新潮日本古典集成新装版・井原西鶴「世間胸算用」を読んで 2018-11-12 15:17:56 | Weblog 照る日曇る日 第1161回 元禄6年8月、52歳の若さ(いま思えば)で浪速に没した井原西鶴の遺著。大晦日の年越しが思うにまかせぬ京、大坂、奈良、江戸の町人たちの右往左往が切実に描かれるかと思えば、近世資本主義のバブルを謳歌する成金大家たちの至福極楽の映像も挿入され、世は世ながら、人も人ながらの現世の清濁併せのむ奔流をあの名人芸のスタッカートで描破している。 錦織がフェデラーに勝つた月曜日けふは何かいいことあるかも 蝶人