株式投資と邪馬台国女王、卑弥呼

"卑弥呼"と"株"。株は49年,古事記は30余年で、邪馬台国=北四国の独自見解です。

やさしい古事記講座(96) ウケヒ(誓約)5 原文と現解釈、スサノオのウケヒ

2008-01-31 00:01:09 | 宇摩説早判り(概要)

  高天原の天之安河において、スサノオの提案する平地の開拓について、私心は無いというスサノオと天照大神が、うけひ(誓約)をすることになりました。そして、天照大神の「うけひ」が終わった所まで書きました。

 このウケイの様子は、余り異論は無いのですが、生れた三女神の解釈は、史学と宇摩説では大きく異なります。つまり、これまで説明してきたように、スサノオは平野の開拓者であり、イザナギの命に背いて、開拓をしてきました。

 高天原に登ったスサノオは、平野部における田んぼの広さなど、優位性を話して、天照大神の賛同を得ようとします。この話しの内容が良いのに気付いた天照大神は、スサノオの行ってる事に責任を持つか、とのウケヒで、賛意を示します。

 つまり、天照大神は、スサノオの開拓に必要な女神を三人、ウケヒによって、示します。選ばれた三女神の名によって判ることは、田に関係する神でした。天照大神は、話に乗った事を示したのです。

 これに対して、スサノオは、どのように、ウケヒをしたのか。それでは、次に移りましょう。

  古事記原文

 建速須佐之男命、乞度、天照大御神所纏左御美豆良。八尺勾璁(玉)之五百津之美須麻流珠而、奴那登母母由良爾、振滌、天之真名井而、佐賀美邇迦美而、於吹棄気吹之狭霧所成神名、正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命。
 亦乞度、所纏右御美豆良之珠而、佐賀美邇迦美而、於吹棄気吹之狭霧所成神名、天之菩卑能命。
亦乞度、所纏御鬘之珠而、佐賀美邇迦美而、於吹棄気吹之狭霧所成神名、天津日子根命。
亦乞度、所纏左御手之珠而、佐賀美邇迦美而、於吹棄気吹之狭霧所成神名、活津日子根命。
亦乞度、所纏右御手之珠而、佐賀美邇迦美而、於吹棄気吹之狭霧所成神名、熊野久須毘命。
<併>五柱。

  現在解釈

 建速(たけはや)須佐之男命は、天照大御神の左のミヅラ(御豆良)に纏く、
八尺(やさか)の勾璁(まが玉)の五百津(いほつ)の美須麻流(みすまる)珠を、
乞ひ度(わた)して、ぬなとももゆらに(奴那登母母由良爾)、
天の真名井に振り滌(すす)ぎて、さがみにかみて(佐賀美邇迦美而)、
於吹き棄(う)つる気吹(いぶき)の、狭霧に成る神の名、
正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命(まさかつあかつ かちはやひ あめのおしほみみ)。

 亦、右のミズラに纏く珠を乞ひ度して、さがみにかみて(佐賀美邇迦美而)、ふきうつるイブキの狭霧に成る神の名、天之菩卑能命(あまのほひのみこと)。

亦、御鬘(かつら)に纏く珠を乞ひ度して、佐賀美邇迦美而、於吹棄気吹之狭霧所成神名、天津日子根命(あまつひこねのみこと)。

亦、左の御手に纏く珠を乞ひ度して、佐賀美邇迦美而、於吹棄気吹之狭霧所成神名、活津日子根命(いくつひこねのみこと)。

亦、右の御手に纏く珠を乞ひ度して、佐賀美邇迦美而、於吹棄気吹之狭霧所成神名、熊野久須毘命(くまのくすびのみこと)。
并、五柱。

  現在の語義

正勝吾勝(まさかつあかつ) 正しく、吾勝ちぬの意。
勝速日(かつはやひ) 速やかに勝つ神霊の意。
天之忍穂耳(あまのおしほみみ) 忍穂は「多し穂」で、多くの稲穂の意。
天之菩卑(あまのほひ)能命 稲穂の神霊の意。天穂日命とも記す。
天津日子根命 「日子根」は日の神の子の意。
熊野久須毘(くすび)命 久須日は、怪しい霊(ひ)の意。熊野は島根八束郡の地名。


  ここは前回と殆ど同じ文なので、語義は神名に集中しています。これを読むと面白いことに気付きます。

 これは、次回の宇摩説の話ですが、スサノオは、稲の開拓者とは書いてないのですが、「忍穂耳」や、「菩卑」の史学の解説で、稲穂に関する名を持つ二人を書いています。この二人が選ばれて、ここにも、スサノオの実態の反映があります。

 昨年のブログ(卑弥呼の謎を解く)を、参照してください。宇摩説の立場が判ると思います。

 「卑弥呼の謎を解く(32) 古事記神話23」
http://kabu003himiko.iza.ne.jp/blog/entry/45261/
誓約で子を産む。武光「天照大神は架空」。理想国家

 ウケヒ、日本の和、現在史学について、判りよく書いています。

======================= 
   相場師ブログランキング  人気ブログランキング【ブログの殿堂】ありがとうございます

二つの「ポチ」が、大きな励みになっています。よろしく。 


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
古事記の里 (たたらファン)
2009-08-27 17:27:01
 スサノオの立てたといわれる須賀社が、島根県安来市にあるそうですね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。