意富斗能地(オホトノヂ)神、大斗乃弁(おおトノベ)神
実を言えば、この「やさしい古事記講座」は、今後にどのような解釈が出るのか、書いている私自身も判らない。今日は此処から、古事記を見直して、その日に頭に浮かび判ることを書いている。
毎日、古事記で浮かぶ事を書いているのだから、明日はどう思うかと言うことになり、大筋の理解は有るが、神々の解明がどうなるか、まったく判らない。だから、書きながら、自分が古事記の勉強している、と言った感じで進んでいる。
言い換えると、革命の古代史、宇摩説から解く『古事記の新解釈』が、今、このブログと共に、生まれ、成長していると言える。こんなわけで、書き終えて、何と無く書こうと思っていたことが抜けている事が良く起こる。
ここ、までの記事でも、後から追加されたものが、幾つもあるから、もう、気付いている人も多いだろう。また、それがあった。
前回書いた、ツノグヒの神と、イクグヒの神。先のブログにこの神は、漢字の訓で書いていると書きながら、この神の記事では忘れていた。ツノグヒとイクグヒは、「漢字の訓」で書かれている。
その前の神は、「漢字の音」で書いているので、。先の音の神は、日本語の言葉を優先して解いた。だが、漢字の訓で書かれた前回の、ツノグヒと、イクグヒは、漢字の字義(意味)を重視して解いた。と言う、説明を落としていた。
今回は、またも、漢字の音で残されているから、宇摩説では漢字より、言葉を重視して解く事になる。
通説解釈
次の、オホトノヂの神と妹オオトノベの神の「ト」は性器を意味する。「ジ」は男性。「ベ」は女性、オオは美称である。したがって、その前の杭のような身体に、男性器と女性器ができたことを意味している。古代の日本人にとっても、生活最大の関心事だったことが窺える。
<岩波では、二神は居所の神格化、>
先に、通説の「ト」には性器の意味はないと説明した。重ねて、ここでも書いておこう。その時のコピーである。
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特に、オオトノジとオオトノベの、「ト」は性器を意味する、との説明には、笑ってしまうしかない。
日本語の「ト」には、トで検索すると、どんな意味があったのか直ぐに判る。やってみよう。図、頭、戸、途、賭等が、直ぐに出てくるが、性器に関する漢字は出てこない。つまり、性器に関する意味は無かったと判断してよい。
著書で、本居宣長さんは、今で言う「アオビョウタン」で、一人、部屋に閉じこもって妄想の深けていた、と書いたが、古事記解釈で、性に関する解釈の部分は、異常である。この「ト」の解釈で、最初にその予感させる。(コピー終わり)
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岩波の解説は、「居所」とある。私もこの名は、「大戸」で、家屋だと思う。洞穴に住んだ時代は、出きるだけ、小さな出入り口であった。家になって、戸が大きくなった。つまり、「大きな戸は、家屋」を意味したと推定する。
「ヂとべ」は、通説のままでよいだろう。
この二人の神も、ほとんど同じ名で、最後の「ぢ」と「ベ」の違いである。これは、同じ家屋建築の中で、男女の仕事を分けて、指導をしたのだろう。これらも、オサの見聞に因って、知り得た知識を広げる責任者を選定したものだろう。
家屋も、縄文時代に生まれている。家屋の神が残る事は、まだ、人々の間に家屋の普及が無かった、または、非常に少なかった時代であり、弥生の神とは思えない。
なお、(12)にnihonhanihonさんから、コメントが有りました。
(12)の内容に関係するので、ここに、コメントと、応答をコピーしておきます。
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To nihonhanihonさん
>大伴「口乍」(一文字なのですが字がなかったので二文字で合成しました)という飛鳥の豪族が気になります・・・時代はもっと下がりますが。
大伴咋(クイ)は、物部守屋の討伐隊の大将軍、国境に関係する任務から、この名を付けた可能性は高いでしょう。
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クイは、境界との認識があれば、この名も覚え良いし、何をしたかも記憶できます。だから、クイの解明は、正しく、別の場面でも、謎が解けるということです。
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