シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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技術力だけではないのか_iPhone は

2008年08月13日 | テクノロジふ~ん
かねがね、私もなぜ日本メーカーは iPhone 3G に匹敵する携帯電話を作り出せないのか、不思議に思っていましたが、この「雑誌ブログ」を読んで、少し納得しました。
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「日本メーカーが "iPhone" を生み出せない理由」(8月7日 大森 敏行 / 日経エレクトロニクス) _「iPhone の魅力はどこから来ているのだろう」とずっと考えています。 iPhone 3G を個人的に購入して使っているのですが,なぜか使いたくなってしまう不思議な心地よさがあります。
 
確かに日本のケータイもよくできています。 機能面では,ワンセグや決済機能,カメラ周りなど iPhone より優れている部分も多い。 でも iPhone が持つ「ユーザーを使いたい気にさせる」という部分が,なぜかすっぽり抜け落ちています。「ダメ」なのではなく,「残念」という感じです。 何かがふっきれていない。

iPhone はダメな部分も多いですが,日本のケータイに感じる「残念な印象」はほとんど受けません。 おそらく iPhone を実際に使っている人ならば,このニュアンスをわかってもらえると思います (※追加1へ続く)。

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私は、Mac ユーザーですが、iPhone は持っていません。 Mac の魅力は、使い易さ/表示文字や作りのデザインの良さなど 幾つかありますが、突き詰めると 使い易さの中の「感覚的に使えてしまう」ということではないかと思います。

Windows マシンは、設定をしっかりとやらないとちゃんと作動しませんが、 Mac マシンは感覚的にこうではないだろうか、ああではないだろうかと設定項目をクリアするうちに、結果的に使えたということが多いのです。 勿論 最低限の設定もしなくてはいけませんが。

Windows マシンは、決められた設定を外れると、全く動いてくれません。 また Windows XP でもバージョンが色々とあって、機器の解説書の説明と、実際の Windows マシンが表示するものが異なることが多く、設定に時間がかかることが多いのです。 現に、今4年ぶりに甥に貸与していたノート PC が戻ってきたのですが、無線 LAN の再設定に苦労しています。

また、私は今 NEC 製の 3G 携帯を使用していますが、使い方が複雑すぎて よく使いこなしているとはいいがたい状況です。 特にメールを使う時に、思うように文字変換せず、過去の変換記録を取り出そうとしてもうまく作動せず、着信履歴でも、すぐに最新を表示せず__などなど、要するに Mac マシンとは正反対に感覚的に使えない部分が多いのです。

以前の 2G 携帯ではこうではなかったので、単純に使い易さという観点から判断すると、前の東芝の 2G に戻したいくらいです。

今の 3G 携帯には、数年前の PC に匹敵する内容が詰まっていると、よく書かれていますが、使い易さの面では後退している部分もあるのではないかと想像します__プログラム量を増やせば、いいってもんじゃない。

Steve Jobs はエンジニアではありませんから、技術上の細かな内容は分からないそうですが、使い易さを追求する人としてはトップの CEO ですね。 それを具体化した究極の製品は iPod shuffle ではないでしょうか。 操作キーには説明の文字が一切ありませんが、なぜか使えてしまう製品です。 私は MP3 プレーヤーは未だに持っていませんが。

以上


※追加1_ iPhone とはいったい何なのか。 その答えに近づくため,NTT ドコモを08年6月に退職した夏野剛氏にインタビューしました (日経エレク 08年8月11日号に掲載)。 ドコモで i モード事業を長らく率いてきた同氏の目に,iPhone がどのように映っているのかに興味があったのです。
 
意外というか,ある意味当然というか,夏野氏の iPhone に対する評価は絶賛に近いものでした。 彼は「日本の最新の携帯電話機より iPhone の方が未来のケータイに近いと思っている」とすら言います。 実際に iPhone 3G を入手して使用しているそうです。
 
夏野氏は,iPhone の魅力の源泉は「リーダーである Steve Jobs のぶれのなさ」にあると見ています。 たしかに,ヒット商品の裏には,信念を貫く強力なリーダーがいることが多い。

ソニー・コンピュータエンターテインメントの家庭用ゲーム機「プレイステーション」「プレイステーション 2」における久夛良木健氏しかり,任天堂の「ニンテンドーDS」「Wii」における岩田聡氏しかりです。 リーダーが明確なビジョンを持っているからこそ,社員が一丸となってそのビジョンを実現しようと努力できるのです。
 
一方で夏野氏は,日本の携帯電話機メーカーに対して数々の問題点を指摘します。「新しいアイデアに否定的なことを言う人が多すぎる」「なんでも合議制で決めるので,とがった部分がなくなってしまう」「たとえ力がある人がいても,責任のある立場にいない」などなど。 無難ではあるが心に響くものがない日本のケータイは,リーダー不在のこうした土壌から生まれているのかもしれません。

もっとも,その原因をメーカーだけに求めるのは誤りでしょう。 日本の携帯電話機は,携帯電話事業者が仕様を決め,メーカーがその意向を受けて開発するという時代が長く続いてきました。 ケータイはあくまで携帯電話事業者の商品であり,メーカーは開発や製造を請け負っているだけです。 当事者としての権限を持たないメーカーが,革新的な製品を作れないのは当たり前です。
 
この構造が,iPhone の登場で確実に変わりつつあります。 従来の日本の携帯電話では,コンテンツも端末も通信回線も,すべて携帯電話事業者を通してユーザーに提供していました。 いわば携帯電話事業者が中心のモデルです。 一方 iPhone では,肝となる「アプリケーション・ソフトウエアの提供」を米 Apple Inc. が一元的に行っています。

ソフトバンクモバイルはもはや,通信回線を提供し,製品の販売を代行しているに過ぎません。 iPhone は,携帯電話事業でもメーカーがイニシアチブを取ることが不可能でないことを示しました。 当の iPhone の登場により,「日本のメーカーが iPhone を作れない理由」がなくなりつつあるのです。

私は,日本のメーカーの実力を考えれば,iPhone を超える魅力や使いやすさを持ったケータイを開発することは十分可能だと思っています。 ただ今後は,携帯電話事業者が望む製品をいち早く供給するだけの「優等生的なメーカー」は淘汰されていくでしょう。 ビジネスそのものを作り出せるような力強いメーカーが日本からも登場することを期待しています。

以上

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