黒木亮著「アパレル興亡」を読んで 2020-12-30 11:19:26 | Weblog 照る日曇る日第1525回 甲府盆地は蜂城山の麓で生まれた農家の息子が創業した婦人服メーカーの「オリエント・レディ」が、昭和、平成の幾時代を経て成長を遂げ、やがてアパレル産業の有為転変と共に緩やかに衰退していくさまを、日本経済の浮沈を背景に描いた、堂々たる大河産業小説である。 川上の素材メーカーから川中のアパレル、川下の百貨店、小売店、それぞれの時代ごとの変遷を細かく観察し、業界の隅々まで研究したうえで執筆していることが良く分かる。 外国で外国人がするような笑い呉れたり煉瓦職人 蝶人