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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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マルチタスク頭

2010年04月08日 | 世相あれやこれや
写真左は、離陸の準備をするカナダ沿岸警備隊のパイロット。 彼も "スーパータスカー" なのだろうか。 右は運転しながら携帯電話を使い、つまみ食いする、タダの人。
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「マルチタスク」人間は、脳みそが幾つかに別れて ソレゾレが別の行動をほぼ完璧にこなすことが出来る人種なのか?
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「運転と携帯を同時にこなす人は稀に存在」(4月5日 Rachel Kaufman/ナショナルジオグラフィック) _ ※追加1へ
「スーパー・タスカー:同時作業が得意な、レアな人々」(4月1日 John Timmer/WIRED VISION) _ ※追加2へ
「"ながら" 作業は非効率、米スタンフォード大学」(09年8月26日 AFPBB News) _ ※追加3へ

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料理の時は、そういう作業が必要なことが多いから、料理人や家庭の主婦は同時に多くの調理を実行している。 これはマルチタスクと呼ぶものかどうか?

料理のように慣れた作業をこなしている時や、何度も同じ作業をしてカラダに染み付いた作業をしている時は、あまり考えずにカラダが勝手に動いて作業を問題なくやり遂げているものだ。 処が、全く新しい作業を同時に2つ以上行うという時は、どちらもうまく行かないだろう。
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私が経験したことで、学生時代に友人と2人で繁華街に寿司を食べに行った時のことだ。 1階のテーブル椅子席が満杯だったので、2階の畳敷きの和室に坐り食事した。 隣には若いカップルが食事していたのだが、そちらはもう食事が終わってお茶を飲んで何やら話していた。

こちらも話しながら食事していたら、隣のカップルの小声話しが途切れ途切れ耳に入ってくる__「ねえ 行こうよ」「… でも疲れるから …」「でもさあ 折角たまに会ったんだから …」__聞くともなしに聞いていたら、どうもホテルに男が誘って女が渋っているらしいと推測できた。

ご存知のように、和室は雑音がかき消され、会話が聞き易い傾向がある。 友人は普通に私に話しかけてくるのだが、段々と友人との会話に身が入らなくなって、生返事ばかりになった。 私は、どういう風に説得してどう展開するのか興味シンシンで、隣に向いた耳が百倍くらい大きくなったように感じたものだ。

結局それ以上はよく聞こえなかったのだが、ほどなくしてカップルは立ち上がって寿司屋を出ていった。 説得が成功したのかどうかは分からずじまいだった (残念)。

友人と寿司屋を出ると、「さっきはどうかしたのか?」と訊いてくるので、隣のカップルの話しが気になっていたんだと打ち明けたら、「それで生返事が多かったのか」と納得した様子。 という具合で、慣れないことは複数同時にはうまくできないということですね。
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天才モーツァルトは、並行して幾つもの曲を作曲し、五線紙に並行して記入していったという話しですから、彼の頭の中では複数の曲が同時進行して鳴り響いていたことになります。 彼は真の "スーパータスカー" だったのですね。

以上


※追加1_ 携帯電話をかけるなど 別のことをしながら運転すると、殆どの人がうまく運転できないことは、既に多くの研究で明らかになっている。 その一方で、複数の作業を同時に行っても、いつもと同じか、いつもよりうまく作業をこなせる “超人的” な能力の持ち主が少数ながら存在することが新しい研究で判明した。

研究によれば、このような “スーパータスカー” は約 40人に1人の割合で存在するという。 この発見により、複数の情報の流れを人間の脳がどのように処理するのかにについての新しい研究が数多く展開する可能性がある。

スーパータスカーの存在は「一見すると従来の認知理論に反しているように思える」と、研究の共著者でユタ大学の心理学者ジェイソン・ワトソンは話す。 これまでの理論では、人間の脳は一度に1つの作業にしか能動的に注意を向けることができないとされていた。

今回の研究で、ワトソン氏の研究チームは 200人を対象に車の運転シミュレーターを使った実験を行った。 被験者はまず注意をそらせるような障害を受けずに運転し、次に算数の問題を解いたり携帯電話で伝えられた言葉を覚えたりする作業を行い、次にこの2つの作業を同時に行った。

