いきなり引越し準備に入る

会社休んでまだ大阪にいます。
迷ってます。
群馬に戻るのは簡単だけど、不安や緊張の原因は大阪にあって、そこがきちんと決着しないと、いくら休んでも治らないような気がする。

もうヘロヘロだけど、がんばって引越ししよう。引越しを済ませてしまおう。
深夜、インターネットで引越し業者に予約を入れる。
引越しは２日後の金曜日に決定。

さあ後には引けんぞ。
明け方、荷造りを始める。

sinnさん

結局会社に行けず、今日からまた休む。
お盆明けまで休むことにした。もう仕事の事など知らん。

大阪にいる間にやっておきたい事をやっておこう。
ｓｉｎｎさんと一緒に民謡酒場「みすじ」に行きたい。
誘ってみる。
夜９時。伊丹からｓｉｎｎさんがやってきた。
ふたりで「みすじ」に行く。
ｓｉｎｎさんをみすじのマスターとおかみさんに紹介。
「インターネットで知り合った友達です。三味線は僕のほうがうまいけど。あはは（！）」
しかしひとたびｓｉｎｎさんが三味線弾き始めたら皆さん度肝抜かれてました。
「音のひとつひとつがきれいだ」とみすじのマスターがうなってました。
すごいなー。
ｓｉｎｎさんの三味線は、名人が作る手打ち蕎麦みたい。
完璧なまでに幅が揃っていて、コシがあり、香りがいい。
歌っている人は気持ちよさそうです。
すごいなー。

ｓｉｎｎさんの伴奏でワイハ節、わしの伴奏でｓｉｎｎさんが鰺ヶ沢甚句、じょんがら節を歌う。
お互いに自分が歌える寸法がよく判ってなくて笑ってしまう。
楽しいなあ。

１２時過ぎに解散。
「今度は土日がいいなあ」
．．．お仕事、忙しいみたいです。
ｓｉｎｎさん、仕事やりすぎないでね。

まずひとつクリア。

大阪は都会だ

朝のミーティングで異動のアナウンスがされて、転勤の手続きが始まった。
来週からお盆休みなので、引越しはお盆明けの週末に設定した。
午前中、いろんな手続きをして疲れ果てる。
事務所にいるとすごく消耗する。
午後は用事を作って外に出た。
***
梅田で梶原さんと待ち合わせをして昼飯を食べに行く。
梶原さんは群馬にいたときからの知り合いの業者さんで、プロジェクトがコケそうになったときにテコ入れで東京からやってきた。
大阪駅前の高いビルの最上階にあるレストランに連れてってもらう。
「ビールでも飲みますか？」
「そうしようそうしよう」
生ジョッキが来て乾杯する。

「はまじさんボク、あれ以来抜け殻状態ですよ。全く何にもやる気しないです」

．．．ここにもいた。ダメージ受けていたのは自分だけじゃなかったんだ。


「大変だったねえ」

「大変でしたねえ」

お互いに力なくははは、と笑って外の景色を眺めた。
ビルがたくさん建っていた。
大阪って都会だ。

異動決定

朝、出社前に診療所に寄り、最初に過呼吸が起きたときに診てくれた先生に会いに行く。
「先生、群馬に帰れるように協力してもらえませんか」
「診断書に『異動させたほうがいい』って書けって事？」
「できれば」
「悪いけどそれは無理だね。そういうの、しないことにしてるんだ」
「上司が『しばらく休んだら、またがんばって欲しい』って言ってるんです。『それが無理なら代わりの人連れて来い』って」
「うーん。そりゃちょっと違うな。休養は根本的な原因解決とは違うからね。そうじゃなきゃ君もこんなに苦しまないはずだし」
「そうなんですけど、ちゃんと筋道立てて説明しきる自信がないんです。でもお医者さんの診断書だったら複雑な説明不要でインパクトあると思うし」
「ごめん。さっきも言ったけど、それはできないんだよ。予想外のところに異動になったりすることもあって。こういうのってプラスの方向に働くとは限らなくて。そうなっちゃうと医者の立場では救済できなくなっちゃうんだよ」
「．．．わかりました。じゃあ、『きちんと心療内科に通いたい。単身赴任の状態のまま通院するのは無理がある。だから群馬で治療したい』っていうのは、説明として筋が通ってます？」
「うーん、筋通ってると思うよ。ただ群馬戻れば、それだけで治ると僕は思うけどね。自分で納得したいなら地元の心療内科に行って見たらいいと思うよ」
「今飲んでいる薬、やめるきっかけはどうすればいいですか」
「良くなってくれば自然に飲むことを忘れるようになるよ。そうなったら飲まなくていい。別に飲むの忘れたからどうなるって薬じゃないからね。不安になったらまた飲めばいいし」
***
事務所に出社する。
ちょっと息苦しいけど前もって薬も飲んでるし、過呼吸対策のビニール袋も持ってきたから大丈夫だ。
たまっているメールのチェックをする。
メールタイトルだけ見て、どんどん捨てて行く。どうせ読んだって頭になんか入らない。
１１時。
上司の山岡さんと、もうワンランク偉い大澤さんとワシの３人で会議室に入った。

こっちから３つ話をした。

・家族は今３人で、３人が各々バラバラに一人暮らしをしていて、それぞれが病気になったり、精神的に不安定になったりしている
・自分の能力ない部分は自覚していて、レベルを上げようとすればするほど体の調子がおかしくなってしまう
・なので状況をひとつずつ解決するために、群馬で病院に通いつつ、家族のフォローをしたい。
・プロジェクトが失敗したのは自分だけのせいじゃないと頭で思っていても、心の中で自分を責めていて、どうしてもその気持ちから抜け出せない

しばしの沈黙。

「．．．よっしゃ。はまじ君。君、群馬へ帰りなさい。仕事どうこうの前に自分の健康が大事。その次に家族が大事。それから仕事や。異動日は最短で手続きしなさい。山岡君、それでええな？」
「ええ、僕もそう思ってました」
（うそばっかり！）と思いつつも、
「ありがとうございます」
と頭を下げる。
「最短ですと８月２１日付けですかね」
「ほならお盆休み明けから群馬やな。会社に来ると苦しいんやろ？ボクも経験あるで。家族と一緒におったほうがええよ」
「はい」
「人とたくさん話したほうがええよ。特に家族と。コミュニケーションの質より量やで」
「はい」
「よっしゃ、決まり。８ヶ月間大変だったな。お疲れさん」
「腹減ったな。メシいこか。」

全身から力が抜けていた。エネルギーを使い果たしていた。

午後、会議に出て、夕方事務所を出た。
夕焼けだなあと思った。
大阪来てから、夕焼けが見られる時間帯に帰ったことがなかった事にそのとき初めて気づいた。

きれいだなあ。

すだれを買う

大阪、今日は３８度だったそうです。
近所の商店街ですだれを買いました。
西日が入って暑かった部屋に効果てきめん。快適です。

薬のせいか、やたら眠くて昼、河内屋で麦とろ定食食べた後アパートに帰って爆睡しました。
起きたらもう夕方でした。
薬飲んでる間は酒飲めないのがきついけど、あの時の思いをするのと比べたらよっぽどいいです。