鏡海亭 Kagami-Tei  ネット小説黎明期から続く、生きた化石?

孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン)

・画像生成AIのHolara、DALL-E3と合作しています。

・第58話「千古の商都とレマリアの道」(その4)更新! 2024/01/09

 

拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、

ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら!

小説目次 最新(第58)話 あらすじ 登場人物 15分で分かるアルフェリオン

45話・46話のタイトル画像

連載小説『アルフェリオン』、次の第45話「盾なるソルミナ」のタイトル画像ができました。

  

「盾なるソルミナ」の効果が発動したところをイメージしたら、こういう感じになりました。おそらく旧世界の遺産であろうソルミナは、攻め手の精神に対して作用する絶対的な防御兵器らしいですね…。

それより早く第45話の本編を書けという話もあるのですが、もう少しお待ちください。現在、鋭意執筆中。レーイ対カセリナの部分と、バーン+メイ対ムートの部分に字数をかなり割くことになりそうです。そのため、ソルミナが発動されるのは第45話の最後のあたりになるかもしれません。そこで第46話に「つづく」となったりしたら、いかにもベタな引きですな(苦笑)。

ただ、第45話で書いておくべきことが1話分にうまく収まるか、ちょっと心配です。場合によっては、第45話と第46話の間にもう1話入る(今の第46話が第47話になる)可能性もなきにしもあらずです。

 ◇

ついでに、第46話「深淵」のタイトル画像も先に作ってみました。

  

こ、これは、かなり危なげです。この画像から第46話の中身を想像してみてください。いや、想像すると気分が悪くなるかもしれません。悪夢?

あまり詳しくは申しませんが、第46話のサブタイトル「深淵」というのは、心の奥底といった意味合いです。レーイやメイの心の奥にあるトラウマも相当のものかと思いますが、ルキアンの脳内妄想世界の果てなんて、それはもう想像を絶する病的なことになっていそうです。

そういえば以前、ルキアンの幼少期の記憶が一部飛んでいるという描写が本編に出てきました。その際、もしかすると彼は記憶を操作されているのではないか(?)と憶測した方もおられたかもしれません。真実は現時点では謎ですけど、ともかく第46話でルキアンの心の「深淵」のことが問題になるのであれば、彼の本当の過去にかかわる手がかりも出てくるのでしょうか?

いやいや、そう簡単にはいかないのが『アルフェリオン』です…。

以上
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アルフェリオンのリアル?

連載小説『アルフェリオン』、こんな荒唐無稽を絵に描いたような小説(笑)にリアルもへったくれもあるのか、と思った方もおられると思います。その認識は基本的には正しいですが、でもこの小説、ときどき変なところで妙にリアルなんです。

たとえば、この物語の場合、母国語の違うキャラ同士で「会話が通じない」場面がしばしば出てきます。現実世界ならいざ知らず、創作の世界では、これは結構とんでもないことですよね。小説、コミック、アニメ、映画その他、およそ創作の世界では、異なる民族同士どころか、下手をすると宇宙人や異世界人とも最初から意思疎通ができてしまうことが多いです(笑)。他の部分でどんなにリアルに作り込まれている作品でも、この部分は実はこれまで盲点だったのかもしれません。

まぁ、ファンタジー作品であれば、人間とエルフのような、異種族の間では共通語や通訳等を使わないと会話できないこともあったりしますが…。そのような「共通語」というものが存在しているという設定によって、異なる民族や種族のキャラ同士に会話が成り立つことを正当化している作品もあるかと思います。ところが、この作品の舞台であるイリュシオーネには「共通語」はありません。いくつかの大国の言葉は外国でも「比較的」よく通用するというだけです。これには、英語一辺倒の現状を揶揄する意味も実はあったりして…。

でも、『アルフェリオン』の中で、母国語の違うキャラ同士の会話に難があるという描写は、単に設定マニア的なものではなく、物語の展開や描写に関連してきちんと意味のあるものになってるんです。

たとえば、ナッソス家のよこした飛空艇に乗って、ルキアン、ランディ、シソーラが城に向かう場面。あそこで、ランディとシソーラがオーリウム語ではなくタロス語で会話をしていました。あれは確かに、あの風来坊のランディが、元タロス王国出身の亡命貴族シソーラに気を使ってわざわざタロス語を使ったという点を示したかったシーンでもあります。しかしそれ以上に、敵方の兵に会話の中身を悟られないよう、あえてランディはオーリウム語ではなくタロス語で喋ったのです。部屋の扉のところで監視していたナッソス家の兵士には、タロス語は分かりませんから。クレドールのクルーの中でもルティーニと並んで語学の達人だというランディのキャラ設定が生きた場面です。

