乗り継ぎ料金制度 - Wikipedia をまず参照ください。
新幹線の特急料金は基本的に、列車を乗り継いでも一本の列車で目的地に着いたときと特急料金が変わりません。大雑把に言えば、終着駅まで一枚の特急券で行けます。
新幹線同士で乗り継ぐときの例外は二つあります。一つはのぞみ号とひかり号・こだま号を乗り継いだ場合。もう一つは東京駅または品川駅で乗り継いだ場合です。
日本の新幹線は一本につながっているように見えますが、特急料金の計算上、東京駅と品川駅は終着駅です。
もしも東京駅または品川駅で新幹線同士を乗り継いでも一枚の特急券で行けるようになったときのことを想像したいです。大阪から関東に向かう人が「ちょっと大宮まで」とか、東北・上越から関東に向かう人が「ちょっと小田原まで」と気軽に足を伸ばせるようになる料金体系ができたらの話です。
例えば静岡から見て、新大阪までと新白河(東北新幹線)までとは営業キロがほとんど変わりません。それが料金上でもほぼ同じになったときのことです。日本地図の見方が少し変わる気がします。誰が得をして誰が損をするのか分かりませんが、今までとは変わる気がします。
東京駅で乗り継いだときに特急券を変える理由はいろいろあるでしょうが、他の駅と比較すると違いが目立ちます。
- 列車を変えたときは特急券を変えるのが当たり前という話は、新幹線ではむしろ逆です
- JR の運営会社が変わるからという理由は、東海道・山陽新幹線は新大阪で JR 東海と JR 西日本を乗り換える形になっていますが特急券はつながっています
- 国鉄時代の慣行は残すが民営化後に接続した路線は違うとすると、九州新幹線博多開業時には博多を境に JR 西日本と JR 九州がそれぞれ特急料金を徴収していいことになります
- 東京駅は改札が分かれているからとすると、なぜ分けたのか意図を問い直すべきと思います
現在の制度を説明するには「東京の事情」を勘案する必要があると思います。ただ、他の分野の「東京の事情」はともかく、新幹線の場合は自家撞着しているのではないか。つまり特別扱いを無くすと、問題があらわになるのではなく、消えて無くなるのではないかと思えるのです。
この話は「俗耳に響く」、つまり素人受けの傾向が強いとは思います。ただ想像しないのもいいと思いません。また、東京駅を途中駅とする優等列車の話をあまり聞かないので、歴史的に珍しい気はします。
なお、最初は「東京駅を通過駅にしよう計画」という名前にしようと思っていました。語呂と語感が良いからです。しかし「通過駅」と「途中駅」は意味が違うので、書く段になってやめました(と言いつつ書いております)。