
写真上左は宮間選手の足の実寸大や「すし」対「ハンバーガー」の1面写真などで日米決戦を伝える独紙。 上右はW杯歓喜の写真が米紙1面を席巻。 下右は準決勝のスウェーデン戦後半 沢が勝ち越しゴールを奪うと、チームメートが駆け寄って祝福した場面。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
FIFA 世界サッカーランキング1位のアメリカに4位の日本が勝ち、頂点に立った。 試合内容は、先制点を取られたあと、2度も取り返し、最後は PK で優勝を勝ち取った__日本チームの執念を感じさせるものだった。
ワンバックと並んだ沢の写真を見ても、体格差は歴然。 対アメリカとの試合では過去24回ぶつかって 1勝もしていないことから (21敗3分け)、恐らくまともにゲームをやっていたら勝てない相手だっただろう。 それを「どうしても優勝するんだ」という執念というか、気迫で乗り越えたのだと思う。
PK 戦は実力もさることながら、運の要素も大きい。 だから、この後もアメリカに勝ち続けるかどうかは想像しにくい。 ランキング1位はそのままだろう。 ともあれ、この快挙を共に喜び合いたい。 東北の被災地の人々も、欧米人との体格差で負けない選手たちの活躍を見て、困難に立ち向かう勇気をもらったことだろう。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
「なでしこ経済効果は 1兆円! CM 決定で貧乏から脱却」(7月19日 夕刊フジ) _ ※追加1へ
「なでしこ世界一= PK 戦、米国倒し偉業」(7月18日 フランクフルト時事) _ ※追加2へ
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
「日本国内の女子サッカー人口は 3万人 程度でアメリカの 300万人 やオーストラリアの 12万人 に遥かに及ばない」(サーチナ 18日) というベストとはいえない環境の中でも、日本女子サッカー選手は低年収ながらも、よくぞ優勝したとつくづく思う。
次の課題は、この勢いを持続させることだろう。 それは強化プログラムだけでなく、遠征試合や練習場の確保、試合相手の確保、栄養面やマッサージなどの側面支援など__それよりもアルバイトして生活費を稼ぎながら練習するような半分アマチュア 半分プロのような選手たちを費用面で支援するスポンサーを維持するシステム作りも大事だろう。
そして当面の目標は、次のオリンピックでの初優勝ということに尽きる。 サッカー協会はどんな支援策をこれから発表してくるか 楽しみだ。
以上
※追加1_ 世界中から一躍脚光を浴びる格好となった「なでしこジャパン」のメンバー 21人。 W杯優勝で、彼女たちを取り巻く環境も今後、大きく変化しそうだ。
サッカーをやることで収入を得ているプロとはいえ、選手の大多数は他に仕事を抱えながらプレーを続けている “セミプロ”。 中心選手の沢クラスでも年俸は 350万円 程度で、決して裕福とはいえないのが実情だ。
今回の大偉業に、早速反応したのはサッカー日本代表のオフィシャルスポンサーを務めるキリングループ。 前日18日、メンバー 21人に、1人当たり 100万円 の臨時ボーナスを支給することを明らかにした。
同グループがサッカーの日本代表に臨時ボーナスを支給するのは男女通じて初めて。 キリンビールの松沢幸一社長は「ネバーギブアップの戦う姿勢と団結力に敬意を表したい」とコメントした。
当然、サッカー協会も素知らぬ顔はできない。本来決まっていたW杯優勝の報奨金は1人 150万円 だったが、小倉会長は「さらなるご褒美を」と口にしており、倍増の 300万円 が支給されるとの見方も。 これとは別に川淵名誉会長も、「会長が決めて理事会で諮ることだけど、今回はかなり思い切ったことをするんじゃない。 それぐらいの価値はあるよ」と、倍増では済まないボーナス上乗せがあることを示唆した。
報奨金だけでなく、今後、CM 出演のオファーが舞い込む可能性も大。 すでに沢、宮間、近賀ら6人が「なでしこリーグ」冠スポンサーの株式会社プレナスが運営する「ほっともっと」のテレビ CM に起用されることが決定済み。 準々決勝ドイツ戦で決勝ゴールを決めて一躍有名となった丸山は、大手芸能事務所ホリプロとマネジメント契約することで話が進んでおり、他のメンバーにも同業者が食指を動かす可能性は高い。
