Vodafone/SoftBank 3G の海外製携帯電話(SAMSUNG 製を除く)が日本のケータイサイトに対応しないことを、日本では見過ごされがちな歴史的事情を絡めて語ります。
まず歴史のおさらいから。海外の携帯電話向けウェブは、HDML が作られた後、標準化団体を作ってから端末メーカと携帯電話キャリアがサービスに反映させる方法で開発されてきました。WAP Forum が WAP サービスを定義して WML というマークアップ言語でサービスされましたが、PC 向けウェブと違いすぎたために CP が増えませんでした。そこで 2001 年の WAP 2.0 では XHTML Mobile Profile + Wireless CSS を定義して、PC 向けウェブに近いものにしました。後に WAP Forum は Open Mobile Alliance と改称しました。
日本のウェブ開発者から見過ごされがちなのは、HTML が携帯電話向けにサービスされたことがないという点です。WML から、いきなり XHTML + CSS に変更されたからです。
海外製携帯電話にとって、HTML の対応がどうのというより、HTML は PC 向けウェブの証なんです。携帯電話向けウェブは WML か XHTML + CSS のどちらかなのですから。
そのため、HTML で作成された日本のケータイサイトでは、font タグへの対応が悪かったり、PC サイト対応モードに入ってしまったりします。
では、海外製携帯電話は切り捨てるしかないかというと、ウェブサイト管理者から見れば意外なところでやりようはあります。SoftBank 3G 端末は XHTML Mobile Profile + Wireless CSS サポートを継続しています。海外製携帯電話向けウェブサイトをまだ表示できます。すると SoftBank 3G 専用に限れば XHTML + CSS でもサービスできます。
日本から見るか海外から見るかで見え方が違ってきて、苦しくて、面白い話です。
参考サイト