備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム120.金蔵山古墳

2009-01-14 22:31:35 | Weblog
岡山市にある操山(山塊)は東西に長い山で、いくつかの峰がある。主峰の「操山」(169m)は西の方にあり、中央部に「円山」(138m)、やや東に「笠井山」(134m)がある。
「円山」というのは麓から山上までの町名でもあるので紛らわしく、「石鉄山」とも言うようである。その円山の少し西(遊歩道で約400m)にも小さな峰があり、これが「金蔵山古墳」である。金蔵山古墳は、古墳時代前期のものとされる前方後円墳で、大きさは県下第4位。埴輪のほかに多くの鉄器が出土したことから、「金蔵」という名がついたともいう。
興味深いのは、隣接する円山(石鉄山)山上が古社「石高神社」の旧社地であったといわれていること(「石高神社」については2008年6月18日記事。なお、円山については別項としたい。)。また、同時期の古墳は「神宮寺山古墳」(岡山市北区中井町)、「青陵古墳」(岡山市北区谷万成)などがあるが、いずれもそこに古社が祀られていること(前者は「天計神社」、後者は「青陵神社」。ただし、「天計神社」は、元は別の場所に鎮座していたらしいが。)。古墳と古社の関係も、もう少し考えてみる必要もありそうである。


岡山市のHPから(金蔵山古墳):http://www.city.okayama.okayama.jp/museum/kofun1/02.html


写真上:金蔵山古墳の頂上には石室が露出している。というか、地表が陥没している。もう少しちゃんと保存したほうがよいのでは?


写真中:金蔵山の東、円山山頂に向かう途中にある「妙見大菩薩」の石碑


写真下:「妙見大菩薩」石碑と隣り合って建てられた「八大竜王」石碑