また、これとは別に小さな “昇級” もあった。 当初、ドイツから日本への帰国便は、21人全員がエコノミー席だったが、沢、安藤ら年長者5人がアップグレード。 ビジネスクラスの席に切り替えられたという。
なでしこが生み出す経済波及効果もハンパではない。 第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「国民に明るい希望を与えた。 国内の消費マインドは上向くだろう。デパートなどでのセールもこれから。 一気に消費が盛り上がるのでは」と予測する。
テレビコマーシャルの好感度調査などを手がける CM 総合研究所は「経済効果が 1兆円 を超える」とみる。 ユニホームや小物、関連アイテムなどの売り上げ増が見込まれるからだ。
2010年のW杯南アフリカ大会は、関連収入だけで約 80億ドル (約 6320億円) にのぼり、波及効果も巨額で、「世界経済回復の助けになった」と評された。 なでしこジャパン効果はそれを上回る規模になるのかもしれない。
……………………………………………………
※追加2_ サッカーの第6回女子ワールドカップ (W杯) ドイツ大会は17日、当地で決勝が行われ、日本代表「なでしこジャパン」が世界ランキング1位の米国を2-2から PK 戦の末、3-1で破り、初優勝した。
年齢制限のないフル代表が世界一を争う大会で日本が優勝したのは、男女を通じ初めて。 女子は五輪3度、W杯6度目の出場で日本スポーツ史を塗り替える偉業を遂げた。
日本は後半24分に先制されたが、同36分に宮間あやが同点ゴール。 延長前半14分にワンバックのゴールで勝ち越された後も、同後半12分に沢穂希が決めて再び追い付いた。 PK 戦では GK 海堀あゆみが好セーブを連発し、過去21敗3分けの米国から初勝利を挙げた。
沢は今大会5点目で、得点王を獲得。 最優秀選手 (MVP) に選ばれた。
世界ランキング4位の日本は今大会、1次リーグを2勝1敗で通過すると、準々決勝で強豪ドイツを、準決勝でスウェーデンを破り、初の決勝進出で一気に頂点に立った。 米国は3大会ぶり3度目の優勝を逃した。
日本女子は1981年に初めて代表が結成され、W杯で95年大会のベスト8、五輪は2008年北京大会の4位が過去最高だった。
以上
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
FIFA 世界サッカーランキング1位のアメリカに4位の日本が勝ち、頂点に立った。 試合内容は、先制点を取られたあと、2度も取り返し、最後は PK で優勝を勝ち取った__日本チームの執念を感じさせるものだった。
ワンバックと並んだ沢の写真を見ても、体格差は歴然。 対アメリカとの試合では過去24回ぶつかって 1勝もしていないことから (21敗3分け)、恐らくまともにゲームをやっていたら勝てない相手だっただろう。 それを「どうしても優勝するんだ」という執念というか、気迫で乗り越えたのだと思う。
PK 戦は実力もさることながら、運の要素も大きい。 だから、この後もアメリカに勝ち続けるかどうかは想像しにくい。 ランキング1位はそのままだろう。 ともあれ、この快挙を共に喜び合いたい。 東北の被災地の人々も、欧米人との体格差で負けない選手たちの活躍を見て、困難に立ち向かう勇気をもらったことだろう。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
「なでしこ経済効果は 1兆円! CM 決定で貧乏から脱却」(7月19日 夕刊フジ) _ ※追加1へ
「なでしこ世界一= PK 戦、米国倒し偉業」(7月18日 フランクフルト時事) _ ※追加2へ
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
「日本国内の女子サッカー人口は 3万人 程度でアメリカの 300万人 やオーストラリアの 12万人 に遥かに及ばない」(サーチナ 18日) というベストとはいえない環境の中でも、日本女子サッカー選手は低年収ながらも、よくぞ優勝したとつくづく思う。
次の課題は、この勢いを持続させることだろう。 それは強化プログラムだけでなく、遠征試合や練習場の確保、試合相手の確保、栄養面やマッサージなどの側面支援など__それよりもアルバイトして生活費を稼ぎながら練習するような半分アマチュア 半分プロのような選手たちを費用面で支援するスポンサーを維持するシステム作りも大事だろう。
