out of curiosity #2

二つ目のブログに突入~!
ホッケー&山歩きで日光周辺に出没ちぅ!

モンブラン山群 撮影紀行 ダイジェスト

2016-08-13 20:33:01 | 2016モンブラン撮影

2016年8月7日
シャモニ・ラックブランより望むモンブラン山群 (Mont Blanc 4,810m)

 2016年8月3日(水)~8月11日(木)の9日間でモンブラン山群を撮影して廻るツアーに参加しました。
 海外の山を登ってみたい。 そんな気持ちはまったくありませんでした。 しかし海外の山を撮ってみたい、ということなら話はまったく違ってきます。
 そもそも海外で大きなカメラを持ち歩く、しかも女一人で、と考えるとそこには危険が付きまとい、なかなか実現が難しい話になります。 さらに朝景、夕景、星景となれば、暗い中での撮影はもってのほかです。 ならば、わざわざお金と時間を使って海外へ行く価値は見出せませんでした。

 今年に入って山歩きや撮影など、基本的な事を習いたくモンベルの講習会に参加してみました。 3月に受講した「山での撮影技術講習(本当の講義名は忘れましたが)」は写真家の柏倉陽介さんと亀田正人さんによるものでした。 サイトを拝見すると私などが参加するのは場違いではないか、と思ったのですがまずは大人しく話を聞くだけ、と行ってみました。
 感銘を受ける点もありしばらくサイトを拝見していると「ツアー情報」を見つけました。 これがこの旅の始まりでした。


エギーユ・デュ・ミディ展望台(3.842m)

 8月4日。 成田~香港~チューリッヒと乗り継ぎ、さらにバスで5時間。 モンブラン山群の麓、シャモニーに到着。 
 第一回冬季オリンピックが行われたこの街は古くから登山とスキーの聖地です。 それだけにシャモニーの街の至る所からリフト、ロープウェイ、登山電車などで簡単に標高の高い場所へ移動することができます。
 冬でも夏でも上がった場所からのアクティビティやカフェには事欠かず、このシーズンそれら交通機関で上がってくる人たちは登山スタイルの人たちばかりではありません。 タンクトップにショートバンツの人々がカフェで買った飲み物を手に、一日中山々を眺めながら日光浴をする、そんなリゾートな面もあれば、ヘルメットをザックにぶら下げ、体中にロープを巻き付けた登山家が登って行く姿も見る、そんな山域です。

 上の写真エギーユ・デュ・ミディの展望台へは麓のシャモニー(1,035m)から展望台(3,842m)を2本のロープウェイとエレベーターを使い、約20分で上がることができます。 さらにはイタリア側へ続くジュアン氷河をまたぐロープウェイでイタリアのエルブロネル展望台へ行くことも可能です。 また、この展望台遥か地下にはフランス~イタリアを結ぶモンブラントンネル(全長11.8km)が貫いているのですから驚きです。

 この展望台には展望を楽しむ観光客のみが訪れるわけではありません。 この地点から氷河を渡って各所の氷壁を登りに行く人々、モンブラン登頂を狙う人々、もいるようです。 ここからモンブランに登れば標高差はわずか1,000mほど。 しかし、簡単な登山でないことは一目瞭然です。


 エルブロネルへ向かうロープウェイから(じゃないかも。汗)スイスの方向を見て撮っています。 写真右奥には小さくマッターホルンも見えています。 下を歩く人々がどこへ向かうのかはよく判りませんが、すごい斜度、そして切れ落ちた壁のすぐ近くを歩いているように感じます。 お、お、恐ろしやぁ~。((;゚Д゚)
 このあとロープウェイからは大きな氷河、そして行く筋にも切れ込むクレバスが見えるのです。


 シャモニーの街です。 至る所にお花が植えられ、古くからリゾートの街として栄えてきた洗練された雰囲気と、スポーツを愛する人々の明るい雰囲気が融けあった街です。
 高級レストランもあれば路上にテーブルを出したカフェもあちこちにあります。 スーパーの店先には果物や野菜が並べて売られており、お花とともに色とりどりで美しく楽しい。 ジェラート屋さんもあちこちにあって、ジェラート片手に歩いている人もたくさん見かけます。

 教会の後ろに見える山はブレヴァン。 この頂上にもロープウェイ一本2本で行くことができ、シャモニの街の向こうにモンブラン山群を見ることができる展望台です。


 登山やスキー用品を扱うスポーツショップもたくさんあります。 が、ご覧のようにおしゃれなご婦人がたや小さな子供連れの家族もたくさんいらっしゃる、という感じです。 犬を連れた人もたくさんいました。

