崩壊なき検査治療がお前の仕事

なにゆえに未曾有の危機に無為無策安倍蚤糞は退場せよ

なにゆえにマスク2枚で粋がっているお前にできるのはたったそれだけ

なにゆえに「宣言出して」と縋りつくんなもん出さずにすませばいいのよ

なにゆえに鎌倉道は大渋滞やけのやんぱち家族でドライブ

なにゆえにN響は白けた音符を垂れ流すエッシェンバッハが棒振り回すも

なにゆえに「非常宣言」をへらへら読んでる「森友」「桜」が吹き飛んだので

なにゆえに田崎はテレ朝に顔を出す玉川退治の使命を帯びて

なにゆえに妙な寒気がするんだろう旧型コロナか新型コロナか

なにゆえに民草に税を還元しない安倍蚤糞は世界一けち

なにゆえに家でビデオで遊んでいる民の苦労が分からぬ宰相

なにゆえに35万人の莫迦がいるアベイイネする阿呆莫迦共が

なにゆえに物は人より長生きをする物にも寿命があればいいのに

なにゆえに検査をしない補償しない医院を分けないリーダーいない

なにゆえに今頃突然10万円2か月前なら誉めてもやれたが

なにゆえにテレビを見るのが嫌になるコロナより嫌いな奴がへらへら喋る

なにゆえに息子をバカヤロウと怒鳴りつけるまだ人間が出来ていない

なにゆえに薬師丸ひろ子の歌は心に響くプロと思わず懸命に歌う

なにゆえに困窮対策を真面目にやらない金持ちにはお金は要らない

なにゆえに君はふきのとう舎に断固行くほんとは休ませたいのだけれど

なにゆえにお茶の残りを拾って啜るそんな子供に誰が育てた

なにゆえに岡江久美子がコロナで死ぬ死ぬべき奴はほかにいるぜよ

なにゆえにアヘやコイケの顔が出るヘドが出そうな醜い顔が

なにゆえに次から次に苦難が襲う終わった国の終った民に

なにゆえに藤沢めざして疾走す有要有急の事情これあり

なにゆえに消毒液がコロナに効くまんずおめえが注射してみろ

なにゆえに医療崩壊だけをラアラア騒ぐ政治経済社会が崩壊

なにゆえに庭の蜜柑が美味なるか根元に眠るムクのお陰で

なにゆえに木々は緑に燃えている誰もがコロナで疲弊しているのに


 なにゆえに県知事からのメールが入る私はお前の友人ではない 蝶人


西暦2020年卯月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2020-05-01 14:21:17 | Weblog


ある晴れた日に第607回


今年また白く寂しく咲きにけり庭の端なる大島桜

知らぬ間に空から落ちて我が庭で花をつけたる大島桜

コジュケイの「ちょっと来い」の声に励まされ雨戸を開けるコロナ禍の朝

「観光の方はお帰り下さい」と必死に無線で叫ぶ鎌倉市長

中世にペストが流行りし時に似るや鎌倉街道人影もなし 

1億が今思うこと一斉に声に出したら物凄いだろう

「自粛せよ食べられなくて窮する者は死んでしまえ」と君は言うなり

「自粛せよ、自粛せよ」とほざくなり引退すべき猪八戒が

「森友」と「桜の会」を吹き飛ばしコロナ旋風悪党救う

人間の屑ともいうべきその男緊急事態をぺらぺら語る

医療だけがホーカイしているのではないあんたも国もホーカイしている

死ぬる時には死ぬるがよいと良寛はいうがコロナなんかで死にたくはない

バラバラになりたる世界を無理矢理に一つにまとめる新型コロナ

口と歯の間柄ゆえ善きことも悪しきこともすぐに伝わる

「終止符」を打ちて果てたる赤木氏と打たずに出世し続けるひと

「新しい」と銘打ちしものはすぐに廃れる古今東西森羅万象

昨日からデスマスクのような顔をして朝までぐっすり眠っていたんだ

画眉鳥よ我が家に来るなお前の姿も声も嫌いだ

いつどこで叙情に逃げるか詩も歌もそれがいちばん問題なのさ 

障害者より自分は偉いと思う人みな植松聖の仲間なり

植松を死刑にしても生き残る我らが裡なる植松聖

もしシャバに出てきたならば「心失者」を殺しまくるだろう植松聖は

エッシェンバッハ懸命にタクトを振り回せどまったく乗らないN響

ホカホカのウンチを入れたマッチ箱振り回しつつ学校へ行く

トイレまであと一歩というところでパンツにぶちまけられたビチビチうんこ 

世間では「どうしようもない子」と言われてるその「どうしようもなさ」を抱きしめてやる
 
年毎に自閉症の君が好きになる無能で無力で無垢なる君が

「へーつと」と声に出してみる亡き父の口癖なりしその一言を

 死にかけか死後でなければ感染の検査ができない民草哀れ 蝶人