行雲流水の如く 日本語教師の独り言

30数年前、北京で中国語を学んだのが縁なのか、今度は自分が中国の若者に日本語を教える立場に。

【北海道取材ツアー⑧】早朝の札幌中央卸売市場

2018-10-11 23:09:17 | 日記
(2018年7月12日 汕頭大学新聞学院の携帯アカウントで学生が発信した記事の日本語訳は以下の通り)

https://mp.weixin.qq.com/s/vMjpcidjdlWr6WY4y7sXqw

「水産市場:独特なセリの風景」

包装、分類、コード化・・・夜明け前の3時半から、北海道の札幌中央卸売市場では3000人以上の職員は整然と作業を開始し、6時のセリに備える。

北海道で唯一の公営卸売市場として、中央卸売市場は道内230万人の日常の食材を提供している。このほか、中央卸売市場は世界各国の大企業からも注文を受けている。


(「札幌中央卸売市場場内」 蔡少頴撮影)

ここには、それぞれの商品に業者名、産地、品種、重量などのコードが記され、出荷後の追跡もできるようになっている。


(「コード化された商品」 李鈺欣撮影)


(「コード化されたマグロが整然と並べられ、6時のセリを待っている」 蔡少頴撮影)


(「作業員が尾の一部を切り取り、仲卸業者が品質を判断しやすいようにしている」 蔡少頴撮影)


(「作業員がマグロをさばいている」 劉錦屏撮影)

52歳の佐藤さんは、夕張メロンの品定めについては全国でも権威ある人物の一人だ。中央卸売市場で仕事をして27年になるが、主に夕張メロンのセリを担当している。毎朝4時半に起き、午後2時中央卸売市場での仕事が終わったあとは、自ら産地に出かけて、メロンの品質を調べることもする。


(「セリ人の佐藤さん」 李鈺欣撮影)


(札幌中央卸売市場提供)

夕張メロンが2018年最初にセリ出された当日は多数の業者が集まった。最初のひと箱は史上最高の320万円で落札された。

メロンのほか、様々な野菜もそれぞれ品質を判別する専門家がいる。佐藤さんが手にしている赤い帽子は、正式にセリができる資格を表している。中央卸売市場では、通常の職員は青い帽子で、3年以上経験を積んだのち、セリに参加する資格を得る試験を受けることができる。


(「仲卸業者は独特な指使いで値段を示す」 李鈺欣撮影)

セリ人が専門職人であるだけでなく、仲卸業者も業界内の符丁を知らなければならない。中央卸売市場では、市場管理課から資格許可を得た業者だけがセリに参加できる。彼らは青い帽子の上に数字が掲げられている。セリの間、仲卸業者は決まった指使いで値段を示し、2人の職員がそれぞれ落差価格の決定と記録とを受け持つ。一つのセリが終わると、仲卸業者はすぐ次のセリに移動し、一つのセリは2分間も要しない。


(「落札価格を決める人と記録する人」 李鈺欣撮影)


(「商品を検査記録する職員」 李鈺欣撮影)

6月1日、月形町のメロンが初出荷され、上坂隆一町長は早朝5時に地元を出発し、自ら中央卸売市場でセリのセレモニーに参加した。


(「月形町メロンの宣伝に駆け付けた上坂隆一町長=左」 李鈺欣撮影)


(「月形町メロンの初セリ」 李鈺欣撮影)

セリに要した時間は1分16秒、月形メロンの最初のひと箱は2万円で落札された。「予想とほぼ同じ」と上坂町長。一般的に初セリの商品は、ご祝儀として市場よりも高い価格がつけられる。それ以外のメロンは、ひと箱平均2500から3000円で競り落とされた。


(「仲卸業者は、競り落とした商品を細かくチェックする」 李鈺欣撮影)


(「セリのあと商品は隅に並べられ、さらに買い出し業者売り渡される」 蔡少頴撮影)


(「仲卸業者は競り落としたばかりの商品を二次加工する」 劉錦屏撮影)


(仲卸業者が買い出し業者のために試食をさせる」 李鈺欣撮影)


(「朝6時、札幌中央卸売市場を往来する車両」 李鈺欣撮影)

セリによる段階的な流通の公営市場として、札幌中央卸売市場は国内外から多くの農業視察団を受け入れている。担当の村上由美さんによると、毎年約500人の参観者があり、韓国の視察団が多いという。

文・李青彤

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早朝5時からの取材を丁寧にアレンジし、根気よく同行してくださった札幌市中央卸売市場協会総務係の村上由美さま、長い経験をもとに貴重なお話をいただいた高橋水産の本田敬一さま、札幌みらい中央青果の菊地一弘さま、本当にありがとうございました。学生たちも深く感謝しております。