また、その少し前、ネレイの内陸港でも言葉に関して印象的なシーンがありました。いつもぶっきらぼうな話し方のサモン・シドー。でもそれは、彼の性格ゆえであると同時に、オーリウム語があまり得意でないせいでもあるんです。そんなサモンがクレドールに同乗して戦うことになった際、ミルファーン出身のウォーダンが、ルティーニに彼を紹介していました。ここで、クレドールきってのインテリ(?)のルティーニが、ミルファーン語を使ってサモンに話しかけ、あのサモンも普段よりも少し流暢に話すという場面がありました。

ちなみにミルファーン語といえば、ルキアンがシェフィーアと初めて話した場面もそうでした。ルキアンに微妙な好意を示したシェフィーアに対し、彼女の言葉を十分には理解できなかったルキアンが問い直した場面。そこでシェフィーアさんが、こういうのは説明すると無粋になるし、オーリウム語では何といってよいのか分からない(何と訳したらよいのか分からない)、とやんわりと断ったシーンは、結構萌えます(^^;)。

たぶん、豪快なシェフィーアさんは、ルキアンのことをかなり好きだぞと、母国語で大声で独り言を言った(笑)のでしょう。が、そのときの彼女の気持ちは、ルキアンを単に気に入ったという以上のものであり、とはいえ男としてのルキアンを好きになったというわけでもないという、よく分からない次元なんでしょう。そのニュアンスを、外国人であるシェフィーアがオーリウム語で言い表すのは簡単ではありません。

最後に、これは以上の例とはちょっと違いますが、現世界人のアレスと旧世界人のイリスの間でも、最初は会話は成立しませんでした。身振り手振りでしたね。こういうときには、無邪気な愛の力(苦笑)でなぜか意思疎通しあってしまうのが普通の創作物の常なのかもしれませんが…アルフェリオンはひと味違います(^^;)。そのあと、何と、アレスとイリスが「筆談」している場面が出てきます。オーリウム語と、旧世界のうち現在のオーリウムに当たる地域の言葉とは、「話し言葉」としては全然違っても「書き言葉」としては文法的にあまり変わっていないということが反映されたシーンでした。

以上、色々と書いて参りましたが…。『アルフェリオン』は、「ことば」の力をとても大事にした物語です。もともとファンタジー世界では、一定の言葉をつなげると魔法が使えてしまうほど(笑。呪文)、言葉というものは力を持っています。言霊? そういう言葉の重さと、その背景にある文化を大事にしたいな、と思って書いているのでありました。

以上
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第45話のみどころ紹介

連載小説『アルフェリオン』、次回から第45話「盾なるソルミナ」に入ります。お楽しみに。ということで、まずは第45話の見どころあるいは予告めいたものを掲載です。

○ 「盾なるソルミナ」の力とは?

 ナッソス公爵の切り札、勿体ぶってまだ使われていない盾なるソルミナですが、一体どんな効力をもっているのでしょうか。公爵の台詞によれば、人間の心に作用する防御兵器のようですが…。これに関しては、久々にシャリオさんが登場し、作中で謎解きあるいは解説(笑)をする予定です。
 実は、第46話(予定)でルキアンが盾なるソルミナの影響範囲に入ったとき、彼が他のキャラとは「違う」あるいは「普通でない」(どういう意味だ?)ことが暗に明らかになります。注意して見ていてください。

○ レーイとカセリナの戦いの決着は…。

 この二人のキャラは、作者の当初の想定を超えて一人歩きしています。まぁ、結果オーライということでしょうか。カセリナは設定上のヒロイン。しかし、今や押しも押されぬ強敵、主人公側にとってのやっかいなライバルです。
 しかも、カセリナと何度も因縁の戦いを繰り広げているのが、主人公ルキアンではなくレーイなのでした。もともとレーイは、「やたらと強いわりに普段のキャラは地味(そのギャップが売り)」という設定だったのですが、いつの間にか隠れ熱血キャラになっています。物語がナッソス家との戦いに入ってからは、少なくとも戦闘シーンに関する限り、レーイが見た目には主人公っぽい感さえあります。第43話でのレーイの謎の回想、あれは何だったのでしょうね。
 レーイの乗る新型であろう、カヴァリアンの後継機であるアーク・カヴァリアンが43話のラストに出てきましたから、もしかするとレーイはカセリナにいったん敗れるのでしょうか。しかしまぁ、このタイミングで新型機に乗り換え、しかもそれが変形して飛行型にもなる機体(ゼータのようだ)だなんて。定番の主人公じゃないですか、レーイさん…。

○ バーンが初めて本領を発揮するか!?

