備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム55.吉乗山石井寺(現・大乗山妙林寺)

2008-09-20 19:57:03 | Weblog
大乗山妙林寺(だいじょうさん みょうりんじ)。今は日蓮宗誕生寺派の寺院であるが、かつてここに吉乗山石井寺(きちじょうさん いしいじ)という寺院があったという。殆ど資料がないので、あくまでも推測だが、中世には天台宗又は真言宗の寺院であったが、備前松田氏(もともと伊福郷の地頭であったという伝承がある。)により日蓮宗に改宗させられた。しかし、松田氏が宇喜多氏に滅ぼされると、衰退した。一方、池田光政公が国替えの時、鳥取から日意上人伴い、寛永9年(1632年)山崎町に寺院を創立させたのが妙林寺の起こり。その後、寛文6年(1666年)の不受不施派禁制の際には受不施派への転向を行い、貞享3年(1686年)に「境内狭小」ということから現在地に移転した、ということのようだ。
場所:岡山市北区三門東町7-1。国道180号線から、トマト銀行三門支店の裏あたりから山門正面へ、または岡山県立工業高校の南あたりから東参道(こちらに駐車場がある。)へ、狭い道を入っていく。一方通行も多いので、案内に自信がない(スイマセン。)。
当寺の西にある「宮山」山上に式内社「國神社」がある(2008年6月21日記事)。当寺もなだらかな丘の上に広い境内がある。その挟まれた谷に、今も「岩井宮裏」という地名が残っている。「宮山」には國神社と同じ境内に式内社「天神社」もあったとか、いや式内社「天石門別神社」があったとか、「国守八幡宮(伊福八幡宮)」を合祀したとか、されたとか、いろいろな説があり複雑だが、池田家文書のなかに「(伊福八幡宮は)慶長年間(1596年~1615年)に再建。社領は2石6斗2升である。このうち1石5斗7升2合を社僧石井寺に納めた、云々。」というような記事がある。

大乗山妙林寺のHP(石井寺のことには全く触れていませんが):http://www.myorinji.or.jp/history.html

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