Tout est bien qui finit bien.

結果オーライ(笑)

Googleのビジュアルデザイン責任者が退職。で考えさせらた

2009-03-24 | Web/PC
Googleでビジュアルデザインの責任者が退職したそうで、彼がGoogleにおけるデザインに対する考えなどをブログで率直に述べてます。
グーグルのビジュアルデザイン責任者が退職--データ中心主義に嫌気:ニュース - CNET Japan
Googleでビジュアルデザインの責任者を務めていたDouglas Bowman氏が退職する。同社ではウェブページの詳細なパフォーマンスデータが重視されており、こうした状況が一因となっているようだ。

同氏が退職について複雑な思いでいるのは明らかだが、好ましからざる点の指摘に遠慮はない。Bowman氏は米国時間3月20日付けのブログ投稿で次のように述べている。
技術者が溢れている企業では、問題を解決するため工学技術を頼りにする。問題を単純で論理的なものに還元し、主観をすべて取り去ってデータだけを見る。やがて、データがあらゆる問題解決を支えるようになり、企業を麻痺させ、斬新なデザインの決定を妨げる。
そう、Googleでは2種類の青色のいずれかで決めかねたら41の中間色をテストして最もパフォーマンスのよいものを選ぶというのは事実なのだ。先日、境界線の幅を3ピクセル、4ピクセル、5ピクセルのいずれにするかが問題になったとき、自分の意見を証明するよう求められた。このような環境で仕事をすることはできない。そうした些細なデザインの決定を論じるのにはもううんざりだ。

ここで出会った信じられないほ賢く有能な人たちと働けないことを寂しいと思うことはあるだろう。しかし、データの剣で当否を分かつようなデザイン主義を懐かしく思うことはない。

Bowman氏はまた、Googleにいるデザイナーたちは古典的なデザインではなくコンピュータ科学や、人間とコンピュータの相互作用を基礎としていて、また社内序列でデザイナーの地位が高くないことも嘆いている。

Googleで検索製品および利便性向上担当バイスプレジデントを務めるMarissa Mayer氏は、非常に高い地位にあり、デザインをとても重視している。しかし、同氏の哲学がいかにして遺恨になりえるかは想像に難くない。Mayer氏は2008年の講演でデザインについて次のように述べている。「一般にウェブでは、(サイトの制作は)芸術よりも設計の要素がはるかに大きい。(中略)差が小さい場合でも正しいものを数学的に選択できる」

ウェブ業界でクリエイティブに関わる仕事をしてる身としては、なかなか考えさせられる話でして、確かにデータ偏重主義ってのはあるし、それは技術で先端を行く組織になればますます尖がってく傾向にあるなぁ、、と言うのは身をもって感じたりもしてる部分なので、あらためてウェブの中でのデザインの役割に関してもっとちゃんと考えねばならないなぁ、、と思わされました。

ウェブ業界はどうしてもデータ主義が王道として真ん中にズドンと通っていて、その脇を意外と細めにデザインやコンテンツが走ってる感は否めないのは事実だと思います。
どうしても技術寄りな世界になってしまうのは「ウェブが技術の上に成り立っているものだから」仕方ない一面ではあるのですが、ただ、何でも全てロジカルにデータのみを拠り所にしたレイアウトをしたり、ビジュアルの方向性をもデータに頼って決めてしまうのであれば、それこそデザイナーは必要なくて単なるオペレーターが居れば済んでしまう話になってしまうのではないかって非常に極端な考えですが、そういうことになると思います。
データ主義で組み上げればユーザーも満足するだろうと思うのは、経済が全てを統計データに頼っては機能しないように、大きな間違いで、どうしてもデータに頼って判断してしまう陥ってしまう落とし穴に嵌らないためにも、エンドユーザーの本当に求める(快適に使い易い)アウトプットを実現するために存在しているのがデザイナーなわけで、デザイナーとしての「ユーザー視点に立った本当の使い易さ、心地良さ」を実現する「デザイナーの感性」がこれからは試されていくのだろうな。というのはここ最近強く感じてるところだったりします。

クラウドの衝撃――IT史上最大の創造的破壊が始まった
野村総合研究所 城田 真琴
東洋経済新報社

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