
06年8月9日投稿分__
これはまさしくベートーヴェンの音楽だなと感じます。 冒頭 管楽器を含む全奏に続き、力強い低弦を感じさせる弦楽器の全奏は、聞き慣れたベートーヴェン節そのものですね。
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オランダ貴族の軍人・政治家 ラモラル・エグモント (Lamoral Egmont 1522~68) は、新教の普及とネーデルランドの独立につくした英雄として知られている。 スペイン王が派遣したオランダ総督アルバ公によって、エグモントは反逆罪で捕らえられ、ブリュッセルで処刑された。
これをもとに、ゲーテ (1749~1832) は5幕の悲劇を書いた … フランドルの領主エグモント伯爵は、祖国の独立運動の指導者として立ち上がり スペインの圧政に反抗、総督アルバ公に直訴したため、投獄され 死刑宣告を受ける。 恋人クレールヒェンは、あらゆる手を尽くして伯爵を救おうとするが、かなわず 自ら毒をあおいで命を絶ってしまう。 処刑直前のエグモントの前に、クレールヒェンの幻影が自由の女神として現れ、彼の勇気と正義を祝福する。 自分の死は無駄ではないと目覚めた伯爵は、強い足どりで断頭台へと向かうのであった …。
ゲーテの戯曲の初演に際し、ベートーヴェンは劇場支配人の依頼をうけて10曲を付随音楽として作曲した。 当時のウイーンは、フランス・ナポレオン軍の占領下で、外国軍勢の駐留による抑圧の意識が高まっていた頃でもあり、交響曲5~6番を書いた後の脂ののりきった時期の楽聖によるこの劇音楽は、しばしば音楽だけがコンサートで演奏されるようになった。 そういった上演では、ナレーターが劇の進行を簡単に説明する形式が一般化している (インターネットの複数の HP から抽出)。
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家族愛、夫婦愛に飢えていたベートーヴェンは大きな共感をもって作曲したことでしょう。 ただし序曲以外は面白さが …
全曲盤は ローレンガー (S) ヴッソウ (語り) セル指揮ウィーン・フィル (69年 DECCA) と、スチューダー (S) ガンツ (語り) アバド指揮ベルリン・フィル (91年 DG)、序曲だけは フリッチャイ指揮ベルリン・フィル (58年 DG)、カラヤン / ベルリン・フィル (CD が69年 DG / ライヴ映像 LD が75年 Unitel) とあり、どれも聞き応えのある演奏ばかりです。
最近 やっと「コリオラン」序曲との違いを区別できるようになってきました。
今日はここまでです。