行雲流水の如く 日本語教師の独り言

30数年前、北京で中国語を学んだのが縁なのか、今度は自分が中国の若者に日本語を教える立場に。

新学期を前に大学から届いた正常授業開始の通知

2020-08-23 15:47:29 | 日記
昨日、汕頭大学の外事部門からメールが届いた。日本の中国大使館が9月1日からビザ申請を受けつけることになったので、早急に手続きを済ませ、大学に戻る準備を進めるように、との連絡だった。中国大使館の公式サイトをみると、確かに「日中の人的往来を図るため」として、すでに中国滞在ビザを持っている日本人に対する再入国手続きの概要が書かれていた。中国は3月28日に外国人の入国を禁止して以来、8月に入り韓国や欧州についてはビザ取得者に対する入国手続きを再開していたが、ようやく日本にもその順番が回ってきたというわけだ。



前学期はすべてオンライン授業だったが、コロナ感染の状況が大幅に改善されたため、9月中旬からの新学期は、学生たちを大学に戻し、教室で正常通り授業を行うべく準備が進められていた。ただ、外国の教師、留学生についてはビザ停止の措置が継続されているため、内々には、引き続きオンライン授業の準備をしておいて欲しいと指示を受けていた。やはりネットだけの授業では、十分な相互のコミュニケーションがとりにくいので、直接対面できるのはありがたい。



昨日は広東省の教育部門も、新学期開始に向けた通知を公表し、その中でも特に、「各学校は、新入生や国外から戻ってくる教師学生に対するコロナ感染対策を強化する」ことが掲げられた。教育の正常化に向け、関係各部門が万全の体制態勢づくりに乗り出している。

日系自動車メーカーが集中する広州については、すでに7月10日、現地の日系商工会が中心となって手続きを進め、駐在員とその家族計159人が日本航空のチャーター便で日本から広州へ戻っている。ビザ停止の中、広東省が特例として招請状を発行し、受け入れが実現したケースだ。それに続き7月28日、2万人の外国人学生を抱える広州市の教育局幹部が、会議の席上、秋季学期には外国籍の教師学生を迎え、正常に始業すると宣言した。今回の大幅緩和は、日中の人的交流が、経済から教育、文化まで着実に広がっていることを物語る。

もちろん新たなビザ申請の手続きはそう簡単ではない。健康証明などの書類が求められるうえ、いざビザが発行されても、飛行機の便数が少なく、チケットの購入も難しい状況が続いている。これからどんなハードルが待ち受けているのか、このブログを通じて逐一報告したい。と同時に、日本で働き、学ぶ外国人のことにも多くの日本人が関心を持つべきだと思う。新規感染者が連日、千人に達する国に安心して戻って来れるわけはない。経済ばかりでなく、国際的な青年交流や文化交流にも深刻な影響が出ている。

私が毎年、中国の学生を引率して行ってきた日本取材ツアーも、今年は、7月の東京五輪に合わせた当初日程を延期をせざるを得なくなった。その過程で学生たちは最後まであきらめず、中国にいて自分たちにできることに専念した。困難な状況下で、多くの学びができた。その成果についても、追い追い紹介をしたい。

(続)


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