ほとんどの被験者は、運転と問題の解答の両方に同時に取り組もうとすると、どちらの作業もうまくできなくなった。 しかし、被験者のうち5人は携帯電話を使いながら、何の問題もなく運転できた。 そのうち2人は運転しながらの方が数学の問題をうまく解くことができた。

「スーパータスカーが存在するかもしれないということは、私にとっては目新しいものでない」と、ミシガン大学心理学部の教授で認知科学者のデイビッド・メイヤーは話す。 同氏は今回の研究には参加していない。

メイヤーの研究チームは、コンピューターが複数のプログラムを同時に実行できるのと同じように、人間の脳も複数の情報を並行処理できるとする論文を1995年に発表している。 研究チームはこの時、脳が複数の作業を効率的に行うことは絶対にできないとする主張を「信じがたい」と評した。

また、研究チームが1990年代に行った研究では、一定の条件下で、複数の作業を行っている場合と1つの作業を行っている場合とで反応の速さに違いがない被験者が存在したことが確認されている。

今回の研究の共著者であるワトソンが次に研究したいと考えているのは、スーパータスカーがどのように思考しているのか、他にどのような作業をうまくこなせるのかということだ。 同氏は現在、戦闘機のパイロットの脳を研究する計画を立てている。 この研究は、複数の作業を同時にこなす非常に高い能力が求められる職業をスーパータスカーは自ら選択しているという仮説に基づいている。 また、料理人、オーケストラの指揮者、テレビ局のプロデューサーも研究対象にしようと考えている。

ただし ワトソンもメイヤーも、「携帯電話を使いながら車を運転することを正当化するために研究結果を利用しないよう」警告している。 そもそも、どの研究も研究室の中という単純化された条件下で行われており、実生活での車の運転に関わる問題を網羅したものではないとメイヤーは説明する。

「複数の作業を同時に行うことが難しいのか簡単なのか、どのような場合にそうなるのか、どの程度そうなのかは、実際に行う作業の種類と、その作業に取り組むための戦略によって変わる」

ワトソンも、自分をスーパータスカーだと “自己診断” して、運転中に危険を冒すようなことは絶対にしてはならないと注意を促す。「多くの人が自分は例外だと思いたがるものだが、その考えが正しいことはまずない」
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※追加2_ 自動車を運転中に携帯電話などを操作することは悪影響があるという研究がいくつか発表されており、その程度は酩酊に匹敵するほどだという研究もある。

複数の国では、携帯電話をしながらの運転は禁止されている。 しかし、自分は携帯電話をしながら運転しても大丈夫だと考えて、こうした運転をし続ける人もいる。 おそらく、これらの人の殆どは実際には悪影響を受けているが、『Psychonomic Bulletin and Review』誌に掲載予定の最新の論文によると、ごく少数だけ、マルチタスクの処理に特に優れた人がいるらしい。

この研究は、運転中の携帯電話には悪影響があるというこれまでの研究は集団的にしか実験を行なっていず、中には例外的な存在がいる可能性もあるのではないかという想定のもとに行なわれた。

実験の運転の部分については、市販の『PatrolSim』というシミュレーターを用いた。 画面では、複数車線の高速道路コースが約48キロメートル設定され、左側の車線で車が高速で走っている。 被験者は右側の車線で、ペースメーカーの車の後について走るよう指示されるが、ペースメーカーの車は時々ブレーキをかけることがある。 被験者の反応時間、つまり前の車のブレーキに気付いて自分もブレーキをかけるまでにかかる時間は、運転に対する集中力を測る目安になる。

集中を妨げる要素として、被験者たちに携帯電話を渡し、これを使ってオーディオ版の記憶テスト『OSPAN』を実施した。 OSPAN では、幾つもの簡単な計算問題にマルバツ式で解答するのだが (例:「(3/1) -1 = 2」はマルかバツか)、出題の間に単語が混じる。 被験者は計算問題が出題されたらその場で解答せねばならず、さらに2~5問おきに、登場した単語を順番に思い出すよう求められる。 OSPAN の成績は、様々な古典的記憶テストの結果にほぼ匹敵すると見られている。