 ナッソス城の攻防戦も山場を迎えます。「盾なるソルミナ」の黒い石柱を破壊しに向かったバーンが、ナッソス四人衆のムートと激突。バーンは、物語のもっとも初期から登場していたわりに、あまり見せ場がありませんでした…。でも、何せ彼は、主人公と一緒の艦に乗っているパイロットですからね。普通のロボット物作品であれば、準主役級の位置づけにきてもよいはず。とはいえバーンは、所々で、むしろ本領の戦闘や熱血とは関係のないところで、意外に渋い役どころを演じているんですよね。第12話の「星は導く、運命の刻へ」のバーンの少年時代の回想ですとか、なかなかでした。

○ ナッソス四人衆の巻き返しは?

 この間、パリス、ザックスと、続いて倒れ、四人衆も残るはムートとレムロスの2人。パリスとザックスはギルドのエクターたちと互角以上に渡り合い、まだまだ若い者には負けんという、古強者という趣をもつキャラクターでした。最近のロボット物には渋いオヤジ成分が足りないぞ!とお嘆きの方々に、少しでも満足していただけたなら幸いです。
 バーンと戦うことになるムートは、四人衆で唯一の若者。彼もバーンに劣らず熱血キャラのようですが…。それにしても、四人衆最後の一人であろうレムロスは謎の多いキャラです。新参者なのにナッソス公爵にも重用されているようですし、彼のアルマ・ヴィオについても、何やら思わせぶりな台詞が以前に出てきました。

○ 不遇の主人公の出番は!?

 真の主人公ルキアンはといえば、この間、カセリナのことを一方的に執拗に妄想してばかりという、やや気持ちの悪い役回りです(笑)。妄想王ルキアンに想われているカセリナは、ルキアンのことを嫌っているばかりか、パリスを倒された恨みからルキアンの命をつけ狙っています。すごい物語ですな。
 なお、先日掲載した物語の今後の予告によれば、おそらく偶然だとはいえ、カセリナのアルマ・ヴィオがレーイとの戦いの結果パワーダウンした後で、ルキアンとの戦いになるようです(仮・第47話)。ヒロインの機体が強敵との戦いで消耗したところに、ここぞとばかりに襲いかかる主人公?(最低)。しかも、その後の展開が…。ルキアン君、悪気はないのに、あぶない変質的キャラの方向へとどんどん流れていってしまう不幸な子。

以上
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まさか、あのキャラは「僧院」関係者だったのか!?

連載小説『アルフェリオン』第44話(その7)を更新しました。

中身については敢えて詳しくは申しません。今回のような何気ない回というのか、一見して消化回(違うって)のような話だと思いきや、こんな展開がいきなり来るとは……。やはりあなどれません、そんなのありかのアルフェリオン。でも決して超展開ではなく、今回の伏線は物語の初期に出てきているのでした(内緒)。まさか、あの人が? 考えてみると酷い話です。

なお、ご覧になれば分かると思うのですが、今回のお話では、二つの舞台の間をカメラが短い間隔で交互に行ったり来たりしているような描写が行われています。おかげで読みにくいかもしれません。映画やコミックなどのメディアと違って、小説という活字のみのメディアが、最も苦手とするような表現方法のひとつだと思います。でも映像・画像メディアっぽい動的な描写を、小説の中でもやってみたいと色々と実験しています。

ちなみに、今回の話とは関係ないですが、同じく活字メディアには難しい、でも挑戦したい表現というのは他にもあります。たとえば、モブキャラの集団の中や舞台の隅っこに、重要なキャラをこっそり紛れ込ませておくような描き方です。「後になって見直してみたら、あの場面にも、この場面にも、あいつが密かにいた!」と気づくような……。そういう隠れキャラみたいな描写。これは活字メディアには極めて難しい表現方法ですよね。小説の場合、言葉でキャラを描写しないと「居ない」のと同じですし、いったん描写した途端、むしろそのキャラにスポットライトが当たってしまう(笑)ことになりますからね。「目立たない男が隅に居た」と書いたとたんに、むしろ変に目立ってしまう(^^;)。こういうのは悩みます。

ともあれ今回で第44話は終了です。次回から第45話「盾なるソルミナ」に入ります。ということは、ついにあの兵器の力が明らかになるわけですね…。

以上
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今後の展望(サブタイと概要)―ややネタバレ注意

連載小説『アルフェリオン』――現在、第44話からなかなか先に進んでおりませんが、今後の展開については作者として一応の展望は持っています。

以下は、あくまで「仮」の、今後各話のサブタイトルと各回の概要です。以前にご紹介した今後の内容よりも、かなり細かくなって、話数が増えたりサブタイトルが変わったりしていると思います。今後も変わるかもしれません(^^;)。