そして当面の目標は、次のオリンピックでの初優勝ということに尽きる。 サッカー協会はどんな支援策をこれから発表してくるか 楽しみだ。
以上
※追加1_ 世界中から一躍脚光を浴びる格好となった「なでしこジャパン」のメンバー 21人。 W杯優勝で、彼女たちを取り巻く環境も今後、大きく変化しそうだ。
サッカーをやることで収入を得ているプロとはいえ、選手の大多数は他に仕事を抱えながらプレーを続けている “セミプロ”。 中心選手の沢クラスでも年俸は 350万円 程度で、決して裕福とはいえないのが実情だ。
今回の大偉業に、早速反応したのはサッカー日本代表のオフィシャルスポンサーを務めるキリングループ。 前日18日、メンバー 21人に、1人当たり 100万円 の臨時ボーナスを支給することを明らかにした。
同グループがサッカーの日本代表に臨時ボーナスを支給するのは男女通じて初めて。 キリンビールの松沢幸一社長は「ネバーギブアップの戦う姿勢と団結力に敬意を表したい」とコメントした。
当然、サッカー協会も素知らぬ顔はできない。本来決まっていたW杯優勝の報奨金は1人 150万円 だったが、小倉会長は「さらなるご褒美を」と口にしており、倍増の 300万円 が支給されるとの見方も。 これとは別に川淵名誉会長も、「会長が決めて理事会で諮ることだけど、今回はかなり思い切ったことをするんじゃない。 それぐらいの価値はあるよ」と、倍増では済まないボーナス上乗せがあることを示唆した。
報奨金だけでなく、今後、CM 出演のオファーが舞い込む可能性も大。 すでに沢、宮間、近賀ら6人が「なでしこリーグ」冠スポンサーの株式会社プレナスが運営する「ほっともっと」のテレビ CM に起用されることが決定済み。 準々決勝ドイツ戦で決勝ゴールを決めて一躍有名となった丸山は、大手芸能事務所ホリプロとマネジメント契約することで話が進んでおり、他のメンバーにも同業者が食指を動かす可能性は高い。
また、これとは別に小さな “昇級” もあった。 当初、ドイツから日本への帰国便は、21人全員がエコノミー席だったが、沢、安藤ら年長者5人がアップグレード。 ビジネスクラスの席に切り替えられたという。
なでしこが生み出す経済波及効果もハンパではない。 第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「国民に明るい希望を与えた。 国内の消費マインドは上向くだろう。デパートなどでのセールもこれから。 一気に消費が盛り上がるのでは」と予測する。
テレビコマーシャルの好感度調査などを手がける CM 総合研究所は「経済効果が 1兆円 を超える」とみる。 ユニホームや小物、関連アイテムなどの売り上げ増が見込まれるからだ。
2010年のW杯南アフリカ大会は、関連収入だけで約 80億ドル (約 6320億円) にのぼり、波及効果も巨額で、「世界経済回復の助けになった」と評された。 なでしこジャパン効果はそれを上回る規模になるのかもしれない。
……………………………………………………
※追加2_ サッカーの第6回女子ワールドカップ (W杯) ドイツ大会は17日、当地で決勝が行われ、日本代表「なでしこジャパン」が世界ランキング1位の米国を2-2から PK 戦の末、3-1で破り、初優勝した。
年齢制限のないフル代表が世界一を争う大会で日本が優勝したのは、男女を通じ初めて。 女子は五輪3度、W杯6度目の出場で日本スポーツ史を塗り替える偉業を遂げた。
日本は後半24分に先制されたが、同36分に宮間あやが同点ゴール。 延長前半14分にワンバックのゴールで勝ち越された後も、同後半12分に沢穂希が決めて再び追い付いた。 PK 戦では GK 海堀あゆみが好セーブを連発し、過去21敗3分けの米国から初勝利を挙げた。
沢は今大会5点目で、得点王を獲得。 最優秀選手 (MVP) に選ばれた。
世界ランキング4位の日本は今大会、1次リーグを2勝1敗で通過すると、準々決勝で強豪ドイツを、準決勝でスウェーデンを破り、初の決勝進出で一気に頂点に立った。 米国は3大会ぶり3度目の優勝を逃した。
日本女子は1981年に初めて代表が結成され、W杯で95年大会のベスト8、五輪は2008年北京大会の4位が過去最高だった。
以上