
上左から ベートーヴェン交響曲全集 (60年代) ジャケ、映像者のの6番。 下中央はオープンテープの「運命・未完成」、右は CD ベートーヴェン交響曲全集 (60年代) ジャケ。
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カラヤン/ベルリン・フィル (62年 DG 31分) の演奏 CD でベートーヴェンの交響曲5番ハ短調を聞きましたが、やはり低弦の音が他の録音よりも大きく聞こえますね。 右のスピーカーはコントラバス専用かと錯覚しそうなほどです。
カラヤンが50年代に来日して NHK 響を振ったことがありますが、初練習の時の最初のことばが「コントラベッセ!」(コントラバスの複数のこと) だったそうです。 BPO の後継者がアバドに代わって、この低音は変わったそうですが、魅力も変わったのでは。
62年録音の5番は、現在の水準からすると、確かに音の鮮度/つややかさは弱いと認めざるを得ません。 けれど、この「どっしり演奏」の魅力はいささかも失われていません。 私は同じ5番ソースを、LP/オープン磁気テープ/CD と三種も買ってしまいましたが、もったいないとは思いません。 買ったそれぞれの時期 (60年代/70年代/90年代) に価値がありました。 SACD だけは未購入です。
秋葉原 石丸電気クラシック CD 専用ビルの入り口の「カラヤン・ポスター」はいつ頃から貼付けてあるのでしょう。 手を変え品を変え、レコード会社はリマスター盤・カラヤン CD を何度も発売します。 それだけカラヤン需要は衰えないということでしょうか。
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彼の音楽的特長はレガートが流暢で、高弦を鋭くさせ 輝かしさを実現し (60年代後半から) コントラバスを10人ないし12人と大型演奏を実現した。 大規模な演奏が必要な曲の場合にこの様に演奏効果だけでなく、外見的にも特別な印象を与えようとしていた。 そしてどんなに金管が鳴っていても内声や弦パートがしっかり鳴っていなければならない事を第一とし、ベースパートがいくらか先に音を出すことを絶対条件とした。
これにより重量感のある演奏が可能になり、どっしりとした造形があらわれ、ベートーベンやチャイコフスキー、R. シュトラウス、ブルックナーなどには絶対的な評価があった。
実際 ライナー・ツェッペリッツ (当時の BPO のコントラバス奏者) の評価は「これほどまでの音楽的充実感、精確度を追求できたことはない。 われわれはどのオーケストラよりも精確に重厚なヴン!が出せる」という自信にあふれたものである (Wikipedia)。
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今日はここまでです。