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あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

金子兜太句集「百年」を読んで

2019-11-17 11:22:33 | Weblog


照る日曇る日第1312回



2018年に98歳で他界した作者最後の句集である。

で、どういう作品かというと、ざっと以下の通り。



人のためにこの人あり春怒濤

弱者いたぶる奴等狼に喰わす

胡蝶翔ひらき閉ず被爆なき国を

熊谷の暑さ極わまり美しき

暗闇の大王烏賊と安眠す

鹿の眼に星屑光る秩父かな

谷に猪眠むたいときは眠るのです

放射能売り歩く人夏の鳶

生臭く小さく人間蟬しぐれ


いずれにせよ「プレバト」で行き来する俳句とは、正反対の世界である。


 羽蟻を殺虫剤で殺すなり面白いほど死んでいくなり 蝶人