予想されたとおり、ほとんどの被験者は、運転タスクと記憶タスクを同時に行なうよう求められた場合、どちらの成績も振るわなかった。 ブレーキ距離や反応時間は増加し、記憶や計算の成績も、シングルタスクの場合より落ちた。
 ただし、例外があった__当初の200人の被験者グループのうち、5人 (男性3人、女性2人) だけだったが。

デュアルタスクで好成績を収めたこれらの被験者たちについては、シングルタスクでのテストの成績が平均以下でないことを確認した。 シングルタスクでのテストの際に、故意か過失かを問わず、実力以下の成績を取っていれば、デュアルタスクでのテストの成績が相対的に良く見えてしまうからだ。 ところがこれらの被験者たちはたいてい、シングルタスクのテストでも平均以上の成績を取っており、殆どの場合は、シングルタスクの実験でもデュアルタスクでも、まったく成績に変化がなかった。 それどころか、OSPAN 記憶テストについては、これらの被験者はデュアルタスクの場合のほうが成績が良かった。

論文ではこのタイプの人を「スーパー・タスカー」と名付けているが、そのような人の割合はごく少ない。 そのため研究チームは、この結果が統計上の偶然である可能性も、もちろん考慮する必要があった。

そこでチームは、行なったテスト (記憶、計算、ブレーキ距離、反応時間) の成績データから4つのプールを作り、モンテカルロ法によるサンプリングで、10万件のランダムな成績を作成した。 その場合、スーパー・タスカー並みの成績は、0.16% しか出現しなかった。 これに対して実験では 2.5% の人が好成績を収めたということは、統計上無視できない何らかの現象であると考えられる。

研究者たちは、ユタ大学の学生から別のスーパー・タスカーを選び、彼らの例外的な成績が安定的なものであり、少なくとも6カ月持続することを確認した。 現在、これらの学生にさまざまな神経的・行動的テストを行ない、この能力に何が寄与しているのかを調査している。

我々はなぜ殆どがスーパー・タスカーではないのだろうか。 論文は、2つの仮説を提示している。 1つめは、スーパー・タスキング能力は近年便利になったものにすぎず、従って、進化における自然選択によって広まっていないという説明。 2つめは、スーパー・タスキング能力は神経におけるなんらかの損失と共に存在しているという説明だ。

研究者たちは、論文の読者に対して、スーパー・タスカーたちの割合は非常に少ないので、自分がそうだとは考えないでほしいと注意している。 10年以上にわたる研究を通して、自分だけはマルチタスクに強いと考える者が多いことがわかっているが、その割合は極めて低い、と研究者たちは指摘している。
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※追加3_ 携帯音楽プレーヤー iPod を聞きながら、ネットで動画を見、インスタントメッセージを打ち、E メールをチェックし、フェースブックをアップデートする__複数の作業を同時にこなす「マルチタスク」は良いどころか、どれもうまくできないとする研究結果を、米スタンフォード大学の研究チームが24日発表した。

同大は 100人の学生を対象に、マルチタスクを多くこなすタイプと1つずつタスクをこなすタイプの学生に分けて実験を行ったところ、マルチタスク人間は今行っている以外のタスクについて考えずにはいられず、様々な事柄を頭の中で切り離せないことが分かった。 マルチタスク型は、記憶や頭の中での情報整理に優っていないことも分かった。

学生たちに文字を見せて、繰り返し現れる文字を記憶するように求めた実験では、マルチタスク度の低い学生が良い結果を出したという。 マルチタスク度の高い学生は、文字を見つづけるほど結果が悪くなり、頭の中で文字を分類し続けることが困難になったという。

実験に参加したアンソニー・ワグナー教授 (心理学) は、「様々な情報が外界から入って来たり、記憶から現れる状況に置かれたとき、マルチタスク人間は、現在の目的に関係のない情報を取り除くことができない。 つまり、無関係な情報によって処理が遅くならざるをえない」と話している。

以上

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