致命的なネタバレというほどの大きなネタバレも無いかとは思うのですが、一応、これからも白紙の状態で作品をお読みになりたいという方は、ご覧いただかない方が無難かと思います。

 ◇ ◇

第45話 盾なるソルミナ (仮)
ナッソス城の黒い石柱を破壊に向かったバーンと、四人衆のムートが激突。その頃、レーイとカセリナの戦いにも決着が・・・。

第46話 深淵 (仮)
盾なるソルミナが創り出す結界の中に取り残された仲間たちを救出するため、ルキアンはついに出撃する。彼が「壁」の向こう側で目にしたものは・・・。

第47話 逆同調(バーサーカー) (仮)
カセリナと相対するルキアン。すでにカセリナの機体は消耗していたが、彼女とルキアンの力の差は大きく、しかもルキアンはカセリナを前に本気で戦えない。やがて・・・。

第48話 帝国の力 (仮)
オーリウムで戦いが続く中、帝国先鋒隊は驚異的な早さで国境に近づいていた。知将ランキアの計略により、帝国軍は侵攻ルートの先々で「解放軍」として歓迎されていたのだ。

第49話 ブレニエル・パス (仮)
「鍵の守人」やグレイルらと手を組んだガノリスのレジスタンスは、密かに輸送されている帝国の最新型アルマ・ヴィオを奪取するため、ブレニエル・パスの山道で待ち構える。

第50話 レンゲイルの壁 (仮)
ギルドの艦隊と陸戦隊の思わぬ遅れに、議会軍とそれを支援するギルドの別働隊は、ついにレンゲイルの要塞線に対する総攻撃を開始した。その中にはカリオスの姿も。

第51話 時の止まった村 (仮)
<内容は現時点では極秘>

第52話 降り立つ騎士 (仮)
レジスタンスの作戦の成功直前、帝国屈指のエクター、ライ・ド・ランツェローがルガ・ブロアで立ちはだかる。総崩れのレジスタンス。グレイルはランツェローに戦いを挑む。

第53話 黒の貴公子、再臨 (仮)
レンゲイルの壁を攻めるカリオスの前に、反乱軍の「黒の貴公子」ことミシュアスが現れる。恐るべき魔法の使い手・ミシュアスの前に、カリオスは・・・。

第54話 北の大国 (仮)
<内容は現時点では極秘>

第55話 キマイロス・魔獣の本性 (仮)
<極秘ではないが、言ってしまうと盛り上がりに欠けるので内緒>

第56話 鏡のシェフィーア (仮)
<内容は現時点では極秘>

第57話 希望の獅子 (仮)
一進一退の戦いが続く中、クロワをはじめとする皇獅子機装騎士団は、レンゲイルの壁の中枢に斬り込む奇襲を敢行する。

第58話 生ける伝説 (仮)
敵将ギヨットは、ついに自らもプロト・レオネスで出撃する。かつて世界にその勇猛を轟かせたギヨットと、新たな勇者クロワの戦い。今、二体のレオネスが激突する!

第59話 天弓、闇を撃て!(前編) (仮)
<内容は現時点では極秘>

第60話 天弓、闇を撃て!(後編) (仮)
<内容は現時点では極秘>

第61話 黒いアルフェリオン (仮)
帝国軍の到着の前に、最後の望みを賭けて戦う議会軍とギルド。だが、彼らの希望は、遂にそこに現れたアルフェリオン・ドゥーオの前に潰えようとしていた。

第62話 カリオス (仮)
ギルド最強のカリオスも、アルフェリオン・ドゥーオの圧倒的な力の前に苦戦を強いられていた。吐露されるカリオスの心の闇。そのとき、テュフォンが彼の呼び声に答え・・・。

第63話 <タイトルは現時点では秘密>
カリオスの猛攻を受けながらも、アルフェリオン・ドゥーオは議会軍とギルドの部隊に向かってステリアン・グローバーを放つ。クレドールの危機。そこに現れたのは・・・。

第64話 大地のアダマス (仮)
<内容は現時点では極秘>

第65話 御子の力 (仮)
無理に能力を使ったため、リューヌは消滅の危機を迎えていた。もはやルキアンも限界。突如現れた紅の魔女・アマリア、彼女の操るノヴィム・アーキリオンの神の如き力・・・。

第66話 王国崩壊 (仮)
<内容は現時点では極秘>

以上
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