早稲田建築AO入試 空間造形力エキスパートコーチ 高橋順一の日記:合格最短の秘密


国内外美大デザイン受験指導32年約1000名累計合格率89.9%
/早稲田建築AO他10年指導コーチング

「脱構築建築と抽象彫刻」

2017-06-29 09:50:19 | 早稲田建築AO受験マスタ−コーチの秘密


「脱構築建築と抽象彫刻」

 

1. 現在の世界の最先端建築を見るとアート化が進んでいる事は明白な事実である。私はもともと視覚人間なのでそういう視点で早稲田建築AOを受験する受験生に入試だけでなく将来にも役立つ意見を述べて見たい。

私はアートスクールを設立し国内外の美大デザイン全科に32年間造形表現の受験指導を2009年まで行い閉校し、その後の約8年にわたり早稲田建築AO入試の空間造形表現指導をおこなってきたので、合計すると約40年携わってきました。

2. 新国立競技場のコンペを獲得しその後、急死した“ザハハデイット”は21世紀彫刻の騎手として期待されたイラン人女性建築家であり、その初期ドローイングはロシア構成主義であったが、後に女性独自の感性を生かした独自の造形言語を構築した。ザハと同じく建築の流れを変えた“フランクゲイリー”も革新的な建築スタイルを切り開いた“建築芸術家”と云えます。

フランクゲイリーは80代後半の現在も“うろこのような金属板”を建築外壁に使用するという、前代未聞の建築における新しい造形言語を打ち立て、後に全てガラスの外壁や一見まとまりのない多種多様な形体を生み出し続けています。

 溶けるような外壁や安定感という“見たこともない建築造形作品”の風景で日常を破壊するような、シュペンターやニーチェの“創造と破壊”を実際に実現させて、もはや、建築というよりは抽象彫刻と形容できると思います。

 3. こういう抽象形体の彫刻的建築は、有名なガウデイのサクラダ・ファミリアやシュールリアリストの“キースラーのエンドレス建築”などをはじめ、フランクロイド・ライトのグッゲンハイム美術館や、シドニーのオペラハウスなどに見る事ができます。

4. さて、そこで受験生から見るとそれが何で早稲田建築AOや横浜国大など実技試験がある大学を受験するのに関係あるのか?という話だと思いますが

それが大ありなのです、実はAO入試のキモは現在、マスコミを賑わしている将棋の中学生のプロ騎士の“藤井4段”のような若い“天才型の建築芸術家”を見つけ育成して世界で活躍させたいというところが、実は“本音”なのです。小学生の時からその道を究める為に自己研鑽してきてぶれない“強い建築への信念”をもつ未来の大器を見つけたいのです。

それには、ただ学科だけで頭がいいという人材では、これからの世界の建築界で“優れた独自の表現言語と様式”を期待させるような、優れた美術的なセンスと空間造形の能力をもつ人材を見出す事を、目標として手間暇かかる入試をほかの大学の工学部建築科が実施している一般入試で選択してからの4年間や大学院を入れてもたかが6年で、それらの美術や空間造形の基礎表現力を見につけるのでは無理なのです。入学後の成人してからサークルやバイト、恋愛、ほかにもさまざまな誘惑もあり、大学は管理できないのです。

だから、早稲田建築AO入試のドローイング入試と自己PR入試における重要な点は、ドローイング入試における、空間造形表現の最低必要な表現知識と表現能力と出題文の理解と、“解決提案を絵にできる表現能力”と、そのあとの

 自己PR資料とは:リーダーシップ能力の証明と、空間造形表現能力を早稲田建築科に入学したい志望動機や理由書を自分の過去、現在、そして入学後の研究テーマ、卒業後の抱負、何によって達成し名前を知られたいのか、そういう“将来の野心的なブループリント”を簡単に言うと、“プレスキット”にして表紙(自分が早稲田建築でやりたい研究テーマを表現した)をつけるという事が、要項には詳しく述べていないが、行間の裏はそういう事が語れているのです。

5. だから抽象彫刻の研究がほかの受験生と差別化できる空間造形表現能力を手に入れる早道だと私が先ほどから話す事の“コアコンセプト”であり、“アルプやロシア構成主義のガボ、ブランク−シ”をはじめとする抽象彫刻作品は立体構成や建築模型などのアイデアの宝庫と云えるからです。ひたすら建築と言う中では専門馬鹿の一人になるだけですので、異なる発想を異なる隣接芸術から探してください。