ニューヨークタイムズが「日本の世代間格差」を取り上げたので紹介。
僕も少しコメントしている。
内容は、雇用における新卒一括採用の弊害から、社会保障における一億円にも上る世代間格差
の存在まで。一通りの論点について取り上げてくれている。
さて、僕はこの手の問題で何社か海外メディアとコンタクトをもったことがあるが、
年功序列や世代間格差について、彼ら外国人に説明するのは実に骨が折れる。
で、理解してもらうと、決まってこんな質問が来るのだ。
「そんな無茶苦茶なシステムがなぜいまだに続いているんですか?」
いや、なんででしょうね……
雇用制度はもちろん、実質的に破綻状態の年金制度まで、政権交代してからまったく争点にすら
なってないんですけど。
ただ、最近のアフリカ、中東の民主化デモを見ていて気付いた。
何かを変えようとするエネルギーが集約されるためには、わかりやすい敵が必要だということだ。
チュニジアにせよエジプトにせよ、独裁者という分かりやすすぎるヒールがいて、社会の不満を
集める受け皿となっている。
別にムバラクさんが引退したって、物価が落ち着いたり失業率が下がったりはしないと思われるが、
とりあえずイスラム主義者から都市部インテリ層まで、大衆は彼に向って拳を振り上げているわけだ。
一方、我が日本国の場合、「賦課方式のせいで世代間格差がどうのうこうの」とか
「硬直した労働市場がうんたらこうたら」とか、とてもワンセンテンスでは説明できないので、
なかなかみんなの問題意識は集約されづらい。
国民全体がシステム自体の議論を始めるまでには、もうちょっと痛みが必要なのかもしれない。
僕も少しコメントしている。
内容は、雇用における新卒一括採用の弊害から、社会保障における一億円にも上る世代間格差
の存在まで。一通りの論点について取り上げてくれている。
さて、僕はこの手の問題で何社か海外メディアとコンタクトをもったことがあるが、
年功序列や世代間格差について、彼ら外国人に説明するのは実に骨が折れる。
で、理解してもらうと、決まってこんな質問が来るのだ。
「そんな無茶苦茶なシステムがなぜいまだに続いているんですか?」
いや、なんででしょうね……
雇用制度はもちろん、実質的に破綻状態の年金制度まで、政権交代してからまったく争点にすら
なってないんですけど。
ただ、最近のアフリカ、中東の民主化デモを見ていて気付いた。
何かを変えようとするエネルギーが集約されるためには、わかりやすい敵が必要だということだ。
チュニジアにせよエジプトにせよ、独裁者という分かりやすすぎるヒールがいて、社会の不満を
集める受け皿となっている。
別にムバラクさんが引退したって、物価が落ち着いたり失業率が下がったりはしないと思われるが、
とりあえずイスラム主義者から都市部インテリ層まで、大衆は彼に向って拳を振り上げているわけだ。
一方、我が日本国の場合、「賦課方式のせいで世代間格差がどうのうこうの」とか
「硬直した労働市場がうんたらこうたら」とか、とてもワンセンテンスでは説明できないので、
なかなかみんなの問題意識は集約されづらい。
国民全体がシステム自体の議論を始めるまでには、もうちょっと痛みが必要なのかもしれない。
http://bit.ly/gQlI1f
城さんが考える痛みとは具体的にどのようなものですか? やはりIMFの介入とかですかね。
意訳で引用
「日本経済はメタボなんですよ。将来致命的な病気になるリスクは誰もがわかっているのに、今現時点ではそんなに痛くないので本気で治そうという気にならない」
ああ、なるほどなぁと感心して聞いていました。
最近はメタボ対策のダイエットを始めてますが、全世代的に手を付けず、後腐れの少ない若い世代を真っ先に痩せさせようとしているので大変なことになっていますね。
私は日本がどうすれば良くなるか、ということを考えるより、どうすればいち早くこの“日本”という社会から脱出できるかということを考えるほうが利口だと思います(海外移住に限らず)。私の周りでも、そう考えている若者(特に行動的で自立的な者)が多いです。
ただ、何もするにしても楽観視はできませんし、現状よりも悪くなる可能性は大いにあります。ですがこの閉塞・失速感が高まりつつある日本に“寄る”よりも魅力的に思えるのではないでしょうか?
デモ、革命でいい世界を作ることは、決してできないのだと。
それは正しいことは正しいです。しかし、その絶望と際限のない現状肯定は、不合理なシステムに異議申し立てをする力もないということでもあります。
それほど、日本の統治システムが巧妙だと言ってもいいんでしょうね。破綻しているがゆえに無害な社民共産以外の反体制派を、議論としても作らせないことすら成功しているのですから。
そうそう、痛みがひどければシステム議論になるとは限りません。
痛みがひどければひどいほど、もう崩壊した既得権にしがみつく力も強まります。そして崩壊の時には、建設的なシステムを作り上げるより、無差別破壊と暴力・道徳の暴走のほうが歴史的には多く見られます。
歴史が計画通りに進むことのほうが少ないのです。
たしかに、東京で、”労働市場の硬直性を是正しろ!”で、大群衆のデモがあるかは、怪しい。尖閣の時のデモは、3000人だったそうだが、まぁ、3000人ではね。
とりあえず、各政党の政策チェックして、レーティングしてみれば? votesmart.org の各団体の政策レーティングみたいに。城さんは、影響力あるんだから、それくらいやると、インパクトは出てくると思う
>>建設的なシステムを作り上げるより、無差別破壊と暴力・道徳の暴走のほうが歴史的には多く見られます。
これを危惧しています。
確かにIMFショックの洗礼を受けた韓国の一部企業業績は良いがそれは表向き一部だけ。サムソンなんかある意味では韓国国内を見捨てた企業。実質的に海外に本社機能を動かした。
韓国の国内企業は生産機能を海外に進出していない企業はきついところがかなり多くなっている。
日本が崩壊したらそのままトヨタアメリカや、米国ホンダが生き残り日本は最低限の管理機能だけしか残らないと思います。その管理機能も実際は必要ないかも。
個人ベースで出来ることとしたら資産を国外にいくらか動かしておくことではないでしょうか。
海外で働くと言っても大変ですよ、ごく一部の成功者以外は死体の山累々と言う状態です。よほど自分に自信が無い限り“現在の状況”ではリスクが大きすぎると思います。
ところで日本の政治レベルで.....アメリカ人の友人と酒を飲んでいてNHK国際放送が流していた日本の国会中継を見せたら絶句していました。
“これが国民の代表のやることか”と。共和党がいくらオバマが嫌いだとしても人の話すときは静かにしている。それが礼儀と言うものだと。動物園ももっと静かだそうです。