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日々の暮らしをここに記録して未来に役立てよう。

オリバー・バークマン著「限りある時間の使い方」

2022-09-11 14:29:25 | ブックレビュー
人生は4,000週しかない。
生産性を高めても、ベルトコンベアのスピードが上がるだけで時間は余らない。人類に文明らしきものが芽生えたのが6,000年前。各時代の平均寿命は今よりずっと低いけれど、でもその中でも100歳まで生きた人が何人かはいただろう。そうすると文明の黎明期から現代まで、わずか60人分の繋がりでしかない。個々人に与えられた時間は圧倒的に少ないのだ。だから初めから、やりたいこと全部なんて、できない。その嫌な気持ちを我慢して、今できることを淡々とやること。

やることが10個あるなら1個に絞れ。


というような本でした。


「何が起ころうとも気にしない生き方とは、未来が自分のとおりになることを求めず、従って物事が進むかどうか一喜一憂しない生き方だ。それは単に未来を諦めるのではなく、未来をコントロールしようとする執着を捨てることだ」

100%同意します。

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沖 幸子著「50過ぎたら、ものは引き算、心は足し算」

2013-09-15 09:49:50 | ブックレビュー

この本に書いてあったわけじゃないんですけど、貧乏人とお金持ちの定義について。

貧乏人は自分の時間をお金に換えて、その金で物を買い、それをいつかゴミとして捨てる壮大な無駄を生涯繰り返す。
お金持ちは、まず手元にあるお金を増やす方法を考える。将来、価値が下がるものは極力買わない。

家の中を見渡すと、たくさんのものに囲まれてます。
ほんとにこれだけのものが、これから生きていくのに必要なのかな。

さて、著者はドイツで生活して、ドイツ人のきれい好き、掃除のうまさに感動し、
日本に帰国した後にハウスクリーニング業を立ち上げた方です。

掃除は5分以内にさっと拭く。
それで落ちない汚れはプロにまかせる。

最近、毎朝玄関を掃き掃除してるんですけど、
毎日ちょっとずつゴミが出るんですよね。
でもほんのちょっとだから、さっと掃けばそれで済む。

これをほったらかしにしておくと、
いつかホースで水を撒きながらデッキブラシでゴシゴシやらないと落ちなくなる。

古くて小さな家でも、
掃除と整理整頓が行き届いた部屋があって、
平屋で濡れ縁があって、
ちょっとした庭があって、
そこで必要最低限のものだけで暮らす。

最近の夢かな。

できれば北海道がいいなー。

...隠居したい。


田中ウルヴェ京著「コーピングの教科書」

2013-08-03 10:35:02 | ブックレビュー

著者はシンクロナイズドスイミングのオリンピック銅メダリストです。
本番で実力を発揮するための心の持ち方、思考パターンの改善方法についてわかりやすく解説しています。
どうやったら自分の感情をコントロールできるか。

一番参考になったのは、

「外部から自分に与えられる刺激のとらえ方が悲観的、否定的になりやすい人は、たいした刺激でなくても、無意識のうちに、それを大きな刺激に変えるため、本番に弱くなりがちです」

という一文。

ネガティブ思考がなぜいけないのか、すっきり理解できました。

本番だけ強くなろうとしてもダメ。日常から変えなければ...
とメントレを始めるきっかけになった一冊です。


辻秀一著「演奏者のためのメンタルトレーニング 演奏者勝利学」

2013-08-02 10:53:13 | ブックレビュー

スポーツドクターの著者が、スポーツの世界で培ってきたメンタル強化のノウハウを楽器演奏者向けにアレンジしたものです。
たくさん気づきがありました。

あちこちで目にする、いいパフォーマンスが出せる"フロー"とはどんな心理状態なのか、いまいちぴんときてませんでした。
この本によれば
「自分が好きなこと、好きな人について夢中になって話している状態」
が、フローに一番近い心理状態なんですって。
その気持ちでプレーすると、はじけられるそうです。

想像しただけで楽しそうですよね。

曲は演奏するために作られたのではなく、聴く人のために作られたのだ、だから聴衆の前で弾くのが本来の音楽なんだ、という言葉も、なるほど、と思いました。
ただ演奏するのではなく、聴く人を楽しませるために「自分も楽しんでプレーする」のが音楽の本質なんだそうです。
Musicを「音楽」って訳した人はすごいね。

結果よりもプロセスを重視しろ、というのもほかのメントレ本で見かけたんですけど、意味がよくわからなかった。
この本では、「結果よりも変化を喜べ」と書いてありました。
日々、どんな発見があり、成長があり、学びがあったのか、その変化に気づいて喜べ、と。その変化の集大成が結果になるんですって。

納得して胸がすっとしました。
いい本だと思います。


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岡本浩一著「上達の法則」~効率のよい努力を科学する~

2013-04-30 09:39:13 | ブックレビュー
いやこれは名著です。

大学の先生で、茶道や将棋もやり、英語もペラペラという。
すごいなこりゃ。

内容もさることながら文章もすばらしいです。


何事にも上達するプロセスにはある一定の法則があるということで、
本の前半は上級者に見られる特徴を列挙しています。

上級者は記憶能力に長けている。記憶の再現が早くて正確。
上級者は意味を持たせてものごとを見ている。
上級者は長時間でも退屈しない。
上級者は課題への本気度が高い
上級者は進行履歴を遡ることができる。
上級者は技能のコツをメタファで表現できる。
上級者は個々の技能だけでなく、全体的な進行や流れも思考の対象としている。
上級者は直接役に立たないような知識まで持っている
上級者は一見無関係なことがらからヒントを得ることがたびたびある
上級者は細部へのこだわりがある
上級者は自分なりの美学、哲学を持っている
上級者は自分の演奏を聴いている聴衆の心の動きやまなざしをイメージしながら練習ができる
上級者は負けず嫌いである
上級者は所作がこなれていて丁寧である
上級者は他者の個性に敏感で模倣もできる

ほとんどうちの師匠に当てはまります。

で、この文章の
「上級者は」
という部分を
「私は」
という言葉に置き換えて自己暗示にかけるという新たな試みを自分で考えだしました。

妙にコーフン中。


後半は、中級者が上級者になるための壁を打ち破る方法について具体策が書いてあります。
たくさん方法が書いてあって、いっぺんにはできないのですが、まず、

「ノートをとる」

ことからはじめてみようと思います。


面白いですよこの本。
ものの見方が変わってきます。
あとがきも秀逸です。