 お店の後ろに見える山々はモンブラン山群ですが、中央モンブランは雲に隠れ白飛びしています。w 下の方に向かってくる白いものはボソン氷河です。


 8月6日。 ラックブランに上がり小屋泊するこの日は午前中快晴。 午後から大きな雲が湧いてきたので、夕方~夜の撮影が気になる所でした。 それでも谷底のシャモニーの街を挟んで向こう側のモンブラン山群を見ながらのハイキングは最高!でした。
 写真中央の大きな谷はメール・ド・グラス氷河、左の大きな白い山はドリュ峰です。


 着いたこの日の宿。 ラックブラン小屋。 小屋の周囲にはいくつかの湖が点在しています。 眺めももてなしも素晴らしい小屋でした。


 そんな小屋から歩いて20分ほどの場所にある湖から。 今回のツアーはこの景色を撮るために行ったと言っても過言ではありません。 午後に張り出していた雲が引いたことはまったく幸運でした。
 今回同行の講師、柏倉さんが賞をとった景色そのままなのですが、場所といい、撮影技術といい、惜しげもなく分け与えていただきました。

 さらに言えば、このツアーの企画会社アルパインツアーのツアーリーダー、鈴木謙介さんも、登山、写真撮影に精通され、写真に関しては柏倉さん同様、世界的な賞を受賞されている方なのです。 そんな彼ですから、柏倉さんとは友人同然のお付き合いだったこと。 また現地で同行してくれた山岳ガイド、白野民樹さんがまたすごい方で、鈴木さんが白野さんにガイドをお願いできたことも、このツアーでは大きな力であったと言えるでしょう。

 いずれにしても3人とも男前だったことが私は何よりうれしかった。w って、そんなことではなく、今後はこの経験をもとに、自分一人でも同じように撮れるよう精進です。


 翌日、8月7日も晴天の中、山や花々を愛でながら下山。 写真アルプス三大名花のひとつ、アルペンローザ。
 下山後はバスでシャモニーからモンブラントンネルを抜け一路イタリア、クールマイユールの街へ。


 8日はクールマイユールの街からロープウェイ、リフトを乗り継ぎシュクルイのコルへ。 ヴィエイユ小屋に荷物を置いたら撮影機材等、最小限の荷物でモン・チェティフに登頂。 山頂にはクールマイユールを見降ろすかのように立つマリア像。


 ここから間近に見えるのがモンテ・ビアンコ(Monte Bianco)。つまりはイタリア側から見るモンブラン。 フランス語もイタリア語も「白い山」という意味ですね。
 雲がかかっている奥辺りが山頂と思われます。 山頂手前に黒くそびえるのがエギュ・ノアール・ド・プトレイ(プトレイの黒い針峰)。 右側がブレンバ氷河。 すごい迫力です。


 お花を見ながら下山したら。。。この時期シャモニーの山もクールマイユールの山もヤナギランが良く咲いていて笑った。w


 夕食まで時間があったので、外のテーブルでみんなでビールとワイン。 小屋の奥さんがサービスで地元のチーズ、生ハム、サラミのサービスを! うれしい! おいしい!


 そして夜はまた星を撮る。 こうも好天が続くとは本当に強運だ。 翌朝は曇ってしまったけどね。


 9日。 曇ったものの一応朝景ポイントには行って来れた。 小屋に帰ってくると時折陽も射すほどの天気になったので、少し周囲を撮ったり、記念撮影がてらポートレート講習会などもして。
 下山した後は古い町並みの残るクールマイユールの街を散策。


 その後、山は雲がかかっていたのでバスで一時間、遺跡の街アオスタへ。 ここで特産のチーズ、ハム、ワイン、小物などを買い込み最後のお土産調達。
 夜はクールマイユールに戻り最後の晩餐。 白野さん紹介の地元のイタリア料理店でピザ、パスタ、サラダ、ケーキ、ワイン、ビールと最高に美味しかった!

 空路は香港トランジットだと乗っているだけで15時間くらいかかるので辛い面もあったのですが、久しぶりの海外はやっぱり楽しかったなぁ。

 帰国翌朝、エンジンをかけた自分の車で鳴りだしたのは「醒めない」。 わたしだって、まだまだ醒めない。 さらに育てるつもり。 ジンッと瞼が熱くなった。

 もう少し詳しい話はのんびりとアップしたいと思います。