鏡海亭 Kagami-Tei  ウェブ小説黎明期から続く、生きた化石?

孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン)

生成AIのHolara、ChatGPTと画像を合作しています。

第59話「北方の王者」(その1)更新! 2024/08/29

 

拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、

ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら!

小説目次 最新(第59)話 あらすじ 登場人物 15分で分かるアルフェリオン

ネット一般利用の黎明期と生成AI一般利用の黎明期?(+ファルマス様特集)

連載小説『アルフェリオン』、いつもご覧いただきありがとうございます。
さて今回は、あるキャラの画像作成に光を当ててみることにしました。いつもながら、画像生成AIのHolaraさんの力を借りて《導着》させたイラストは、これになります。

ファルマス様!(笑)
美形だとかかわいいとか、決してほめてはいけません。このヒトは、そんな良いものではありません! ファルマス様といえば・・・。
いや、作者的にみて、なぜファルマス様に「(笑)」なのか。すでに御承知の方もおられると思いますが、詳しくは今回の記事から理解されます。

ファルマス様を取り上げるうえでは、実は本作における「悪役」の話を避けて通ることができません。しかし、考えてみると、『アルフェリオン』というのは、いったい誰が・何が主人公からみて本当の敵なのか、ある段階まで少々分かりにくいお話です。それでも、まだ「敵役」(「悪」役ではない)については、ストーリーが進むにつれて次第に明らかになってきます。
本当の「敵役」の姿がおぼろげに見えてきたり、少なくとも当面戦っている相手という次元での「敵役」(例:反乱軍や帝国軍)は存在したりするものの、明確な「悪役」がどうもいないようにもみえるのが小説『アルフェリオン』です。

そのような中、現時点では……なぜか「主人公の住むオーリウム王国の宰相と、これを支える最強騎士団」が、作品世界で最も「悪役」っぽく思えてしまうのですね(笑)。勢力的には主人公の味方であり、むしろ一番頼りになるはずの人たちが。
世界制覇をたくらむエスカリア帝国の皇帝(神帝ゼノフォス)でもなく、オーリウムで内戦を引き起こした反乱軍(たとえば反乱軍の長であるギヨット)でもなく、です。また、作品の設定的な面からみてオーリウム王国と敵対関係に長年あったガノリス王国についても、同王国の主要キャラたちは、今では中立か、むしろ「敵の敵は味方」といった様相を呈しています。

というわけで、本作でいまもっとも「悪役」らしいと噂されるのは、オーリウム王国の宰相にして宗教上の最高権威者でもあるメリギオス大師と、彼の手足となって実働する「悪事の担い手」という立場に当たる王国最強の機装騎士団「パラス・テンプルナイツ」です。

と、前振りが長くなり過ぎましたが…。このパラス騎士団の中で、突き抜けた悪役としてキャラ立ちしているのが、「ファルマス様」と呼ばれる(なぜか「様」付きで)ファルマス・ディ・ライエンティルスです。彼の無邪気な悪辣さは、これまで存分に描かれています。パラス騎士団の他のメンバーは、自分たちが騎士団として行っている振る舞いに対し、大なり小なりの葛藤を抱えているとは思うのですが(エーマは違うか)、ファルマス様だけは、もはや悪役をエンジョイしている感さえありますからね(笑)。

そんなファルマス様の画像については、彼のキャラや、これに対する作者のこだわりを、余すことなく反映してもらう必要がありました。私のそんな無理な要求に対し、Holaraさんは見事に応えてくれました。

そこで今回は、Holaraさんにファルマスの画像を《導着》してもらった過程で、没にした絵もご紹介することにしました。画像生成AIと「呪文入力者」(プロンプター)との対話って、こんな感じで進んでいくのです、という意味で面白いかと思って。

まとめると下記のスライドのようになります。

読者様一人一人によって、どの画像案が「ファルマス様」にふさわしいかどうかは、好みも様々かもしれませんね。

ちなみにボツ画像、スライドもう1枚分、おまけで挙げておきます。

何というか、世間的には、AIに絵を描かせるなんて無味乾燥な行為だという先入観があり得るかもしれませんが、実際には、単に成果物(画像)だけを機械的に抽出して終わりという味気ないものではなく、画像生成の「プロセス」自体も楽しいのですよね。自ら絵を描く場合とはまた違った意味で。

 ◇ ◇

最後にひとことです。昔話をすると嫌われるかもしれませんが、敢えていえば、創作とAIとの関係を取り巻くいまの社会的な雰囲気というのは、1990年代半ばにインターネットが一般に大きく広がりつつあり、たとえば個人によるネットでの自作小説公開(という、それまでは容易にはあり得ない話)の現実化という激変が起こりつつあった頃の雰囲気と、《とてもよく》似ています。良くも悪くも、です。この混沌感も。なんというのか、荒唐無稽なスケール感と闇鍋的なアンダーグラウンド感との奇妙な混和も、です。その当時をリアルタイムで生きてきた人間からすると、何といえばいいのか、背中がゾクゾクするというのか、肌で、胸の奥で感じます(笑)。

連載小説『アルフェリオン』は、当時のそんな空気感の中で産声を上げました。そして長き嗜眠に陥りながらも……いま、今度はAIの力でネット創作が歴史的な転換点をおそらく迎えているであろうとき……Holaraさんの力を借りて、復活の狼煙を上げつつあります。

読者様方と、そのような局面を共に生きていること、こうした時代の空気をともに吸っているということ、私としては、何と申しますか、とても不思議で、とても喜ばしく思います。

以上の話は大げさ?にもみえるかもしれませんが、これが大げさかどうかということについては、きっと、そう遠くない未来に、後の歴史が決めてくれるのでしょう。

(と、煽るだけ煽っておいて去っていく・・・)

いつも鏡海亭にご訪問いただき、応援の声もくださり、感謝です。
それでは本日はこのへんで。

ではまた。

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